現代社会A

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 現代社会A
科目番号 31004 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 前期:4
教科書/教材 「高等学校 新公共」(第一学習社)、「クローズアップ公共 2024」(第一学習社)
担当教員 濵本 千恵子

到達目標

①青年期にはどのような課題があり、何をすべきか説明できる。青年期の私たちと、公共的な空間のかかわり方について自己の意見を説明できる。
②日本が法の支配する国家であることを説明できる。
③日本国憲法について国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの原理から説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限のレベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1現代社会における問題点をふまえた上で、青年期の私たちと公共的な空間とのかかわり方について自己の見解を説明し、より良いかかわり方を提案できる。現代社会における問題点をふまえた上で、青年期の私たちと公共的な空間とのかかわり方について自己の見解を説明できる。青年期の私たちと公共的な空間とのかかわり方について自己の見解を説明できる。青年期の私たちと公共的な空間とのかかわり方について自己の見解を説明できない。
評価項目2人の支配から法の支配への変遷と、その動きに影響を与えた思想について詳細に説明できる。人の支配から法の支配への変遷と、その動きに影響を与えた思想について一通りの説明ができる。人の支配から法の支配への変遷と、その動きに影響を与えた思想について簡単な説明ができる。人の支配から法の支配への変遷と、その動きに影響を与えた思想について説明ができない。
評価項目3日本国憲法について国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの原理から論理的かつ詳細に説明できる。日本国憲法について国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの原理から論理的に説明できる。日本国憲法について国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの原理から説明できる。日本国憲法について国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの原理から説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義は、高専5年間で学習する社会科諸科目の導入的な役割も担っている。そのため、1つのテーマについて深く掘り下げていくよりも、現代社会の抱える様々な問題について幅広く確認することを目的としている。なお、本校における講義の名称は「現代社会」となっているが、学修する内容は高等学校における必修科目「公共」である。
授業の進め方・方法:
上述の通り、講義は教科書と配布資料を中心に進める。講義に際しては教員が一方的に話をするのではなく、可能な限り学生の発言をうながす。基礎知識を身につけるため、講義ごとの確認テストや、単元ごとの小テストも行う。また、他の学生と一つのテーマについて話し合い、物事を多角的にとらえる機会を提供するため、グループワークを実施する(ただし感染症の影響等で中止する可能性がある)。
注意点:
前回の授業で話した内容が次の時間にもつながるケースが多いので、授業にのぞむ前に復習をしっかりやってほしい。また授業では教員の話を聞くだけでなく、積極的に発言してもらいたい。ただし授業に関係のない私語は厳禁。時事問題について言及することもあるため、テレビや新聞、インターネットを使用してニュースを確認しておくと良い。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスの内容を説明できる。中学校の社会科で勉強した内容を確認する。
2週 公共的な空間を作る私たち(1) 人生の中で、青年期とはどのような時期であり、またどのような課題があって、何をおこなう必要があるかを説明できる。
3週 公共的な空間を作る私たち(2) わたしたちの生きる現代社会と、伝統・文化とのかかわりについて説明できる。人生におけるキャリア形成や生涯学習の意義について説明できる。
4週 公共的な空間における人間としてのあり方生き方(1) 現代社会における様々な問題(おもに技術の進歩と生命倫理)について、幸福・正義・公正の観点から異なる解決方法を模索しうることを説明できる。
5週 公共的な空間における人間としてのあり方生き方(2) 現代社会における様々な問題(おもに高度情報化と私たちの生活)について、幸福・正義・公正の観点から異なる解決方法を模索しうることを説明できる。
6週 グループワーク 現代社会の問題について話し合ってみよう 社会の進歩に伴って発生した様々な問題について、幸福・正義・公正のバランスを計りながらグループで意見をまとめることができる。
7週 公共的な空間における基本原理(1) 人間の尊厳と平等の意義について説明できる。人の支配から法の支配への移り変わりを、近代憲法制定までの歴史的事実をふまえて説明できる。
8週 公共的な空間における基本原理(2) 法とは何かについて説明できる。国民主権と権力分立の関係について説明できる。
2ndQ
9週 法的な主体となる私たち(1) 法とは何か、その役割と、18歳で成人を迎える私たちの責任について説明できる。憲法が定める基本的人権の内容について、実例を挙げながら説明できる。
10週 法的な主体となる私たち(2) 憲法が定める基本的人権の内容について、実例を挙げながら説明できる。契約自由の原則や、消費者保護の必要性について説明できる。
11週 グループワーク 現代社会における問題を調べてみよう 憲法問題に関する判例や、契約に伴う問題の実例を調べて報告する。
12週 政治的な主体となる私たち(1) 日本における選挙のしくみについて説明できる。
13週 政治的な主体となる私たち(2) 日本国憲法が定める政治のしくみ、及び地方自治について説明できる。
14週 政治的な主体となる私たち(3) 戦後日本の安全保障と平和主義がどのように変化してきたか説明できる。これからの日本の役割について、自己の見解を主張できる。
15週 期末試験 現代社会Aの学習内容について試験を行う。
16週 期末試験返却・解説 試験を返却し、解説を行う。試験問題は解説の終了後、回収する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学社会社会人間と自然環境との相互作用を前提としつつ、民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前2,前3,前4
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。2前7,前12,前13
第二次世界大戦以降、冷戦の展開と終結、その後現在に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。2前14
これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにしつつ、より良いキャリア構築を含む生涯にわたる多様な自己形成に関する考え方、他者と共に生きていくことの重要性、及び望ましい社会や世界のあり方について考察できる。3前2,前3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理と基礎的な政治・法・経済の仕組みを理解し、現代社会の諸課題について考察できる。2前7,前8,前9,前10,前12,前13
現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定し、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から多面的・多角的に考察、構想し、表現できる。3前4,前5,前6,前11

評価割合

期末試験確認テスト小テスト宿題グループワーク合計
総合評価割合5015151010100
基礎的能力5015151010100
専門的能力000000
分野横断的能力000000