電子工学

科目基礎情報

学校	宇部工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	電子工学
科目番号	33023	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	制御情報工学科	対象学年	3
開設期	2nd-Q	週時間数	4
教科書/教材	「電子デバイス工学 (第2版・新装版)」 古川静二郎、荻田陽一郎、浅野種正 (森北出版)、プリント配布
担当教員	伊藤 直樹

到達目標

本講義では、半導体の基本的な考え方に関する基礎知識を習得することを目指す。

【目標レベル】
１） 原子内の電子の基本的性質、半導体の基本的性質について理解し、これらの概要について説明できる。
２） pn 接合ダイオードの動作原理について理解し、動作原理の概要について説明できる。
３） バイポーラトランジスタと接合形 FET の動作原理について理解し、これらの違いを説明できる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	最低限の到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	原子内の電子の基本的性質、半導体の基本的性質について理解し、関連する問題に対し、８割以上解答することができる。	原子内の電子の基本的性質、半導体の基本的性質について理解し、関連する問題に対し、７割以上解答することができる。	原子内の電子の基本的性質、半導体の基本的性質について理解し、関連する問題に対し、６割以上解答することができる。	原子内の電子の基本的性質、半導体の基本的性質について理解し、関連する問題に対し、６割以上解答することができない。
評価項目2	ダイオードの動作原理について理解し、関連する問題に対し、８割以上解答することができる。	ダイオードの動作原理について理解し、関連する問題に対し、７割以上解答することができる。	ダイオードの動作原理について理解し、関連する問題に対し、６割以上解答することができる。	ダイオードの動作原理について理解し、関連する問題に対し、６割以上解答することができない。
評価項目3	トランジスタの動作原理について理解し、関連する問題に対し、８割以上解答することができる。	トランジスタの動作原理について理解し、関連する問題に対し、７割以上解答することができる。	トランジスタの動作原理について理解し、関連する問題に対し、６割以上解答することができる。	トランジスタの動作原理について理解し、関連する問題に対し、６割以上解答することができない。

教育方法等

概要:

この講義では、半導体について学ぶ。

授業の進め方・方法:

電子工学は、現代社会を支える重要な学問分野である。講義では、電子の動きとエネルギー帯の話から始め、半導体と金属と絶縁体の違い、半導体のキャリアに関する知識を身に付ける。次に、n 形と p 形の基本的な考え方、キャリヤ密度の考え方について理解する。学生が少しでも興味を持ち理解を深められるよう心掛ける。現在の社会において、どのように電子工学が関わっているか、最先端の技術を交え説明する。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施する。

注意点:

・講義で行った内容について、しっかりと復習を行うこと。
・継続的な取り組みを行うこと。
・演習問題について、繰り返し行うことで理解を深めること。
・化学と物理の知識が必要であるため、必要に応じて復習を行うこと。
・レポートについて、期限を守ること。
・普段からしっかりと事前・事後学習に取り組み試験に臨むこと。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	2ndQ
		9週	ガイダンス、はじめに、電子と結晶 (1) 電子と結晶 (2)、エネルギー帯と自由電子	学習の意義、講義の進め方、評価方法について理解できる。原子内の電子の状態、電子配置について理解できる。 結晶中における原子の結合について理解できる。エネルギー準位について理解できる。
		10週	半導体のキャリア キャリア密度とフェルミ準位 (1)	真性、n 形、p 形半導体の違いについて理解できる。 フェルミ準位について理解できる。
		11週	キャリア密度とフェルミ準位 (2) 半導体の電気伝導 (1)	多数キャリアと少数キャリアについて理解できる。 移動度について理解できる。
		12週	半導体の電気伝導 (2) pn 接合とダイオード (1)	拡散について理解できる。 pn 接合について理解できる。
		13週	pn 接合とダイオード (2) バイポーラトランジスタ (1)	ダイオードについて理解できる。 バイポーラトランジスタの動作原理について理解できる。
		14週	バイポーラトランジスタ (2) 接合形 FET (1)	電流増幅率について理解できる。 電界効果トランジスタ (FET) について理解できる。
		15週	接合形 FET (2)、光電素子 総合演習	接合型 FET の動作原理について理解できる。発光ダイオードについて理解できる。 これまでの講義の内容について理解し、演習問題について解答できる。
		16週	定期試験 答案返却、解答解説、まとめ、授業改善アンケート	これまでの講義の内容について理解し、学期末試験の問題について解答できる。 試験解説により、間違った箇所を理解できる。学習事項のまとめを行う。

評価割合

	試験	小テスト	レポート	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	30	40	30	0	0	0	100
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】	30	40	30	0	0	0	100