数値計算

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数値計算
科目番号 34025 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 2nd-Q 週時間数 4
教科書/教材 プリント配布
担当教員 久保田 良輔

到達目標

(1)数値計算に関連させて、誤差を説明できる。(2)非線形方程式と連立一次方程式のプログラミング手法を説明できる。(3)最小二乗法と補間法を説明できる。(4)数値積分法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1代表的な誤差を計算と関連させて、説明できる。いくつかの誤差について、計算と関連させて説明できる。数値計算に関連させて、誤差を説明できる。数値計算に関連させて、誤差を説明できない。
評価項目2非線形方程式と連立一次方程式の解法をそれぞれ複数のアルゴリズムでプログラムが作成できる。非線形方程式と連立一次方程式の解法のそれぞれ一つのアルゴリズムをプログラムで作成できる。非線形方程式と連立一次方程式の解法をを説明できる。非線形方程式の解法(2分法、はさみうち法、ニュートンラプソン法)を説明できない。
評価項目3最小二乗法と補間法をどちらもプログラムが作成できる.最小二乗法と補間法のそれぞれ一つのアルゴリズムをプログラムで作成できる。最小二乗法と補間法を説明できる。最小二乗法と補間法を説明できない。
評価項目4数値積分法について、複数のアルゴリズムでプログラムが作成できる。数値積分法について、一つのアルゴリズムをプログラムで作成できる。数値積分法を説明できる。数値積分法を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第2学期開講
データリテラシー(データを読む、説明する、扱う)を含めた数値計算の考え方について理解する。具体的には、数値計算の誤差、非線形方程式の解法、ガウスの消去法・LU分解法、最小二乗法、数値積分、補間法について理解する。
授業の進め方・方法:
配布プリントに基づいて授業を進める。この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として各項目ごとにPythonによるプログラミングの演習課題やレポートを課す。
注意点:
数値計算は,コンピュータを用いた計算をする際には是非とも習得すべき学問である。数値計算を理解することで、プログラミングの基本的な考え方が自然と身に付く。また、プログラミング能力を伸ばすためには必須である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 ガイダンス及びPythonを用いたプログラミング
数値計算による誤差
Pythonによる基本的なプログラムが作成できる。
数値計算における誤差について説明できる。
10週 非線形方程式の解法
二分法とニュートンラプソン法について説明できる。
これらの手法を用いたプログラムを作成できる。
11週 連立一次方程式の解法I
ガウスの消去法について説明できる。
同手法を用いたプログラムを作成できる。
12週 連立一次方程式の解法II コレスキー法(LU分解)について説明できる。
同手法を用いたプログラムを作成できる。
13週 最小二乗法 最小二乗法について説明できる。
同手法を用いたプログラムを作成できる。
14週 補完法 ラグランジュ補間、スプライン補間について説明できる。
これらの手法を用いたプログラムを作成できる。
15週 数値積分 台形公式、シンプソンの公式について説明できる。
これらの手法を用いたプログラムを作成できる。
16週 期末試験
試験返却及び解説と授業アンケート
この科目で学習した内容を用いて、問題に解答できる。
試験問題の解説を通して、間違った箇所を正く理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。4
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。4
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4
変数の概念を説明できる。4
データ型の概念を説明できる。4
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4
情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。4
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4

評価割合

期末試験レポート合計
総合評価割合4060100
知識の基本的な理解203050
思考・推論・創造への適用力102030
汎用的技能101020
態度・志向性(人間力)000
総合的な学習経験と創造的思考力000