ネットワーク

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 ネットワーク
科目番号 35006 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 3rd-Q 週時間数 4
教科書/教材 「マスタリングTCP/IP 入門編 第6版」 井上直也ら (オーム社)
担当教員 武藤 義彦

到達目標

本講義では、プロトコルの構造、階層化による階層化プロトコルの処理の流れの基本を理解する。パケットの処理の流れの基礎知識を習得して、各階層のプロトコルの役割について説明できる思考力を身につける。
【目標レベル】
1) 階層化プロトコルによる処理の流れについて説明できる。
2) ネットワーク層プロトコルとトランスポート層プロトコルについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1階層化プロトコルによる処理の流れについて、関連する問題に対し、8割以上解答することができる。階層化プロトコルによる処理の流れについて、関連する問題に対し、7割以上解答することができる。階層化プロトコルによる処理の流れについて、関連する問題に対し、6割以上解答することができる。階層化プロトコルによる処理の流れについて、関連する問題に対し、6割以上解答することができない。
評価項目2ネットワーク層プロトコルとトランスポート層プロトコルについて、関連するする問題に対し8割以上回答することができる。ネットワーク層プロトコルとトランスポート層プロトコルについて、関連するする問題に対し7割以上回答することができる。ネットワーク層プロトコルとトランスポート層プロトコルについて、関連するする問題に対し6割以上回答することができる。ネットワーク層プロトコルとトランスポート層プロトコルについて、関連するする問題に対し6割以上回答することができきない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この講義では、インターネットプロトコルについて、その基礎的な事項を学びます。階層化プロトコルによる処理の流れやパケットから見た処理の流れについて、講義形式で授業を行う。
※実務との関係
この科目は企業でTCP/IP関連のシステム設計・構築を担当していた教員が、その経験を生かし,TCP/IPの設計思想および実装について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
スライドを多用し,授業計画に列挙した個々の技術を説明する。また,個々の技術に対応したレポート課題を課す。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートを実施します。
注意点:
・2進数、16進数による数の表現方法に関する基礎知識を身に着けている必要がある。
・本講義は、関連する科目が無いので、様々なトピックについて、自学自習が必要である。
・講義で取り扱う内容については、丸暗記するのではなく、理解できる力身につける。
・レポートについて、期限を守ること。
・普段からしっかりと事前・事後学習に取り組み試験に臨むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 プロトコルの階層化とOSI参照モデル/ネットワークの構成要素/TCP/IPの階層モデル ・OSI参照モデルとTCP/IP階層モデルを対応付け,各層の役割を理解できる。
・ネットワークの構成要素であるインタフェース,リピーター,ブリッジ,ルータの役割を理解できる。
・TCP/IPの階層モデルを構成する物理層〜アプリケーション層の役割を理解できる。
2週 データリンク ・データリンク層におけるMACアドレスの役割を理解できる。
・コンテンション方式,トークンパッシング方式,CSMA/CAのそれぞれにおける送信権の管理方法を理解できる。
・媒体共有型・非共有型ネットワークにおけるMACアドレスの利用方法を理解できる。
・IEEE802.11b/g/a/n/ac それぞれの特性を理解できる。
3週 Internet Protocol (1) ・IPアドレスによるアドレス空間管理の手法を理解できる
・グローバルアドレスとプリアベートアドレスによる現実的なアドレス空間管理およびセキュリティ確保の必要性を理解できる。
・RIP におけるルーティングテーブルを構築できる。
4週 Internet Protocol (2) ・様々なデータリンク間での通信のためのパケット分割の必要性を理解できる。
・IPv4/IPv6ヘッダにて管理される情報を把握できる。
5週 Transmission Control Protocol ・ポート番号の役割を理解できる
・確認応答(ACK)を用いた信頼性確保の手法を理解できる。
・通信速度を向上させるためのウィンドウ制御とフロー制御の必要性を理解できる。
・輻輳制御によるネットワークの混雑解消の仕組みを理解できる。
6週 アプリケーションプロトコル ・SSHを用いた暗号化されたリモートアクセスの仕組みとその必要性を理解できる。
・WWWの構成要素を把握し,特にHTTPの挙動を説明できる。
7週 サーバ構築/アプリケーション構築に必要な要素 ・Web や DNS 等,主要なサーバの構築方法を理解できる。
・ソケットを用いたアプリケーション構築に必要な要素を把握できる。
8週 学習事項のまとめおよび授業改善アンケートの実施 これまでの講義の内容について整理するとともに、試験解説により、間違った箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。4後1
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。4後1
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。4後1
インターネットの概念を説明できる。4後1
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。4後2,後3,後4,後5
主要なサーバの構築方法を説明できる。4後7
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。4後7
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。4後3,後4,後5
無線通信の仕組みと規格について説明できる。4後2
有線通信の仕組みと規格について説明できる。4後2
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。4後6
基本的なルーティング技術について説明できる。4後3
基本的なフィルタリング技術について説明できる。4後4

評価割合

試験小テストレポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70030000100
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】4001000050
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】2001000030
汎用的技能 【論理的思考力】1001000020