国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高等学校「現代文B」(第一学習社)、高等学校「古典B」(第一学習社)、「ステップアップ高校漢字問題集」(東京書籍)
担当教員 畑村 学

到達目標

1、文中のキーワードやキーセンテンスに線を引くことができる。キーワードやキーセンテンスを利用して要約文を書くことができる。
2、文章や事象を図解で表現することができる。
3、基本的な話法を学習し、聞き手を納得させる話し方ができる。積極的な聞く態度が何かを理解し、本質的で具体的な質問をすることができる。
4、個性的で説得力のある短作文を書くことができる。
5、構成が明確で根拠に基づいた文章(小論文)を書くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベル(可)未到達レベルの目安
評価項目1文中のキーワードやキーセンテンスに8割以上の正答率で線を引き、それをもとにA評価以上(8割以上)の要約文が書ける。文中のキーワードやキーセンテンスに7割の正答率で線を引き、それをもとにBプラスの評価(7割)の要約文が書ける。文中のキーワードやキーセンテンスに6割の正答率で線を引き、それをもとにB評価(6割)の要約文が書ける。文中のキーワードやキーセンテンスに5割の正答率でしか線を引けず、それをもとにB評価以下(5割以下)の要約文しか書けない。
評価項目2文章や事象を構造的で複雑な図解で表現できる。文章や事象を構造的で的確な図解で表現できる。文章や事象を構造的で簡単な図解で表現できる。文章や事象を構造的で簡単な図解で表現できない。
評価項目3口頭のみ、あるいは資料を用いて、聞き手を引きつける説得力のあるスピーチができる。口頭のみ、あるいは資料を用いて、説得力のあるスピーチができる。口頭のみ、あるいは資料を用いて、スピーチができる。口頭のみ、あるいは資料を用いて、スピーチができない。
評価項目4個性的で人を引きつけ、意味の含有率が高い短作文が書ける。キーワードを用いた、意味の含有率が高い短作文が書ける。キーワードを用いた短作文が書ける。キーワードを用いた短作文が書けない。
評価項目5型を利用し、深く鋭い根拠による、構造的な小論文が書ける。型を利用し、根拠に基づいた、構造的な小論文が書ける。型を利用し、構造的な小論文が書ける。型を利用し、構造的な小論文が書けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第1・2学期開講。
1・2年ですでに学習した、読む力、書く力、話す力、聞く力、考える力といった基本的な国語力を一通り学習し直します。その際に、高専3年生が、世の中では人生の岐路に立つ高校3年生と同じ学年であることを踏まえ、キャリア教育を兼ねた授業を行います。
授業の進め方・方法:
年間を通じて大きく4つのことを行います。すなわち、①読解と要約、②図解、③スピーチと短作文、④小論文です。それぞれ講義や解説の後に、学習内容を深く習得するための個人やペア、グループワークを行います。
また、年間を通じて新聞の社説のディクテーション(聞き書き)を行い、とかく視野が狭くなりがちな高専生の眼を社会に向けさせます。
注意点:
授業では毎時間プリントを配布します。ノートを準備する必要ありませんが、プリントを綴じるためのファイルを準備してください。
教科書は2年次に使用したものをそのまま使いますが、教科書を使うのは最初のクォーターだけで、後半は教科書以外のものを教材にして授業を行う予定です。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスを用い、授業の概要、到達目標、成績評価方法を理解できる。
2週 要約とコメント① 文章を読解するための基本的な読書方法について理解できる。
3週 要約とコメント② 教科書掲載の論理的文章を読み、キーワード、キーセンテンスを見つけとができる。
4週 要約とコメント③ 要約文の書き方について理解できる。
キーワード、キーセンテンスをもとに基本的な要約文が書ける。
5週 要約とコメント④ 教科書掲載の文学作品を読み、キーワード、キーセンテンスを見つけ、それをもとに要約文やコメントが書ける。
※反復練習
6週 要約とコメント⑤ 教科書掲載の文学作品を読み、キーワード、キーセンテンスを見つけ、それをもとに要約文やコメントが書ける。
※反復練習
7週 要約とコメント⑥ 教科書掲載の文学作品を読み、キーワード、キーセンテンスを見つけ、それをもとに要約文やコメントが書ける。
※反復練習
8週 図解① 基本的な図の書き方を理解できる。
2ndQ
9週 図解② 基本的な図の書き方を理解した上で、シンプルな図解ができる。
10週 図解③ 自分の周囲の事象や自分自身のことについてシンプルな図解によって表現できる。
11週 図解④ 論理的文章の構造や文学作品の人間関係等をシンプルな図解によって表現できる。
※反復練習
12週 図解⑤ 論理的文章の構造や文学作品の人間関係等をシンプルな図解によって表現できる。
※反復練習
13週 図解⑥ 論理的文章の構造や文学作品の人間関係等をシンプルな図解によって表現できる。
※反復練習
14週 第1クォータのまとめ 第1クォータの学習内容を振り返り、理解を深めることができる。
15週 定期試験
16週 試験返却、振り返り 問題解説により、授業内容の理解をさらに深めることができる。
後期
3rdQ
1週 スピーチと短作文① 声の大きさ、視線、間、態度等を工夫した魅力的で効果的なスピーチが何か理解できる。
2週 スピーチと短作文② 自己PRのための短作文の基本的な書き方を理解できる。
3週 スピーチと短作文③ 他者の口頭及び文章による表現について、客観的に評価することができる。
4週 スピーチと短作文④ 自己分析を通じて客観的に自分を把握し、的確で効果的な語彙と表現で自己を口頭や文章で表現できる。
グループでのスピーチを通じて他者の口頭発表を客観的に評価し、かつ建設的なコメントをすることができる。
※反復練習
5週 スピーチと短作文⑤ 自己分析を通じて客観的に自分を把握し、的確で効果的な語彙と表現で自己を口頭や文章で表現できる。
グループでのスピーチを通じて他者の口頭発表を客観的に評価し、かつ建設的なコメントをすることができる。
※反復練習
6週 スピーチと短作文⑥ 自己分析を通じて客観的に自分を把握し、的確で効果的な語彙と表現で自己を口頭や文章で表現できる。
グループでのスピーチを通じて他者の口頭発表を客観的に評価し、かつ建設的なコメントをすることができる。
※反復練習
7週 小論文① 小論文の基本的な書き方について理解できる。
8週 小論文② 深く鋭い小論文の根拠を導き出すためのマインドマップの書き方を理解できる。
4thQ
9週 小論文③ 問題提起の仕方を理解できる。
10週 小論文④ 小論文の書き方のコツ(言葉使い、表記方法等)を踏まえ、知的で論理的な小論文を書くことができる。
11週 小論文⑤ 教科書や新聞等に掲載社会問題に関数文章を読み、自分考えを小論文で表現することができる。
※反復練習
12週 小論文⑥ 教科書や新聞等に掲載社会問題に関数文章を読み、自分考えを小論文で表現することができる。
※反復練習
13週 小論文⑦ 教科書や新聞等に掲載社会問題に関数文章を読み、自分考えを小論文で表現することができる。
※反復練習
14週 第2クォータのまとめ 第2クォータの学習内容を振り返り、理解を深めることができる。
15週 定期試験
16週 試験返却・解説 問題解説により、授業内容の理解をさらに深めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
知識の基本的な理解403070
思考・推論・創造への適応力201030
汎用的技能000
態度・志向性(人間力)000
総合的な学習経験と創造的思考力000