基礎ロボット工学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 基礎ロボット工学
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ロボット工学の基礎(森北出版,川崎晴久)
担当教員 落合 積

到達目標

ロボットは,制御,計測,機械,電気電子,コンピュータ,情報など多くの分野の融合の上に成り立つ代表的なメカトロ機器である.本科目ではロボット工学への入門として,ロボットの種類・構造,運動学・逆運動学について基礎的事項を理解できることを目的とする.
本講義の到達目標は以下の通りである.
①ロボットの基本構成が説明できる.
②ロボットアームの座標変換が計算できる.
③逆運動学の基本式を立てることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1ロボットの基本構成,機構が説明でき,最新のロボットの説明ができるロボットの基本構成と機構が説明できる.ロボットの基本構成が説明できる.ロボットの基本構成が説明できない.
評価項目23リンク以上にD-H法を適用した計算ができる2リンクにD-H法を適用した計算ができる.座標変換が計算できる.座標変換が計算できない.
評価項目3逆運動学の基本式を立て解を求めることができ,さらにヤコビ行列を適用することができる.逆運動学の基本式を立て解を求めることができる.逆運動学の基本式を立てることができる.逆運動学の基本式を立てることができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育目標 (C)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第1学期開講
ロボットは,制御,計測,機械,電気電子,コンピュータ,情報など多くの分野の融合の上に成り立つ代表的なメカトロ機器である.本科目ではロボット工学への入門として,ロボットの種類・構造,運動学・逆運動学について基礎的事項を学ぶ.
授業の進め方・方法:
本科目では,ロボット工学への入門として,ロボットの種類・構造,運動学および逆運動学について,理論と演習・課題を通して学習します.本科目では,一般式による理論式を立て,数値を代入して計算しますが,理論式を理解するようにして下さい.
注意点:
本講義では,ほぼ毎回自学自習報告書を配布し,次回授業開始時に回収する.
講義内容においては,座標変換,行列計算を頻繁に用いるので,これらに関する知識の復習をしておく.
提出物(課題レポート,自学自習報告書)は期限内に必ず提出すること.遅れると評価が下がる,場合によっては受け取らない.
原則,再試験は実施しないので,レポート等の提出と定期試験での学習をきちんとしておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
概要
・シラバスから学習の意義,授業の進め方,評価方法を理解できる.
・ロボット工学の概要を理解できる.
2週 ロボットアームの機構 ロボットアームの構成要素,自由度,関節記号および機構について理解できる.
3週 座標変換 座標系,ベクトルの写像,平行移動と回転移動について理解できる.
4週 同次変換 平行移動と回転移動の混合表現,同次変換行列,合成変換および逆変換について理解できる.
5週 オイラー角 姿勢表現のためのパラメータ数,3変数による姿勢表現およびオイラー角について理解できる.
6週 ロール・ピッチ・ヨウ角 ロール・ピッチ・ヨウ,回転の考え方,回転の順序およびロール・ピッチ・ヨウ角と回転行列の関係について理解できる.
7週 中間試験 ロボットの種類と構造が理解できる.
座標変換の計算が理解できる.
8週 座標系(再確認) ・座標変換について再確認する.
2ndQ
9週 D-H法による座標系設定 ロボットの座標系,リンク座標系および座標系の設定手順について理解できる.
10週 リンクパラメータ D-H法による座標系の関係表現,同次変換行列での表現,関節変数およびリンクパラメータについて理解できる.
11週 順運動学 順運動学について理解できる.
12週 逆運動学(1) 逆運動学について理解できる.
13週 逆運動学(2) 逆運動学について理解できる.
14週 速度とヤコビヤン ヤコビアン,角速度表記,角加速度ベクトル表示および特異点について理解できる.
15週 定期試験 D-H法が理解できる.
順運動,逆運動よびヤコビアンの計算が理解できる.
16週 試験返却 試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
知識の基本的な理解5000001060
思考・推論・創造への適用力3000001040
分野横断的能力0000000