情報工学A

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 情報工学A
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 制御情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし(自作教材を配布する)
担当教員 内堀 晃彦

到達目標

①マイコンの構成を記述することができる
②センサや制御対象に関する知識・技術を習得する
③マイコンを動作させるためのプログラムを理解し、作成することができる

ルーブリック

優れた到達レベルの目安良好な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マイコンの構成を記述することができ、その動作を6ステップに分けて記述することができるマイコンの構成を記述することができ、その動作を3ステップに分けて記述することができるマイコンの構成を記述することができるが、その動作を記述することができないマイコンの構成を記述することができない
評価項目2様々なセンサや制御対象について、それらの動作原理と使用方法について記述することができる様々なセンサや制御対象について、その使用方法または動作原理のいずれかについて記述することができる1・2個のセンサや制御対象について、その使用方法または動作原理のいずれかについて記述することができるセンサや制御対象について、その使用方法と動作原理について、どちらも記述することができない
評価項目3動作目的に達成するアルゴリズムを自ら考え、そのプログラムを作成することができる動作目的を達成するアルゴリズムが与えられた場合、そのプログラムを作成することができる動作目的を達成するアルゴリズムとそのプログラムの一部が与えられた場合、そのプログラムを完成させることができる動作目的を達成するプログラムを完成させることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第1学期開講
私たちの身の回りの工業製品は、その大半がコンピュータによって制御されています。また、その製造工程においてもコンピュータ制御された装置や機器が必要不可欠です。機器や装置など、様々なものを意図した通りに動かすためには、コンピュータだけでなく制御対象やセンサの性質を理解する必要があります。
この講義では、H8マイコンを通してコンピュータやセンサの動作原理を理解するとともに、制御対象を意図通りに動かすためのプログラム技術について解説します。
授業の進め方・方法:
注意点:
H8マイコンの実習を行う制御情報工学実習Ⅲと相補的な関係にある。この講義では一般的な概念を理解し、実習で実践的なプログラミングを行う。
講義で指定された教材に限らず、実習のプリントやC言語の教科書等、理解を深めるために役に立ちそうな資料を自ら考えて持参し、積極的に理解に努めてほしいと思います。
講義ノート(プリント)を毎回配布しますが、以前の講義資料を頻繁に使用するので、ファイリングするなどして、全ての講義ノートを毎回持参して下さい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要 一年間の講義の概要について把握し、情報系のカリキュラムや情報系への就職に向けた勉強の中での本科目の位置付けについて理解する。
2週 コンピュータの構成について コンピュータの構成要素にCPU,メモリ、入出力装置があることを理解し、各要素の主な機能について理解する。
3週 コンピュータの構成について コンピュータの構成要素にCPU,メモリ、入出力装置があることを理解し、各要素の主な機能について理解する。
4週 コンピュータの基本動作について コンピュータの動作はフェッチ、デコード、実行の3ステップから構成されることを理解する。各ステップの動作概要を理解する。
5週 アセンブリ言語について プログラミング言語に高級言語と低水準言語があることを知り、各特徴を理解する。低水準言語であるアセンブリ言語について概要を理解する。
6週 アセンブリ言語について アセンブリ言語のCASL IIのプログラムを実行した際のレジスタやメモリの動きを説明できる。
7週 n進数について n進数の考え方を理解し、2進数、16進数、10進数の相互変換を具体的な数値に対して計算できる。
8週 まとめ これまでの総復習を行い、学習事項を再び定着する。
2ndQ
9週 補数について 負の数の補数表現について理解し、具体的な値に関する表現を計算できる。
10週 シフト演算と符号付き整数 論理シフト演算と算術シフト演算について具体的な計算ができる。符号付き・符号なし整数とシフト演算の種類の関係について理解できる。
11週 浮動小数点数 小数の2進数表現について理解できる。IEEE754で定められた浮動小数点数について、表現と小数との相互変換ができる。
12週 H8の構成とプログラム開発について H8マイコンの入出力ポートやメモリ構成について知る。H8マイコンのプログラムを開発する際の注意点について知る。
13週 A/D変換 アナログ量とデジタル量の違いについて知る。A/D変換を行う際の精度を決める標本化周波数と量子化精度について理解する。
14週 試験前まとめ これまでの総復習を行い、学習事項を再び定着する。
15週 期末試験
16週 試験返却・解答解説
まとめ
試験解説により、間違った箇所を理解する。学習事項のまとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
コンピュータシステムネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。4
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。4
集中処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。4
分散処理システムについて、特徴と代表的な例を説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
知識の基本的な理解【知識・記憶、理解レベル】6010000070
思考・推論・創造への適用力【適用、分析レベル】200000020
態度・志向性(人間力)010000010