到達目標
本講義では、論理代数(真理値表、論理式、カルノー図)、組合せ回路(加・減算器、復号器、符号器)、順序回路(フリップフロップ回路、同期式カウンタ)の基礎知識を習得し、与えられた入出力関係を満たす論理回路を、論理的に設計できる思考力について、身に付けることを目指す。
【目標レベル】
1) 論理演算およびデジタル入出力値から真理値表を作成できる。
2) 論理代数の諸定理やカルノー図を利用し真理値表から論理式を導出でき、組合せ回路(加・減算器、復号器、符号器)を設計できる。また、順序回路(同期式カウンタ)を設計できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安
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評価項目1 | 論理演算およびデジタル入出力値から真理値表を作成することができ、関連する問題に対し、8割以上解答することができる。 | 論理演算およびデジタル入出力値から真理値表を作成することができ、関連する問題に対し、7割以上解答することができる。 | 論理演算およびデジタル入出力値から真理値表を作成することができ、関連する問題に対し、6割以上解答することができる。 | 論理演算およびデジタル入出力値から真理値表を作成することができず、関連する問題に対し、6割以上解答することができない。
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評価項目2 | 論理式の導出および組合せ回路、順序回路を設計することができ、関連する問題に対し、8割以上解答することができる。 | 論理式の導出および組合せ回路、順序回路を設計することができ、関連する問題に対し、7割以上解答することができる。 | 論理式の導出および組合せ回路、順序回路を設計することができ、関連する問題に対し、6割以上解答することができる。 | 論理式の導出および組合せ回路、順序回路を設計することができず、関連する問題に対し、6割以上解答することができない。
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
第1学期 開講
この講義では、計算機などで使用される論理回路について学びます。
※実務との関係
この科目は企業で通信機器に搭載されるデジタル回路の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、ダイオードやトランジスタを用いた組み合わせ回路等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
計算機の発展はすさまじく、人間社会の必需品として今もなお進歩を続けている。この計算機の論理的な基礎である論理回路について学び、基礎知識を身に付ける。また、情報処理を支えるデジタル回路の構成法について理解し、学生自身が論理回路を自ら設計できる能力を身に付ける。
注意点:
・2進数、16進数による数の表現方法、および電子回路(トランジスタやダイオードの
動作原理)に関する基礎知識を身に付けている必要がある。
・回路図を読み書きできる能力や、論理演算に関する基礎知識を有していることが望ましい。
・本講義では様々な論理回路を取り扱うため、それらの回路を自身で設計し回路図を描けるよう、自学自習が必要である。
・講義で取り扱う回路図を丸暗記するのではなく、論理式をもとに回路を設計できる力を身に付けていくことが大事である。
・レポートについて、期限を守ること。
・普段からしっかりと事前・事後学習に取り組み試験に臨むこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス はじめに 数の表現(1) |
学習の意義、講義の進め方、評価方法について理解できる。 2進数の演算、2進数の負数表現について理解できる。
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2週 |
数の表現(2) |
16進数、2進数 ⇔ 16進数変換、BCD表示について理解できる。
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3週 |
論理代数(1) |
基本演算(AND演算、OR演算、NOT演算)、真理値表,論理式,標準積和式(加法標準形)について理解でき、与えられた真理値表から標準積和式(加法標準形)にて論理式を導出できる。
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4週 |
論理代数(2) |
論理代数の諸定理、論理式の簡単化、カルノー図について理解でき、簡単化された論理式を論理代数の諸定理またはカルノー図を用いて導出できる。
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5週 |
組合せ回路(1) |
基本演算回路(AND回路、OR回路、NOT回路)の等価回路およびその論理記号について理解できる。
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6週 |
組合せ回路(2) |
半加算器と全加算器を設計できる。また、半加算器と全加算器に関する知識から、並列加算器を設計できる。
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7週 |
組合せ回路(3) |
半減算器と全減算器を設計できる。
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8週 |
組合せ回路(4) |
復号器、符号器を設計できる。
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2ndQ |
9週 |
順序回路(1) |
順序回路について理解でき、組合せ回路との違いについて説明できる。
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10週 |
順序回路(2) |
非同期式SR-FF、同期式SR-FF、JK-FF、D-FFについて理解できる。
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11週 |
順序回路(3) |
JK-FFを用いたD-FFの設計法、JK-FFを用いたT-FFの設計法について理解できる。
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12週 |
順序回路(4) |
D-FFを用いた同期式カウンタを設計できる。
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13週 |
順序回路(5) |
JK-FFを用いた同期式カウンタを設計できる。
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14週 |
総合演習 学期末 小テスト |
これまでの講義の内容について理解し、演習問題について解答できる。
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15週 |
学期末 小テストの答案返却、解答解説、まとめ 授業改善アンケート |
学期末 小テストにより、間違った箇所を理解できる。 学習事項のまとめを行う。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | 前2 |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | 前3 |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 4 | 前3 |
論理式の簡単化の概念を説明できる。 | 4 | 前4 |
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。 | 4 | 前4 |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 4 | 前5 |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前6 |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | 前8 |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | 前9 |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 4 | 前12 |
与えられた順序回路の機能を説明することができる。 | 4 | 前13 |
順序回路を設計することができる。 | 4 | 前13 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | レポート | 学期末小テスト | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 50 | 20 | 30 | 0 | 0 | 100 |
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】 | 0 | 30 | 10 | 20 | 0 | 0 | 60 |
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】 | 0 | 10 | 5 | 5 | 0 | 0 | 20 |
汎用的技能 【論理的思考力】 | 0 | 10 | 5 | 5 | 0 | 0 | 20 |