ジェネリックスキルⅠ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 ジェネリックスキルⅠ
科目番号 41023 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「データの分析 ワークノート」(東京書籍)
「 ベイシック数学場合の数と確率」(中部日本教育文化会)
テーマに関連した資料を適宜配布
担当教員 仙波 伸也

到達目標

1. 宇部高専での学習を進めるにあたり,時間管理および論理的な文書作成の必要性を理解できる.
2. 統計の基礎を理解できる.
3. 情報セキュリティの重要性を理解できる.
4. 地球の内部・大気と海洋・生物に関する知識を理解できる.
5. 技術者としてのキャリアパスとジェネリックスキルの要素を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1時間管理および論理的な文書作成の必要性を理解し,実践できる.時間管理および論理的な文書作成の必要性を深く理解できる.時間管理および論理的な文書作成の必要性を理解できる.時間管理および論理的な文書作成の必要性を理解できない.
評価項目2統計の基礎を理解し,実問題へ適用できる.統計の基礎を理解し,応用問題へ適用できる.統計の基礎を理解できる.統計の基礎を理解できない.
評価項目3情報セキュリティの重要性を理解し,実践できる.情報セキュリティの重要性を深く理解できる.情報セキュリティの重要性を理解できる.情報セキュリティの重要性を理解できない.
評価項目4地球の内部・大気と海洋・生物の多様性・生態系に関する知識を有し,その生多様性・生態系人間活動と地球環境保全との関連性を説明できる.地球の内部・大気と海洋・生物の多様性・生態系に関する知識を有し,その生多様性・生態系について説明できる.地球の内部・大気と海洋・生物に関する知識を理解できる.地球の内部・大気と海洋・生物に関する知識を理解できない.
評価項目5技術者としてのキャリアパスとジェネリックスキルの要素を理解し,自らの未来を模索するとともに,本校での学修内容と関連づけることができる.技術者としてのキャリアパスとジェネリックスキルの要素を理解し,自らの未来を模索できる.技術者としてのキャリアパスとジェネリックスキルの要素を理解できる.技術者としてのキャリアパスとジェネリックスキルの要素を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目は現代の技術者が有するべきジェネリックスキル(汎用的能力)の修得を目指すものであり,その内容は多岐にわたります.前半では,スケジュール管理,タスク管理などの自己管理手法を身に付け,さらに工学実験等にて必要となるデータ解析手法として統計学を学びます.後半ではアースサイエンス,情報セキュリティ等の生活に不可欠なリテラシーについて学ぶとともに,近年の情報化技術の発展にについて概観します.また、自らの将来像を描く機会としてキャリアパスの理解とキャリアプラン策定を行います.
授業の進め方・方法:
本講義のほとんどは動画配信授業による講義であり,レポートによる評価を行います.学習内容をまとめる能力と学びから得たことの実践が大切です.PROGテストを受験し,企業人として活躍するために必要な能力について考え,高専生活の目標を立てて実践します.
注意点:
Teamsを活用した授業になります.動画は必ず視聴して下さい.出席確認,課題提出について,自己管理を行ってください.本講義では,教員から降ってくる知識を吸収するのみという受け身型の学習を想定していません.主体的に学び,知の構造化を図って自らの視野を広げるとともに,将来のキャリア形成について真剣に考えて下さい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【初年次教育】
ガイダンス/図書館・情報処理センターのオリエンテーション
高専制度および在学中のロードマップを理解できる.図書館および情報処理センターを活用した情報収集法や利用上のマナーを理解できる.
2週 【初年次教育】
時間管理(高専生手帳)
スケジュール管理・タスク管理の重要性を理解し,自己管理能力を高めることができる.
3週 【キャリア教育】
ポートフォリオ/PROGテスト
ポートフォリオの必要性を理解し,「社会人として備えるべき能力」を理解できる.
4週 統計(1) 独立試行の確率,余事象の確率,確率の加法定理,排反事象の確率を理解し,簡単な場合について,確率を求めることができる.
5週 統計(2) 条件付き確率,確率の乗法定理,独立事象の確率を理解し,簡単な場合について確率を求めることができる.
6週 統計(3) 1次元のデータを整理して,平均・分散・標準偏差を求めることができる.
7週 統計(4) 2次元のデータを整理して散布図を作成し,相関係数・回帰直線を求めることができる.
8週
2ndQ
9週 【キャリア教育】
ポートフォリオ/PROG解説会
入学前の自分を客観的に見つめ,その状態を言語化するとともに,「社会人として備えるべき能力」を伸ばすための学習計画を立てることができる.
10週 AIデータサイエンス入門 データ・AIによって,社会および日常生活が大きく変化し,かつ自らの生活に密接に結びついていることを説明できる.
11週 情報セキュリティ(1) 情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識し,個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる.
12週 情報セキュリティ(2) インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識し,その脅威に対して実践すべき対策を説明できる.
13週 【アースサイエンス】
・地球の概観
太陽系の構造,惑星の公転軌道および自転・公転方向,地球を構成する大気と水,陸地および海底の大地形とその形成について知識を得る.
14週 【アースサイエンス】
・地球の内部と活動
地球の内部構造(地殻,マントル,核),マグマの生成と火山活動,および地震と断層運動の関連,プレートテクトニクス,地震活動と地殻変動,大気圏の構造・成分の知識を得る.
15週 【アースサイエンス】
・大気と海洋
大気圧,大気の熱収支(太陽放射と地球放射),大気の大循環(緯度毎の熱収支)と気象現象,海水の運動(潮流,高潮,津波)について理解できる.
16週 まとめ 本講義で学んだ内容を整理するとともに,PROG試験の結果を振り返り,自身のジェネリックスキルのレベルを把握し,将来に向けた学習計画を立てることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3前4,前15
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3前4,前15
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前4,前15
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3前5,前15
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前6,前15
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3前8,前15
自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3前15
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3前15
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3前15
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3前12,前15
マグマの生成と火山活動を説明できる。3前13,前15
地震の発生と断層運動について説明できる。3前13,前15
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。3前13,前15
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。3前13,前15
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3前14,前15
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3前14,前15
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3前14,前15
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3前14,前15
工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前1,前9,前15
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前10,前15
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前10,前15
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前11,前15
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前11,前15
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前2,前15
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。1前3,前7,前15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3前3,前7,前15
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。1前3,前7,前15
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。1前3,前7,前15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。1前3,前7,前15
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2前3,前7,前15
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2前1,前7,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
知識の基本的な理解000005050
思考・推論・創造への適応力000003030
汎用的技能0000000
態度・志向性(人間力)000002020
総合的な学習経験と創造的思考力0000000