基礎物質工学実験

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 基礎物質工学実験
科目番号 41027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 物質工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 プリントを配布する。
担当教員 藤林 将,小林 和香子,町田 峻太郎

到達目標

1. 安全に関する知識を身につけ,実験器具の正しい使い方を習得する。
2. 無機・分析分野,生物・微生物分野の基礎実験を行い,実験ノートやレポートの作成法を身につける。
3. 化学で用いる英単語を理解し、英語での指示で実験ができるようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(寮)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1安全に関する知識を身につけ、安全に十分配慮しながら実験器具の正しい使い方を習得できる。安全に関する知識を身につけ、実験器具の正しい使い方を習得できる。安全に関する最低限の知識を身につけ、実験器具の正しい使い方を習得できる。安全に関する知識を身につけられず、実験器具の正しい使い方を習得できない。
評価項目2基礎化学実験の項目が4件以上、安全にできて、実験ノートおよびレポートが期限内提出できる。基礎化学実験の項目が3件、安全にできて、実験ノートおよびレポートが期限内提出できる。基礎化学実験の項目が2件、安全にできて、実験ノートおよびレポートが期限内提出できる。基礎化学実験の項目が、安全にできない。実験ノートおよびレポートが期限内提出出来ない。
評価項目3英単語を理解し、英語での指示に従うことができる。英単語をある程度理解し、英語での指示に従うことができる。英単語を最低限理解し、英語での指示に従うことができる。英単語を理解できず、英語での指示に従うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年生以降の本格的な実験に備えて、まずは安全に関する知識を学び、前期は基本的な実験器具の使い方を身につける。後期は無機実験や分析化学実験に関する基礎化学実験を行い、結果をまとめることを学ぶ。そしてこれらの経験を2年生以降の実験や4年生以降の卒業研究に生かしてもらいたい。
化学で用いる英語も習得してもらう。
授業の進め方・方法:
第1学期は座学での実験に関する知識と実験室での実験操作に関する経験を習得する。
第2学期も実験室での実験操作に関する経験を習得する。
第3学期は無機に関する基礎化学実験を習得する。
第4学期は分析化学基礎化学実験を習得する。
注意点:
実験室では指導教員の指示に従い、安全に十分配慮して実験を行うこと。
レポートや報告会など、締切を守る姿勢を養うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、安全の知識 ガイダンス
安全と実験室について/実験ノートの書き方がわかる
2週 実験に関する英語①/発音チェック/薬包紙とろ紙の折り方 実験に関する英語をきちんと発音できる
薬包紙とろ紙をきちんと折れる
3週 実験に関する英語②/発音チェック/器具の種類を理解する 実験に関する英語をきちんと発音できる
実験で使用する器具の名前がわかる
4週 実験に関する英語③/発音チェック/器具の洗浄法を習得する 実験に関する英語をきちんと発音できる
器具の洗浄法がわかる
5週 実験に関する英語④/発音チェック/ピペットの使い方 実験に関する英語をきちんと発音できる
ピペットの使い方がわかる
6週 実験に関する英語⑤/発音チェック/天秤の使い方 実験に関する英語をきちんと発音できる
天秤の使い方がわかる
7週 実験に関する英語⑥/発音チェック/メスシリンダーとメスフラスコの使い方 実験に関する英語をきちんと発音できる
メスシリンダー、メスフラスコの使い方がわかる
8週 1Qまとめ ここまでの内容を理解し,次回以降に生かすことができる
2ndQ
9週 データの取り扱い方/レポートの書き方 レポートの書き方を理解できる
10週 器具の洗浄法 共洗いができる
11週 バーナーの使い方①/温度計の使い方 バーナーや温度計の使い方がわかる
12週 バーナーの使い方②/炎色反応 バーナーの使い方を英語で理解できる
炎色反応を理解できる
13週 pH試験紙の使い方 pH試験紙の使い方がわかる
14週 塩化ナトリウムの調製方法を習得する① 塩化ナトリウム水溶液を調製できる
15週 塩化ナトリウムの調製方法を習得する② 英語の指示で塩化ナトリウム水溶液を調製できる
16週 2Qまとめ、かたづけ ここまでの内容を理解し,次回以降に生かすことができる
後期
3rdQ
1週 濾過の方法を習得する 濾過の方法がわかる
2週 ヨウ素デンプン反応 ヨウ素デンプン反応を理解できる
3週 吸光光度計を用いた検量線の確認 検量線を作成することができる
4週 酸及びアルカリの調製方法のガイダンス 酸及びアルカリの調製方法を理解する
モル計算ができる
5週 酸性水溶液の調製方法を習得する① 酸性の水溶液を調製できる
6週 酸性水溶液の調製方法を習得する②
廃液の方法①
英語の指示で酸性の水溶液を調製できる
廃液について理解できる
7週 塩基性水溶液の調製方法を習得する① 塩基性の水溶液を調製できる
8週 塩基性水溶液の調製方法を習得する②
廃液の方法②
英語の指示で塩基性の水溶液を調製できる
廃液について理解できる
4thQ
9週 中和滴定① 中和滴定ができる
10週 中和滴定② 英語の指示で中和滴定ができる
11週 気体の発生実験 二酸化炭素の発生実験を理解できる
12週 色の変化の実験① 化学変化による水溶液の色の変化を理解できる
13週 色の変化の実験② 英語の指示で化学変化による水溶液の色の変化を理解できる
14週 まとめ、かたづけ 1年での実験を振り返り、次年度以降に向けてまとめることができる
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験器具(電子天秤やガラス器具など)を目的と精度に応じて選択し正しく使うことができる。3前1,前2,前4,後9
試薬(粉体及び液体)の取扱いができる。3前1,前2,後9
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(物理実験と共通)3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷など)を説明できる。3
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(物理実験と共通)3
実験結果を表やグラフなどに見やすく整理できる。3前3,前4,前6,前7,後10
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(物理実験と共通)3後10
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(物理実験と共通)3前1,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後11,後12,後13
工学基礎工学実験技術工学実験技術目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。3
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。3後11,後12,後13
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。3前3,前4,前5,前6,前7,後11,後12,後13
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。3後11,後12,後13
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野(実験・実習能力)化学・生物系分野(実験・実習能力)使用する試薬の危険性を理解し、適切に取り扱うことができる。3
実験廃液の分類方法を理解し、適切に処理できる。3
安全を意識して実験に取り組み、災害時の対応について説明できる。3
実験の目的・理論・操作方法を説明できる。3
実験データを正しく取り扱うことができる。3
適切な構成と文章でレポートを作成できる。3

評価割合

レポート(小テスト含む)態度合計
総合評価割合9010100
知識の基本的な理解【知識・記憶・理解レベル】55055
思考・推論・創造への適用力35035
汎用的技能000
態度・志向性(人間力)01010
総合的な学習経験と創造的思考力000