到達目標
①講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を理解し、自己の生き方および他者とともに生きていくことの生き方という観点と結びつけて説明することができる。
②自由、理性、善悪、正不正、宗教といった近代的な思想の根幹となる考え方をふまえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定し考察できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
【哲学者たちの思索の理解】 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を十分に理解し、自己の生き方および他者とともに生きていくことの生き方という観点と結びつけて説明することができる。 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を概ね理解し、自己の生き方および他者とともに生きていくことの生き方という観点と結びつけて説明することができる。 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を概ね理解することができる。 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を理解することができない。 |
評価項目2
【問いの設定と探究】 | 近代的な思想の根幹となる考え方を十分に踏まえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定し、考察を深めていくことができる。 | 近代的な思想の根幹となる考え方を十分に踏まえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定することができる。 | 近代的な思想の根幹となる考え方を踏まえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定することができる。 | 近代的な思想の根幹となる考え方と現代における文化や社会の特質と課題について結びつけて問題を設定することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
第1学期開講
1. 本講義では、哲学や倫理学がこれまで取り組んできたテーマの中から特に古代〜近代までに顕著な、自由、理性、宗教、善悪といった概念を取り上げる。これらの概念について思索を深めてきた先人の思想の理解をすることを第一に目指す。
2. 第二に、そういった先人の思索を踏まえ、受講者自身が自ら問いを立て、「哲学する」姿勢や方法を身につけてもらうことを目指す。
授業計画には授業で扱うテーマがわかるようにあらかじめ「問い」を提示してあるが、これはあくまで一例である。授業の講義部分では、設定した問いに対して、適宜哲学者や先人の思想を紹介しながら、授業者のその時点での到達点を示す。そのうえで、受講者にも批判的な視点に立ち、問題を自ら設定し、それについて考察を深めていってもらいたい。
授業の進め方・方法:
・教科書および配布資料をもとにした講義と同程度、学習内容をもとに問いを設定し、グループワークなどによって考察を行う時間を確保する。その際には、「子どもの哲学」や「哲学対話」と呼ばれる実践を参考にしながら、クラス全体ないしグループでの対話活動や、あるいは紙上での対話を行なう。
・それぞれのテーマについて、受講者の理解度を確認したり、なにを考え、どのような疑問をもっているかを書き留めていくためのポートフォリオ(大福帳)を日常的に実施し、成績評価の資料とする。
・授業内容に関するレポートの作成及び授業内でのプレゼンテーションも実施し、成績評価の資料とする。
注意点:
教員からは以下のことをお約束します。
・みなさんにとって意味のあることだと信じた内容を一生懸命授業します。
・評価や授業の進め方を含むさまざまなことについて理不尽なやり方をしません。
・ほぼすべての正当なしかたでなされた質問、問い合わせ、要望については真摯に対応します。
受講生のみなさんには以下のことを約束してもらうようお願いをします。
・一緒に授業を受けているクラスメイトにも、授業担当者にも、迷惑となる言動はしないてください。
・教室を授業を真面目に楽しみ、哲学しようとしている人のための空間にすることに協力してください。
※授業計画は,授業の進捗や実際の社会の動向などの状況に応じて内容や順番を変更する可能性があります。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
導入・哲学対話:みんな全然違うのに、人と人とはわかりあえるのか① |
シラバスの意図するところが概ね理解できる。
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2週 |
導入・哲学対話:みんな全然違うのに、人と人とはわかりあえるのか② |
哲学対話に真剣に取り組み、楽しむことができる。
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3週 |
哲学:哲学者とはだれのことか?① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ソクラテス、ソフィスト、プラトン)の思考過程を概ね理解できる。
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4週 |
哲学:哲学者とはだれのことか?② |
テーマに関連する哲学者や先人(ソクラテス、ソフィスト、プラトン)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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5週 |
理性:101羽目のカラスも黒いのか① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ベーコン、デカルト)の思考過程を概ね理解できる。
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6週 |
理性:101羽目のカラスも黒いのか② |
テーマに関連する哲学者や先人(ベーコン、デカルト)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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7週 |
自由:自由は本当に必要か① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ミル、カント、サルトル)の思考過程を概ね理解できる。
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8週 |
自由:自由は本当に必要か② |
テーマに関連する哲学者や先人(ミル、カント、サルトル)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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2ndQ |
9週 |
宗教:だれが神を殺したのか① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(イエス、ブッダ、ムハンマド、ニーチェ)の思考過程を概ね理解できる。
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10週 |
宗教:だれが神を殺したのか② |
テーマに関連する哲学者や先人(イエス、ブッダ、ムハンマド、ニーチェ)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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11週 |
善と悪:嘘をつくことは悪いことか① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ベンサム、ミル、カント)の思考過程を概ね理解できる。
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12週 |
善と悪:嘘をつくことは悪いことか② |
テーマに関連する哲学者や先人(ベンサム、ミル、カント)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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13週 |
正義と公正:誰もが納得する公正なルールはあるか① |
取り上げられた問いに関係する現代の諸問題の背景や関連する哲学者や思想家(社会契約論、ロールズ、セン)の思考過程を概ね理解できる。
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14週 |
正義と公正:誰もが納得する公正なルールはあるか② |
取り上げられた問いとその理解を踏まえて自ら問いを立て考え、それを表現することができる。
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15週 |
定期試験 |
第1学期の内容について試験を行う。
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16週 |
定期試験返却・解説 |
試験を返却し、解説を行う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | レポート | ポートフォリオ | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 100 |
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】 | 40 | 5 | 10 | 55 |
思考・推論・創造への 適用力【適用レベル】 | 20 | 10 | 0 | 30 |
汎用的技能 【理解レベル】 | 0 | 5 | 5 | 10 |
態度・志向性(人間力) 【理解レベル】 | 0 | 0 | 5 | 5 |
総合的な学習経験と 創造的思考力【 】 | 0 | 0 | 0 | 0 |