到達目標
① 【現代社会が抱える諸テーマについての理解と考察】現代社会が抱える諸テーマ(情報化社会、環境問題、ジェンダーと家族、生命倫理、文化と宗教の多様性)の基本的な知識・背景を理解し、その課題について他者と共に生きる自己という観点から考察できる。
②【哲学エッセイ等による自身の問いの探究】自身が今問題と感じていることを「問い」として表現・考察し、それをもとに他者と共にさらに考察していくことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
【現代社会が抱える諸テーマについての理解と考察】 | 現代社会が抱える諸テーマの基本的な知識・背景を理解し、その課題について他者と共に生きる自己という観点から十分に考察できる。 | 現代社会が抱える諸テーマの基本的な知識・背景を理解し、その課題について他者と共に生きる自己という観点から概ね考察できる。 | 現代社会が抱える諸テーマの基本的な知識・背景を理解し、その課題について考察できる。 | 現代社会が抱える諸テーマの基本的な知識・背景を理解できていない。 |
評価項目2
【哲学エッセイ等による自身の問いの探究】 | 自身が今問題と感じていることを「問い」として表現・考察し、それをもとに他者と共にさらに考察していくことができる。 | 自身が今問題と感じていることを「問い」として表現・考察し、それをもとに他者と共有できる。 | 自身が今問題と感じていることを「問い」として表現・考察できる。 | 自身が今問題と感じていることを「問い」として表現・考察できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
■第2学期開講
■本講義の二つの目標について
本講義では【現代社会が抱える諸テーマについての理解と考察】と【哲学エッセイ等による自身の問いの探究】の大きく二つの目標を掲げています。それに対応して授業では以下の二つの内容を実施します。
① 現代の社会が抱える諸テーマ(情報化社会、環境問題、ジェンダーと家族、生命倫理、文化と宗教の多様性)を取り上げ、それらの基本的な知識・背景や現代を生きるわたしたちに突き付けられている課題を検討する。
②受講者自身が「問い」を設定し、「哲学する」ために、哲学エッセイの作成を課し、授業内での相互評価により完成を目指す。
■キーワード:「他者と共に生きる自己」
これらを結び付けるキーワードは到達目標にもある「他者と共に生きる自己」です。現代社会では私たちは他者といかに協調しながら生きるのかという問題に日々悩まされています。それは日常的にクラス内の友人関係や家族、教員、バイト先の人間関係のことでもあり、あるいは共に地球という有限な環境を生き、互いに影響し合っている世界中の人びとのことでもあります。つまり、ここでいう「他者」とはみなさんが一般に考える「身の回りの自分以外の人たち」という意味に留まらず、「自分とは価値観の異なる人」「文化や宗教が異なる人」「生活圏が異なる人」「生きる世代が異なる人(すでに生まれて死んでいった人やまだ生まれてきていない人)」「動物」「自然環境」なども含む言葉です。
講義でも哲学エッセイでも、そういった様々な「他者」に気を配りながら考えることを目指します。それは倫理Aでも強調してきた当たり前を問い直すということの応用でもあります。なぜなら、「他者」に気を配って考えるということは、自分にとっては当たり前であることが他の人にとっては当たり前ではないかもしれないこと、を思いやって考えること、でもあるからです。
授業の進め方・方法:
■学修単位科目に伴う注意
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてポートフォリオ(「大福帳」)や小テスト、エッセイ課題を実施します。
各種課題の提出にあたっては、Microsoft Teamsの課題機能を活用します。とくに、ポートフォリオ、エッセイ課題、期末レポートについては、One noteを使用します。事前にアプリケーションを各自の端末にインストールしておくようにしてください。
■主な授業の進め方
① 「現代の課題を考える」①~⑤の回(授業計画を参照)では、事前に該当する教科書や配布プリントについて学習をしておくこと。授業は事前学習を前提に、要点の解説や追加の話題提供を中心に行います。
②「哲学エッセイ課題の読み合わせ・相互評価」の回(授業計画を参照)では、事前に受講者自身が「問い」を設定する哲学エッセイ(1000字から2000字程度を予定)の作成を課します。授業では各自の哲学エッセイの読み合わせと相互評価を行う予定です。
※オンデマンド授業による実施の場合、学生のみなさんどうしの「相互評価」は行わない場合があります。
■授業の約束
教員からは以下のことをお約束します。
・みなさんにとって意味のあることだと信じた内容を一生懸命授業します。
・評価や授業の進め方を含むさまざまなことについて理不尽なやり方をしません。
・ほぼすべての正当なしかたでなされた質問、問い合わせ、要望については真摯に対応します。
受講生のみなさんには以下のことを約束してもらうようお願いをします。
・一緒に授業を受けているクラスメイトにも、授業担当者にも、迷惑となる言動はしないてください。
・教室を授業を真面目に楽しみ、哲学しようとしている人のための空間にすることに協力してください。
※グループワーク中などのスマホの使用を見つけた場合、指摘し、回収することもあります。
注意点:
・授業計画は,授業の進捗や実際の社会の動向などの状況に応じて内容や順番を変更する可能性があります。
・現在宇部高専では、英語系科目以外でも日常的に英語に触れることを目的とし、授業内で英語による説明を取り入れることとしています。本講義でもそれに順じ、必要に応じて授業で取り上げる語句などに対応する英単語を紹介する、重要な文については短い英文で説明する場合があります。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
導入:なぜ技術者が倫理を学ぶのか |
授業の概要を理解できる
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2週 |
現代の課題を考える①:高度情報社会―今、何を信用して生きればよいのか? |
・テーマについての小テストに十分に答えることができる ・テーマについて、現代どのような課題があるのかを指摘し、考察できる
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3週 |
現代の課題を考える②:環境問題:私たちは誰に対して責任を負っているのか? |
・テーマについての小テストに十分に答えることができる ・テーマについて、現代どのような課題があるのかを指摘し、考察できる
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4週 |
現代の課題を考える③:生命倫理―結局、命を大切にするってどういうこと?
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・テーマについての小テストに十分に答えることができる ・テーマについて、現代どのような課題があるのかを指摘し、考察できる
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5週 |
現代の課題を考える④:ジェンダー・家族―男らしさ・女らしさっていったいなんだろう? |
・テーマについての小テストに十分に答えることができる ・テーマについて、現代どのような課題があるのかを指摘し、考察できる
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6週 |
現代の課題を考える⑤:文化と宗教ー異なる価値観の人どうしは共に生きていけるのか? |
・テーマについての小テストに十分に答えることができる ・テーマについて、現代どのような課題があるのかを指摘し、考察できる
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7週 |
哲学エッセイ課題への取り組み |
・哲学エッセイの作成を通して自身の問いと考えを表現できる ・相互評価を通して自身の考えの不十分なところ、改善点を見出せる
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8週 |
授業全体のまとめ・ふりかえり |
授業全体の内容を思い出し、期末レポートを作成できる
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
評価割合
| 期末レポート | エッセイ | 小テスト | ポートフォリオ・ワークシート | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 20 | 30 | 30 | 100 |
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】 | 10 | 0 | 30 | 10 | 50 |
思考・推論・創造への 適用力【適用レベル】 | 10 | 10 | 0 | 10 | 30 |
汎用的技能 【理解レベル】 | 0 | 5 | 0 | 5 | 10 |
態度・志向性(人間力) 【理解レベル】 | 0 | 5 | 0 | 5 | 10 |
総合的な学習経験と 創造的思考力【 】 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |