線形代数ⅠB

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 線形代数ⅠB
科目番号 42008 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新 線形代数(大日本図書)/ ドリルと演習シリーズ 線形代数(電気書院)
担当教員 加藤 裕基,白土 智彬,渡邊 悠太

到達目標

(1) 行列の定義を理解し、行列の演算が計算できる。
(2) 行列の行基本変形を用いて、連立一次方程式を解くことができる。
(3) 逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
(4) 行列式の定義および性質を理解し、その値を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1行列の定義を説明でき、行列に関する種々の計算ができる。行列の定義を説明でき、大きな間違いがなく、行列に関する種々の計算ができる。行列の定義を説明でき、行列に関する基本的な計算ができる。行列の定義を説明できない。または、行列に関する基本的な計算ができない。
評価項目2行基本変形を用いて、様々な連立一次方程式を解くことができる。行基本変形を用いて、大きな間違いなく、様々な連立一次方程式を解くことができる。行基本変形を用いて、基本的な連立一次方程式を解くことができる。行基本変形を用いて、連立一次方程式を解くことができない。
評価項目3逆行列の定義を説明することができ、2次以上の正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができ、大きな間違いなく、2次以上の正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができ、2次正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができない。または、2次正方行列の逆行例を求めることができない。
評価項目4行列式の定義を説明することができ、2次以上の正方行列の行列式を求めることができる。行列式の定義を説明することができ、大きな間違いなく、2次以上の正方行列の行列式を求めることができる。逆行列の定義を説明することができ、2次正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができない。または、2次正方行列の逆行例を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第4学期開講
線形代数学は工学全般で応用される極めて重要な基礎数学である。本講義では、行列の定義を学び、行列に関する演算、掃き出し法による連立1次方程式の解法、逆行列に関して学ぶ。さらに行列式を定義し、その性質を学ぶ。また、応用としてクラーメルの公式による連立1次方程式を解法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
本講義では行列を学ぶ。行列の基本的な計算(和・積・転置・逆行列)から始まり、連立1次方程式を行列を用いて解くことを学ぶ。さらに行列式の基本的な性質を学び、先の連立1次方程式とのつながりも学ぶ。学習内容の定着を図るため小テストを実施する。レポート及び小テストの詳細は、初回授業で通知する。
注意点:
日々の予習・復習をしっかり意識すること。教科書・ドリルなどの問題を繰り返し解くことが重要である。そのことにより計算が正確にできるようになる。毎日問題を解くように意識すること。また、公式の導出方法や定理の証明を理解すると、覚えることが少なくなり、勉強が楽になる。授業の内容で理解できない部分は、教員に質問し解決するようにすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、行列の積 シラバスから学習の意義、授業の進め方、評価方法を理解できる。行列の定義を理解する。行列の和・差、数との積を理解し、計算できる。行列の積の定義を理解し、計算できる。零因子を理解し、行列の積と数の積の違いを理解する。
2週 転置行列 転置行列を求めることができ、対称行列と交代行列の定義を説明できる。
3週 逆行列 逆行列の定義を理解し、2次の正則行列の逆行列を求めることができる。
4週 連立1次方程式と行列 消去法を理解し、これを用いて連立1次方程式を解くことができる。
5週 逆行列と連立1次方程式 消去法を用いて、逆行列を計算できる。逆行列を利用して、連立1次方程式を解くことができる。
6週 行列の階数と連立1次方程式 行列の階数の定義を理解し、その計算ができる。行列の階数を用いて、連立1次方程式の解を判定することができる。
7週 3次正方行列の行列式とその性質 2次と3次の行列式の定義を理解し、行列式を計算することができる。行列式に関する様々な性質を理解できる。
8週 行列の積の行列式
行列式の展開
行列式に関する様々な性質を理解できる。
4thQ
9週 n次正方行列の行列式 n次正方行列の行列式の定義と性質を理解し、行列式を計算することができる。
10週 行列式の計算問題解説 様々な行列式の計算問題を解くことができる。
11週 行列式と逆行列 余因子行列の性質を理解し、正則行列の逆行列を求めることができる。
12週 連立一次方程式と行列式
行列式の図形的意味
クラメルの公式を理解し、連立1次方程式を解くことができる。3つの空間ベクトルが線形独立であるための条件を理解し、その判定を行うことができる。行列式の図形的意味を理解し、平行六面体の体積を求めることができる。
13週 問題解説 行列式に関する種々の問題を解くことができる。
14週 問題解説 行列式に関する種々の問題を解くことができる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説 試験問題の解説を通じて間違えた箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後1,後2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後3,後4,後5,後6,後11
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14

評価割合

期末試験小テストレポート合計
総合評価割合702010100
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】2010535
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】2510540
汎用的技能 【論理的思考力】250025