到達目標
１．モルや物質量が正しく計算できる。
２．酸と塩基の概念および規定度を説明でき，中和滴定の計算が出来る。
３．弱酸･弱塩基の解離平衡を説明でき，溶液のpHを正しく計算できる。
４．代表的な陽イオン・陰イオンの定性分析が理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安（可） | 未到達レベルの目安 |
| 到達目標１ | 様々な物質量を計算し正しい有効数字で表現できる。 | 様々な物質量を計算が３／４程度できる。 | 物質量の計算が２／３程度できる。 | モルの概念の理解不足で、物質量の計算が出来ない。 |
| 到達目標２ | 酸塩基概念が理解でき，規定度と中和滴定に関する計算が４／５以上できる。 | 酸塩基概念が理解でき，規定度と中和滴定に関する計算が３／４程度できる。 | 酸塩基概念が理解でき，規定度と中和滴定に関する計算が２／３程度出来る。 | 酸塩基概念の理解不足により，規定度と中和滴定に関する計算ができない。 |
| 到達目標３ | 弱酸･弱塩基の解離平衡を説明でき，溶液のpHを４／５以上計算できる。 | 弱酸･弱塩基の解離平衡を説明でき，溶液のpHの計算が３／４程度できる。 | 弱酸･弱塩基の解離平衡を説明でき，溶液のpHの計算が２／３程度できる。 | 弱酸･弱塩基の解離平衡を理解していないため，溶液のpHの計算ができない。 |
| 到達目標4 | 代表的な陽イオン・陰イオンの定性分析が4/5以上理解できる。 | 代表的な陽イオン・陰イオンの定性分析が3/4程度理解できる。 | 代表的な陽イオン・陰イオンの定性分析が2/3程度理解できる。 | 代表的な陽イオン・陰イオンの定性分析が理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学分析に必要な基礎的な理論と操作の原理について説明する。また、分析化学Ⅱ、無機化学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ及び無機分析化学実験Ⅰ、Ⅱと合わせて分析化学に関する知識の有機的連携を目指す。
授業の進め方・方法:
授業中は集中して講義に取り組むこと。毎回、授業の終わりに前回範囲の小テストを実施する。小テストは自らを律して授業に取り組む姿勢を態度･志向性（主体性と自己管理力）として評価に取り入れる。講義の内容は分析化学に関する計算がほとんどで，自身で繰り返し計算することによってその手法が身につく。面倒とは考えずに必ず計算を自らの手で行うこと。答えだけを見て分かった気になっても，実際に解けなければ意味がない。化学を学ぶ上でモルや物質量の概念の理解は不可欠である。これに躓くとこの科目より後に学ぶ多くの専門科目の履修の際に，十分な理解が期待できない。自分自身の専門性の確立のためにしっかりと取り組んでもらいたい。やればできるはずです。
注意点:
小テスト、中間試験、期末試験ではそれまでに習ったことも出題する。一夜漬けで覚えたことをすぐに忘れるような学習ではなく、着実に身に付けることが求められる。再試験は実施しないが，平均点が極端に低い場合には実施を検討する。もし実施することがあれば，成績評価には本試験の得点を加味する。単位認定試験では学生ごとに理解が不足している範囲を指定して試験を行う。この時にも、前年度のその範囲の得点により合格点を指定する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
１．原子量・分子量・式量
２．物質量１（小テスト） |
１．原子の成り立ちや，原子量･分子量の理解と計算ができる。 ２．モルの概念や物質量の表現法が理解でき、濃度表現に適用できる。
|
| 2週 |
３．物質量２（小テスト）
４．有効数字（小テスト） |
３．モルの概念や物質量の表現法について学び、それが理解でき、濃度表現に適用できる。 ４．測定値の表示法と単位同士の掛け算・割り算，有効数字が理解できる。
|
| 3週 |
５．平衡反応とル・シャトリエの原理（小テスト）
６．酸と塩基１（小テスト） |
５．様々な平衡反応の例を学び、平衡反応とル・シャトリエの原理の関係が理解できる。 ６．酸と塩基の概念が理解できる。
|
| 4週 |
７．酸と塩基２（小テスト）
８．中間試験 |
７．酸と塩基の規定度の概念と、その求め方が理解できる。 ８．１－７週の範囲の試験を実施する。
|
| 5週 |
９．中間試験の解説、酸と塩基３
10．酸解離平衡・電離平衡・活量（小テスト） |
９．中間試験の解説、酸と塩基３
10．濃度により活量が変化し、これが弱酸、弱塩基についての各種平衡について与える影響について理解している。
|
| 6週 |
11．pHの概念、水の自己プロトン解離（小テスト）
12．弱酸、弱塩基の解離平衡（小テスト） |
11．強酸、強塩基のpHの計算ができる。弱酸、弱塩基の解離平衡が理解できる。12．弱酸、弱塩基のpHの計算ができる。
|
| 7週 |
13．緩衝溶液（小テスト）
14．陽イオンと陰イオンの定性分析（小テスト） |
13．緩衝溶液とpHの関係について理解できる。
14．代表的な陽イオン・陰イオンの定性分析が理解できる。
|
| 8週 |
15．期末試験
16．試験返却 |
15．9-13週までの範囲を中心に全範囲の試験を実施する。中間試験までの範囲の一部も出題する。 16．試験返却と解説、必要に応じて補講を実施する
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | 前14 |
| 電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 4 | 前2,前3,前10 |
| 強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | 前10,前11 |
| 強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | 前12,前13 |
| 緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | 前13 |
| 中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | 前9 |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | 小テスト | 合計 |
| 総合評価割合 | 30 | 30 | 40 | 100 |
| 基礎的能力 | 15 | 15 | 20 | 50 |
| 専門的能力 | 15 | 15 | 10 | 40 |
| 態度･志向性（主体性と自己管理力） | 0 | 0 | 10 | 10 |