微分積分ⅡB

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 微分積分ⅡB
科目番号 43006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 3rd-Q 週時間数 4
教科書/教材 「新微分積分Ⅰ」「新微分積分Ⅱ」 高遠節夫・他著(大日本図書)/ドリルと演習シリーズ 微分積分(電気書院)
担当教員 服部 勝己

到達目標

2年生で学習した解析の続きとして,媒介変数表示,極座標表示による積分,広義積分を学ぶ.また,関数の多項式による近似を学ぶ.その後,マクローリン展開,オイラーの公式を学ぶ.
これらについて,基本的な問題を解くことができ,概念を理解および説明できるレベルを到達目標とする.
(1)定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができる.
(2)基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる.
(3)オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可) 未到達レベルの目安
評価項目1定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができ,説明することができる.さらに,応用することができる.定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができ,説明することができる.定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができる.定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができない.
評価項目2基本的な関数のマクローリン展開を求めることができ,説明することができる.さらに,応用することができる.基本的な関数のマクローリン展開を求めることができ,説明することができる.基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる.基本的な関数のマクローリン展開を求めることができない.
評価項目3オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができ,説明することができる.さらに,応用することができる.オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができ,説明することができる.オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができる.オイラーの公式を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第3学期開講.
2年次に学習した解析学の続きとして媒介変数表示,極座標表示による積分,広義積分を学ぶ.
さらに,関数の近似や近似誤差を考えるために,べき級数,マクローリン展開等,関数の展開についての理論を学ぶ.
授業の進め方・方法:
各回の講義中に使用した自学習の演習・練習課題プリントを講義終了時に回収する.
 課題プリントは演習課題の評価後に直ちに返却するので,練習課題を完成させ次回の講義開始時に提出すること.
 練習課題返却後に解答例を掲示する.
 課題プリントの提出遅延は減点となるが,公認欠席の場合は出席可能となった授業日までの提出遅延を認めるので,公認欠席の場合も必ず提出すること.
注意点:
この科目で扱う内容は,今後学ぶ数学や物理および専門科目に直接使われるものであるため,内容をしっかりと身につけることが必要となる.そのためには,授業の予習,復習を欠かさず行い,問題集を活用して自発的に問題演習に取り組むことが重要となる.また,今までに学んだ数学の内容が基礎となるので,しっかりと復習し,弱点を克服しておくことが肝要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第1回:イダンス.媒介変数表示(1)(教科書 pp.132-133)
第2回:媒介変数表示(2)(教科書 pp.134-135)
・シラバスから,学習の意義,授業の進め方,評価方法を理解できる.
・図形の表示方法を理解でき,面積の求め方を理解し,求めることができる.
・曲線の長さを求めることができる.
2週 第3回:媒介変数表示(3)(教科書 pp.135)
第4回:極座標(1)(教科書 pp.136-140)

・回転体の体積を求めることができる.
・極座標を用いて表された図形の表示方法を理解でき,面積の求め方を理解し,求めることができる.

3週 第5回:極座標(2)(教科書 pp.140-141)
第6回:広義積分(教科書 pp.137-139)
・極座標を用いて表された曲線の長さを求めることができる.
・広義積分の定義を理解し,求めることができる.
4週 第7回:変化率と積分(教科書 pp.140-141)
第8回:関数の展開(1)(教科書 pp.2-5)
・物理現象への応用について理解できる.
・多項式による関数の近似を理解できる.
5週 第9回:関数の展開(2)(教科書 pp.6-9)
第10回:関数の展開(3)(教科書 pp.10-12)
・多項式による関数の近似を理解し,求めることができる.
・数列の極限を理解し,求めることができる.

6週 第11回:関数の展開(4)(教科書 pp.13-17)
第12回:関数の展開(5)(教科書 pp.18-22)
・級数の収束・発散を理解し,それらを求めることができる.
・べき級数とマクローリン展開を理解できる.

7週 第13回:関数の展開(6)(教科書 pp.18-19)
第14回:関数の展開(7)(教科書 pp.23-25)
・オイラーの公式を理解し,計算することができる.
・関数のマクローリン展開を計算することができる.
8週 定期試験・答案返却 ・試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験演習プリント練習プリント合計
総合評価割合602020100
知識の基本的な理解【知識・記憶,理解レベル】2010535
思考・推論・創造への適用力【適用,分析レベル】20101040
汎用的技能【論理的思考力】200525