分析化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 分析化学Ⅱ
科目番号 43017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 「溶液の化学と濃度計算」 立屋敷哲著 (丸善)
担当教員 小倉 薫

到達目標

1.難溶性塩の溶解度積や沈殿量に関する計算ができる。
2.酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
3.錯体とキレート滴定の説明と金属イオンの濃度計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
到達目標1難溶性塩の溶解度積や沈殿量に関する計算が4/5以上できる。難溶性塩の溶解度積や沈殿量に関する計算が3/4程度できる。難溶性塩の溶解度積や沈殿量に関する計算が2/3程度できる。溶解度積の理解が不足で、難溶性塩の溶解度積や沈殿量に関する計算が出来ない。
到達目標2酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算が4/5以上できる。酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算が3/4程度できる。酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算が2/3程度出来る。酸化還元滴定についての原理の理解不足により,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができない。
到達目標3錯体とキレート滴定の説明および金属イオンの濃度計算が4/5以上できる。錯体とキレート滴定の説明および金属イオンの濃度計算が3/4程度できる。錯体とキレート滴定の説明および金属イオンの濃度計算が2/3程度できる。錯体とキレート滴定を理解していないため,金属イオンの濃度計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学分析に必要な基礎的な理論と操作の原理について説明する。また、分析化学Ⅰ、無機化学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ及び無機分析化学実験Ⅰ、Ⅱと合わせて分析化学に関する知識の有機的連携を目指す。
授業の進め方・方法:
オンデマンド型の授業を行い、各自でネット経由で授業に参加してその回に学んだ内容に関する課題をレポートとして提出してもらいます。プリンターが利用できない場合はA4の白い紙を縦長にして、上部に出席番号と名前を記入する。その下に解いた課題を記入する。読み取りやすさも評価に加える。はっきりと読み取りやすい文字(大きさ・濃さを含む)で記入してください。光の当て方も工夫して内容が読みやすい写真を撮って、Webclass経由で提出してください。Webclass上で提出期日を指定します。期日以降は提出できず、その回のレポートはゼロ点となります。また、欠席したものと見なします。設定された締め切りまでに必ずレポートを提出してください。
注意点:
オンデマンドでの遠隔授業ではあるが、習ったことをすぐに忘れてしまうような学習ではなく、着実に身に付けることが求められます。この授業は学習単位科目で履修単位科目よりも授業回数が少ない。その分、自学が必要で、授業時間の2倍の自宅学習が必要であることに留意してください。勉強不足による欠点はケアせず、レポートの再提出も求めません。単位認定試験では学生ごとに理解が不足している範囲を指定して試験を行います。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 溶解度・溶解度積・重量分析
(課題レポート)
重量分析に必要な溶解度・溶解度積が理解できる。測定値や計算結果を正しい有効数字で表現できる。
2週 沈殿生成による物質の分離と化学量論による計算
(課題レポート)
沈殿による物質の分離法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。
3週 酸化・還元1
(課題レポート)
酸化・還元について理解する。酸化数について理解する。
4週 酸化・還元2
(課題レポート)
酸化・還元の半反応式の求め方を理解する。
5週 酸化・還元3
(課題レポート)
酸化・還元の全反応式の求め方を理解する。酸化還元滴定の原理を理解する。
6週 錯体の生成
(課題レポート)
錯体の生成について理解している。
7週 キレート滴定
(課題レポート)
錯化滴定、キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。
8週 1-7週の復習(課題レポート) 1-7週までの範囲の試験を実施する。
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4
錯体の生成について説明できる。4
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力6060
専門的能力3030
態度・志向性(主体性と自己管理力)1010