微生物・生化学実験

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 微生物・生化学実験
科目番号 43028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 自作の実験書
担当教員 島袋 勝弥,小林 和香子

到達目標

(1)微生物の植菌・培養法、無菌操作を検討できる。
(2)顕微鏡の取り扱い方を整理できる。
(3)遺伝子工学実験の基礎を整理できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1無菌操作、および滅菌法について検討でき、かつ実践できる。無菌操作、および滅菌法について説明できる。滅菌法について知っている。滅菌法について知らない。
評価項目2顕微鏡の原理を整理でき、実際、不自由なく使いこなせる。顕微鏡の原理を理解でき。顕微鏡で微生物を観察できる。顕微鏡で微生物を観察できる。顕微鏡で微生物の観察ができない。
評価項目3遺伝子工学の原理を整理でき、大腸菌の形質転換実験ができる。遺伝子工学の原理を説明できる。遺伝子工学の原理を知っている。遺伝子工学の概念を知らない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第4学期開講
微生物学実験は「見る」ことが大切です。他の化学実験とは違って、直感的に理解しやすい実験です。微生物学の基本である滅菌法、無菌操作をしっかりマスターしましょう。そして、意外と遺伝子工学実験が簡単なこともわかるでしょう。
授業の進め方・方法:
微生物という肉眼では見ることができない対象物を扱うために、微生物学に独自な操作方法を理解する必要がある。本実験と平行で学習する、微生物学IIの内容の実践編にもあたるので、座学の微生物学の勉強も怠らないこと。
注意点:
物理や化学の実験と異なり、対象物が微生物、すなわち生き物であることを念頭において、刻々と微生物の状態が変化していることを踏まえ、実験を行うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 顕微鏡の取扱、 画線培養 顕微鏡での観察の仕方等、基本的な取り扱い方を説明する。
無菌操作や画線培養法を行うことができる。
2週 グラム染色
細菌の分類の基礎となるグラム染色の実験を行う。
3週 タンパク定量
タンパク質の定量実験を行う。
4週 酵素活性(検量線づくり)
酵素活性測定用の検量線を作成することができる。
5週 アミラーゼ酵素活性測定 アミラーゼの酵素活性を測定することができる。
6週 バイオハザード、画線培養 微生物の取り扱いに関するバイオハザードについて説明する。
7週 遺伝子工学-1 プラスミドの抽出を行うことができる。
8週 遺伝子工学-2 制限酵素処理を行うことができる。
4thQ
9週 遺伝子工学-3 形質転換を行うことができる。
10週 片付け、試験
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。4後1,後2
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4後1,後2,後6,後7,後9
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。4後7,後8
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。4後3
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。4後8
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。4後4,後5

評価割合

レポート技術点試験態度点合計
総合評価割合45202510100
基礎的能力202010050
専門的能力200101040
分野横断的能力505010