科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 統計
科目番号 44020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 2nd-Q 週時間数 2
教科書/教材 新版 確率統計(岡本和夫, 実教出版)
担当教員 廣原 志保

到達目標

(1) 確率の加法定理、乗法定理に基づいた確率の計算および条件付き確率を計算でき、ベイズの定理へ応用できる。
(2) 1次元および2次元データを整理し、代表値および回帰直線を求めることができる。
(3) 二項分布、正規分布の特性を理解できるとともに、これらの分布のもとで確率を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
確率の乗法定理、条件付き確率を理解し、ベイズの定理へ応用できる。確率の乗法定理、条件付き確率を計算できる。加法定理に基づいて確率を計算できる。加法定理に基づいて確率を計算できない。
最小二乗法による回帰直線の導出を理解でき、回帰直線のパラメータを求めることができる。2次元データにおける共分散と相関係数の意味を理解できる。1次元データの代表値である平均、分散の意味を理解し、計算できる。1次元データの代表値である平均、分散の意味を理解できない。
二項分布、正規分布の特性を理解し、実問題において確率を計算できる。正規分布の標準化による確率の計算ができる。確率変数の意味を理解し、離散分布、連続分布の場合の平均・分散を計算できる。確率変数の意味を理解し、離散分布、連続分布の場合の平均・分散を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基本的な確率の計算方法を取り上げるとともに、1次元データの代表値である平均、分散の意味とその性質を学ぶ。また、代表的な確率分布である二項分布と正規分布を取り上げ、それらの母数を推定する手法として点推定と区間推定を扱う。この授業を学ぶことで、データ・AI技術の利活用に必要な基本的なスキル(データの取得、可視化、分析)を身に着けることができる。
授業の進め方・方法:
確率の計算方法、確率密度関数の位置付けを理解でき、推定・検定手法を実問題へ適用できることを目的として、多くの例示を示しながら理論を説明する。定期試験、小テストおよびレポートにより評価します。
注意点:
確認のための小テストまたはレポート課題をかします。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 確率の基本性質 事象と確率とその基本性質が理解できる。
10週 分散と標準偏差、1次元データ いろいろな確率の計算ができる。
11週 2次元データ、回帰直線 1次元データの分布理解し、可視化できる。
12週 確率変数と確率分布 2次元データから散布図を作成し、相関係数を計算し、その意味を理解できる。
13週 二項分布と正規分布 二項分布の性質を理解できる。正規分布の特性を理解し、標準正規分布に関する確率を求めることができる。
14週 母集団と標本 標本調査から得られる標本平均、標本標準偏差の定義を理解するとともに、推定量の不偏性と一致性の重要性を理解できる。
15週 母平均の推定 母平均の推定手法として正規分布と t 分布を用いるケースがあることを理解し、区間推定ができる。
16週 まとめ 定期試験の解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。2
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3

評価割合

試験小テストレポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合652015000100
基礎的能力3510500050
専門的能力205500030
分野横断的能力105500020