分析化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 分析化学Ⅲ
科目番号 44022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 3rd-Q 週時間数 2
教科書/教材 プリントおよびパワーポイント資料
担当教員 小倉 薫

到達目標

1.イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。
2.溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。
3.代表的な機器分析法について理解し、それらの原理や装置構成、特徴や応用例等を説明できる。
4.特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1イオン交換による分離方法についての概略を説明でき、多くのイオンの分離に適用できる。イオン交換による分離方法についての概略が説明でき、2・3のイオンの分離に適用できる。イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。イオン交換による分離方法についての概略を説明できない。
評価項目2溶媒抽出を利用した分析法について説明でき、分配結果の計算もできる。溶媒抽出を利用した分析法について説明でき、幾つかの分配に関する計算ができる。溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。溶媒抽出を利用した分析法について説明できない。
評価項目3代表的な機器分析法について理解し、それらの原理や装置構成、特徴や応用例等を完全に説明できる。代表的な機器分析法について理解し、それらの原理や装置構成、特徴や応用例等を大体説明できる。代表的な機器分析法について理解し、それらの原理や装置構成、特徴や応用例等を辛うじて説明できる。代表的な機器分析法について理解し、それらの原理や装置構成、特徴や応用例等を説明できない。
評価項目4特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにほぼすべてのデータを解析できる。特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとに多くのデータを解析できる。特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとに2・3のデータの解析ができる。特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学分析に必要な基礎的な理論と操作の原理について説明する。化学系の学科卒業生に求められる最低限必要な機器分析に関して取り扱う。
授業の進め方・方法:
授業中は集中して講義に取り組むこと。毎回、授業の終わりに前回範囲の小テストを実施する。小テストは自らを律して授業に取り組む姿勢を態度・志向性(主体性と自己管理力)として評価に取り入れる。講義の内容は分析化学および機器分析に関するものです。Webclassに掲載した資料を自ら学習する等してください。化学系の仕事に携わる場合は機器分析の知識は不可欠です。自分自身の専門性の確立のためにもしっかりと取り組んでください。
注意点:
習ったことをすぐに忘れてしまうような学習では合格点は取れません。着実に身に付けてください。この授業は学修単位科目で履修単位科目よりも授業回数が少なく、一見すると楽に見えます。しかしその分は自学が必要で、授業時間の2倍の自宅学習が必要であることに留意してください。日々の自宅学習をこなさないと小テストで点が取れず、欠点となるような評価割合となっています。勉強不足による欠点のケアは一切しません。単位認定試験では学生ごとに理解が不足している範囲を指定して試験を行います。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.イオン交換 1.イオン交換による分離方法に関する概略が理解できる。
2週 2.液液分配(前回範囲の小テスト) 2.溶媒抽出を利用した分析法について理解している。
3週 3.吸光光度分析1(前回範囲の小テスト) 3.光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。
4週 4.吸光光度分析2(前回範囲の小テスト) 4.Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。
5週 5.様々な機器分析(前回範囲の小テスト) 5.無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。
6週 6.クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法1(前回範囲の小テスト) 6.クロマトの原理、ガスクロの充填剤、分析例を説明できる。
7週 7.クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法2(前回範囲の小テスト) 7.クロマトの原理、液クロ・イオンクロマトの充填剤、分析例を説明できる。
8週 8.期末試験
9.答案返却
8.全範囲の期末試験
9.試験答案の返却と解説、必要に応じて補講を実施。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。4
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。4
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。4
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。4
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。4
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。4
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。4

評価割合

小テスト期末試験合計
総合評価割合6040100
基礎的能力202040
専門的能力202040
態度・志向性(主体性と自己管理力)20020