化学工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学工学Ⅱ
科目番号 44028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 2nd-Q 週時間数 2
教科書/教材 「化学工学概論」小菅人慈 実況出版
担当教員 杉本 憲司

到達目標

1) 平面壁および多重平面壁を通しての熱伝導を計算できる。
2) 円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算できる。
3) 境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算できる。
4) 二重管熱交換器の熱収支、熱面積や管長を計算できる。
5) 強制対流における境膜物質移動係数の経験式を説明できる。
6) 放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できる。
7) 蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1平面壁および多重平面壁を通しての熱伝導を計算する優れた能力がある平面壁および多重平面壁を通しての熱伝導を計算する能力がある平面壁を通しての熱伝導を計算できる平面壁を通しての熱伝導を計算できない
評価項目2円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算する優れた能力がある円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算する能力がある円筒壁を通しての熱伝導を計算できる円筒壁を通しての熱伝導を計算できない
評価項目3境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算する優れた能力がある境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算する能力がある境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算できる境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算できない
評価項目4二重管熱交換器の熱収支、熱面積や管長を計算する優れた能力がある二重管熱交換器の熱収支、熱面積や管長を計算する能力がある二重管熱交換器の熱収支を計算できる二重管熱交換器の熱収支を計算できない
評価項目5強制対流における境膜伝熱係数の経験式を説明する優れた能力がある強制対流における境膜伝熱係数の経験式を説明する能力がある強制対流における境膜伝熱係数の経験式を説明できる強制対流における境膜伝熱係数の経験式を説明できない
評価項目6放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明する優れた能力がある放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明する能力がある放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できる放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できない
評価項目7蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求める優れた能力がある蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求める能力がある蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができる蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱交換器等を題材としながら、熱の移動の表現方法を理解する。そして、蒸発、調湿、冷却、乾燥といった熱の出入りのある操作について学習する。
※実務との関係
この科目は企業で熱発生施設の評価を担当していた教員が、その経験を生かし、伝熱の原理について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書と動画を中心とした講義を行う。授業は動画を用いるが、復習に活用して欲しい。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートを実施します。
注意点:
化学工学は「化学」で生まれた成果を化学工場で製品として生産するプロセスについて、経済性、制御性、安全性から環境問題までふくめてその基礎理論と応用を学ぶことが重要である。この化学工学分野のうち、化学装置設計の基礎のうち伝熱について学ぶ。
化学工学Ⅱの授業では化学工学Ⅰで学んだ単位換算、収支計算の知識とともに物理化学で学ぶ知識も必要であるため関連する教科書を利用すること。
授業で計算をすることがあるので、関数電卓を持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 フーリエの式、平面壁、多重平面壁の熱伝導 平面壁、多重平面壁を通しての熱伝導を計算できる。
10週 円筒壁、多重円筒壁の熱伝導 円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算できる。
11週 熱伝達と伝熱係数(その1) 境膜伝熱係数を用いて熱伝達を計算できる。
強制対流における境膜伝熱係数の経験式を説明できる。
12週 熱伝達と伝熱係数(その2) 総括伝熱係数を用いて熱伝達を計算できる。
13週 二重管熱交換器の熱収支 二重管熱交換器の種類ついて説明できる。
二重管熱交換器の熱収支について計算できる。
14週 二重管熱交換器の設計 二重管熱交換器の伝熱面積及び管長を計算できる。
15週 黒体の熱放射、蒸発装置、沸点上昇 放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できる。
蒸発装置の構造を説明できるデューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができる。
16週 まとめ 試験問題の解説を通じて、間違った箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力502070
専門的能力201030