卒業研究Ⅰ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 卒業研究Ⅰ
科目番号 44034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 7
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 7
教科書/教材
担当教員 小倉 薫,山﨑 博人,中野 陽一,髙田 陽一,廣原 志保,島袋 勝弥,杉本 憲司,野本 直樹,小林 和香子,町田 峻太郎

到達目標

実践力や課題解決力,創造力などを養うために,以下の3個を到達目標とする。
1. 自主的に課題への取り組みを検討できる。
2. 実験手法を習得して実験を設計できる。
3. 実験結果を整理・解析して報告書をまとめることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1自主的に実験計画を立て,課題への取り組みを検討できる積極的に課題への取り組みを検討できる与えられた課題への取り組みを検討できる課題への取り組みを検討できない
評価項目2実験原理を理解して実験方法を習得し,実験を設計できる実験方法を習得し,実験を設計できる実験を設計できる実験を設計できない
評価項目3実験結果を整理・解析して報告書をまとめることができる実験結果を整理して報告書をまとめることができる報告書をまとめることができる報告書をまとめることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
下記のテーマから取り組む研究課題を選択して,実験に取り組む。実験を計画して実施し,その結果を解析して報告書を作成できるようになる。卒業研究での実験計画や実験技術へ発展できる。
授業の進め方・方法:
各教員に配属され,与えられた課題の実験を行う。講義・実習で習得した知識・技術を活用して,与えられた課題を実験的に検証して解決する能力を養う。具体的には,実験を計画して実施し,その結果を解析して整理し,報告書を作成する。卒業研究での実験計画や実験技術へ発展させる。
注意点:
到達目標①:課題への取り組みによって評価する。(10%)
到達目標②:報告書の内容(方法・結果)によって評価する。
到達目標③:報告書の内容(目的・結果・考察)によって評価する。(②と③で90%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 小倉 薫 1. 有機化合物の合成実験
2. 有機化合物の精製実験
3. 有機薄膜の積層化実験
2週 山﨑 博人 1. 機能性高分子材料の合成実験
2. 高分子の物性測定実験
3. 生体触媒の固定化実験
3週 中野 陽一 1. 湖沼,海域の水分析実験
2. マイクロプラスチックの採取と分析
3. 嫌気性菌の培養実験と発生ガスの利用実験
4週 廣原 志保 1. アロマオイルの抽出
2. アロマの物性評価
3.がん医療薬の合成実験
4.がん医療薬の評価
5週 茂野 交市 1. セラミックスの合成実験
2. セラミックスの特性評価実験
3. セラミックスの分析実験
6週 髙田 陽一 1. 界面活性剤の精製実験
2. 表面張力の測定実験
3. エマルションの調製実験
7週 島袋 勝弥 1. 光学顕微鏡を用いた微生物・細胞の観察
2. 新しい顕微鏡法の開発
3. 画像解析による生体運動の定量的な解析
8週 杉本 憲司 1. 環境DNAによる海藻草の定量実験
2. 環境DNAによる魚類の定量実験
3. 安定同位体比による炭素寄与実験
2ndQ
9週 野本 直樹 1. 下水の有機物,アンモニア性窒素除去試験
2. 微生物への化学物質の影響評価
10週 小林 和香子 1. 顕微鏡を用いた培養細胞の観察
2. 大腸菌を用いた遺伝子工学実験
3. タンパク質検出法
4.昆虫の生態に関する調査
11週 町田 峻太郎 1. 微細藻類の培養実験
2. 微細藻類の遺伝子工学実験
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
合意形成のために会話を成立させることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
複数の情報を整理・構造化できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
目標の実現に向けて計画ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10

評価割合

レポート課題への取り組み卒業研究発表会合計
総合評価割合701020100
知識の基本的な理解6101026
思考・推論・創造への適用力6006
汎用的技能300030
態度・志向性(人間力)200525
総合的な学習経験と創造的思考力80513