社会科学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 社会科学
科目番号 45001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 1st-Q 週時間数 2
教科書/教材 『グローバルワイド 最新 世界史図表』
担当教員 野村 和代,小川 泰治

到達目標

①学生は今後、より広い社会に出ることによって、より多様な価値観を持った人たちと接することになると思われる。自分とは異なる文化の中や社会に身を置く人たちとの交流、共生がスムーズにできるように、世界に多くある代表的な宗教や思想の出発点を知り、その違いや特性を説明できる。
②高専最終学年の学生として、世界の多様な思想、またそれをはぐくんできた風土、そこに展開した歴史など、より多くの知識を習得し、そのつながりを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限のレベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1世界的宗教や思想の出発点、その違いや特性を8割以上説明できる。世界的宗教や思想の出発点、その違いや特性を7割以上説明できる。世界的宗教や思想の出発点、その違いや特性を6割台説明できる。世界的宗教や思想の出発点、その違いや特性を6割説明できない。
評価項目2世界の思想とそれをはぐくんだ風土や歴史のつながりを8割以上説明できる。世界の思想とそれをはぐくんだ風土や歴史のつながりを7割以上説明できる。世界の思想とそれをはぐくんだ風土や歴史のつながりを6割台説明できる。世界の思想とそれをはぐくんだ風土や歴史のつながりを6割説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第1学期開講
これから皆さんが高専を卒業した後、生きていく社会では学校で学んだ専門的知識以外に、たぶんこれまで「文系的なもの」として重視してこなかった「教養」を求められる場面も多いと思います。東工大リベラルアーツセンター教授だった池上彰氏は「教養とは自分を知ること」「過去を未来に生かす技術」「すぐには役に立たなくても、社会に出て、やがて有効に働くようになる」もの、だと言っています。この講義ではそのような「教養」としての「思想・宗教」「歴史」の出発点から現代へとつながる要素を理解し、これからの人生でさらに学ぶことを継続していくためのきっかけ作りをしてもらいたい、と考えています。
授業の進め方・方法:
この授業は「学修単位科目」なので、事前事後学習が必要です。今回は「世界史図表」を利用して、まず皆さんに事前に教材付属のワークシートや配布プリントでその回に学ぶ地域の風土や歴史を下調べしたものを提出して、授業に臨んでもらい、さらに事後学習シート(要提出)をやる、という流れで進めます。「図表」は教科書ではないので、授業時に配布し、記入するプリントが教科書の役割をします。最後には自分だけの教科書ができている、という形にして、これも最後に提出してもらおうと思っています。時期的に就職進学の試験などと重なることも多いと思うので、日々の提出物(提出期限は厳守)を増やし、平常点にします。
注意点:
この授業は「学修単位科目」なので、授業は7回のみです。就職進学関連で欠席の場合は公認欠席手続きをきちんとして下さい。また、提出物は上でも書きましたが、平常点になるので提出期限厳守で出すように。正当な理由なく、遅れての提出は認めませんので、気をつけて下さい。図表やプリントなど授業時に必要なものを忘れたり、授業内容以外のことをやっていると減点の対象になるので、集中して授業に臨むようにして下さい。
事前事後学習や授業時にきちんとやっていれば問題ないレベルの出題で試験を実施するので再試はしません。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・導入
・古代オリエント、古代ローマ・ギリシア文明
・シラバス、授業の進め方を理解し説明できる。
・当該地域の思想や宗教について理解し、現代へのつながりを説明できる。
2週 ・キリスト教の成立と発展 ・キリスト教がいかにして成立し、発展し、現代に至っているかを理解し、説明できる。
3週 ・イスラームの基礎知識とイスラーム世界 ・イスラームに関して、まず基礎的な知識を理解し、その成立から発展の過程でどのような変化が起き、現代に至るのか説明できる。
4週 ・インド文明~ヒンドゥー教とイスラーム化 ・インド=仏教というイメージを払拭し、古代から現在に貫かれるヒンドゥー教を理解し、またイスラームとの関わりも理解する。
5週 ・中国古代の思想 ・古代中国に生まれた諸子百家の思想を理解し、特にその中から後の東アジアに大きな影響を与えた儒教について説明できる。
6週 ・儒教文明・仏教とアジア ・儒教と共に東アジアに影響を与えた仏教、それぞれの変遷を理解し、日本とのつながりを説明できる。
7週 ・世界の四大文明圏と日本 ・世界の大多数を占める四大文明圏の人たちの考え方や行動と宗教の関係を理解し、日本との関わりを説明できる。
8週 ①試験           
②試験返却
①第1学期の内容について試験を行い理解度を確認する。              
②第1学期の内容について理解できている。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力301040
分野横断的能力01010