基礎環境科学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎環境科学
科目番号 45013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 3rd-Q 週時間数 2
教科書/教材 パワーポイントによる配布資料
参考書)水俣病の科学・日本評論社
担当教員 中野 陽一,今井 剛

到達目標

本講義の到達目標は以下の通りである。
1)日本の4大公害の発生原因やその概要について理解し、説明できる
2)水俣病の発生機構を化学工学的に理解して、説明できる
3)水俣病の発生に至るまでの社会的背景を理解して、説明できる。
4)水俣病の改善に至るまでの方法、過程を理解して、環境破壊が以下に大きな損失をもたらすかを理解して、説明が出来る。
日本が経験した4大公害のうち、特に水俣病を取り上げ、環境破壊がいかに大きな損失をもたらし、解決までに長年の努力が必要かを理解することで、エンジニアとして必要な技術者の倫理を学ぶことが出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目14大公害の名称と発生原因を4つすべて説明できる。4大公害の名称と発生原因をそれぞれ、3件を説明できる。4大公害の名称と発生原因をそれぞれ、2件を説明できる。4大公害の名称と発生原因を説明できない。
評価項目2水俣病の原因となった化学プラントの全体の位置づけ、工程、反応機構の3件を説明できる。水俣病の原因となった化学プラントの全体の位置づけ、工程、反応機構のうち、いずれか2件を説明できる水俣病の原因となった化学プラントの全体の位置づけ、工程、反応機構のうち、いずれか1件を説明できる水俣病の原因となった化学プラントの全体の位置づけ、工程、反応機構を説明できない。
評価項目3水俣病の原因となった化学プラントの問題点について3件以上説明できる。水俣病の原因となった化学プラントの問題点について、2件説明できる。水俣病の原因となった化学プラントの問題点について1件説明できる。水俣病の原因となった化学プラントの問題点について説明できない。
評価項目4メチル水銀による環境破壊・人体への影響について3件以上説明できる。メチル水銀による環境破壊・人体への影響について、いずれか2件説明できる。メチル水銀による環境破壊・人体への影響について、いずれか1件説明できる。メチル水銀による環境破壊・人体への影響について説明できない。
評価盲目5水俣病の環境汚染の改善と修復できない点、社会的な背景も含めて説明できる。水俣病の環境汚染の改善と修復できない点、社会的背景のうち、いずれか2件を説明できる。水俣病の環境汚染の改善と修復できない点、社会的背景のうち、いずれか1件を説明できる。水俣病の環境汚染の改善と修復できない点、社会的背景を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義の到達目標は以下の通りである。
日本が経験した4大公害のうち、特に水俣病を取り上げ、環境破壊がいかに大きな損失をもたらし、解決までに長年の努力が必要かを理解することで、エンジニアとして必要な技術者の倫理を学ぶことが出来るようになる。学修単位で授業を行うので、自学自習を実施しているかを、毎回の授業で予習復習の課題で確認する。グループディスカッションを取り入れたアクティブラーニング形式で実施する。
授業の進め方・方法:
パワーポイント資料を使用した対面事業によって行う。
この科目は学修単位のため、事前、事後の学習を毎回の予習復習の課題で確認する。
注意点:
水俣病の発生原因については、化学工学の知識が必要となるため、化学工学の教科書も準備しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 日本の4大公害1
過去の4大公害の発生原因とその影響について理解して、説明できる。
2週 日本の4大公害2 過去の4大公害の発生原因とその影響について理解して、説明できる。
3週 水俣病の原因となった化学プラントの工程 水俣病の発生原因となった化学プラントの工程を理解し、説明できる。
4週 水俣病の原因となった化学プラントの問題点その1 水俣病の発生原因となった化学プラントの工程の問題点を理解し、説明できる。
5週 水俣病の原因となった化学プラントの問題点その1 水俣病の発生原因となった化学プラントの工程の問題点を理解し、説明できる。
6週 メチル水銀による環境破壊やから水俣病発生にいたるまでのメカニズム メチル水銀による水俣湾の汚染から生物濃縮によって水俣病が発生するメカニズムについて理解し、説明できる。
7週 メチル水銀に汚染された環境と人的被害改善から学ぶ環境破壊のインパクト 一度破壊されたた環境と人に与えた影響を改善するのに必要な過程から、環境破壊のインパクトを理解し、説明できる
8週 期末試験 授業の内容を理解し、説明が出来るかを評価する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物工学微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4

評価割合

期末試験復習予習の課題ワークの課題合計
総合評価割合701515100
基礎的能力205530
専門的能力205530
分野横断的能力305540