無機材料工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 無機材料工学Ⅱ
科目番号 45015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 3rd-Q 週時間数 2
教科書/教材 はじめて学ぶセラミック化学(日本セラミックス協会編)
担当教員 茂野 交市

到達目標

 生活・産業に使用されているさまざまな機器や生産設備に組み込まれ快適で効率的な現代社会を支えている無機材料(セラミックス材料・金属材料・半導体材料)について学ぶ。 以下の2点が到達目標レベルである。
(1) セラミックスの作成方法と性質、その応用分野について整理できる。
(2) ファインセラミックスの作成方法と性質、その応用分野について整理できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目(1)セラミックスの作成方法・性質について整理でき、多数の材料に適用できる。セラミックスの作成方法・性質について整理でき、2,3の材料に適用できる。セラミックスの作成方法・性質について整理できる。セラミックスの作成方法・性質について整理できない。
評価項目(2)ファインセラミックスの作成方法・性質について整理でき、多数の材料に適用できる。ファインセラミックスの作成方法・性質について整理でき、2,3の材料に適用できる。ファインセラミックスの作成方法・性質について整理できる。ファインセラミックスの作成方法・性質について整理できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【第3学期開講】無機材料(金属材料・半導体材料・セラミックス材料)は生活・産業に使用されているさまざまな機器や生産設備に組み込まれ快適で効率的な社会を支えている。本科目では、無機材料工学Ⅰの続きであり、話題性のある無機材料(ファインセラミックス材料)を選びその機能を電子、原子レベルで理解し、材料の製造および応用製品の概要について学習する。
※実務との関係
この科目は企業でセラミックス材料及びプロセスの開発を担当していた教員が、その経験を生かし、基礎となる無機材料工学について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
 多くの学生が積極的に授業に参加してもらえるように気軽に意見を求めたりすることがよくあります。理解を定着させ、さらに自ら説明できるようになるためにレポートを課すことがよくあります(学修単位のためレポートが多くなります)。今の時期から技術英語に慣れるように、授業で出てくる英単語を覚えましょう。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートや小テストを実施することがあります。
注意点:
 上述のように無機材料は金属・半導体・セラミックスと広範囲にわたっており、講義では概要を学習するにすぎません。私たちも社会人になってはじめてセラミックス材料に関わり、研究開発に携わりながら独学で勉強してきました。現在も研鑽を積んでいるところです。教科書をしっかり読み、授業を受け、レポートを作成する過程で、無機材料に興味をもち本格学習へのきっかけをつかんでもらいたいと思います。さらに、興味のある分野について種々の参考書や文献等で自主的に学習することができればすばらしいです。なお、学期内に成績を再評価する場合があります。
参考書:無機工業化学 太田健一郎ら (朝倉書店)、機能性セラミックス化学 掛川一幸ら (朝倉書店)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
セラミックス(2)
(教科書:第7章)
セラミックスの一種であるガラスの製造方法と特徴および用途について説明できる。
2週 セラミックス(3)
(教科書:第8章)
セラミックスの一種であるセメントの製造方法と特徴および用途について説明できる。
3週 ファインセラミックス(1)
(教科書:第9章)
誘電セラミックスの特徴および用途について説明できる。
4週 ファインセラミックス(2) 
(教科書:第9章)
導電セラミックスの特徴および用途について説明できる。
5週 ファインセラミックス(3) 
(教科書:第9章)
磁性セラミックスの特徴および用途について説明できる。
6週 ファインセラミックス(4) 
(教科書:第9章)
構造セラミックスの特徴および用途について説明できる。
7週 ファインセラミックス(5) 
(教科書:第9章)
環境・エネルギー・バイオ用セラミックスの特徴および用途について説明できる。
8週 "期末試験の答案返却・解答解説"
"全体の学習事項のまとめ"
試験問題の解説を通じて特に重要部分、誤答が多かった部分を復習し、説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。4

評価割合

期末試験レポート(簡易小テスト含む)合計
総合評価割合6040100
知識の基本的な理解402060
思考・推論・創造への適用力201030
態度・志向性01010