分子生物学Ⅰ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 分子生物学Ⅰ
科目番号 45021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 1st-Q 週時間数 2
教科書/教材 ベーシックマスター分子生物学(オーム社)
担当教員 島袋 勝弥

到達目標

(1)核酸とタンパク質の構造と機能を考えることができる。  
(2)DNAの複製機構を考えることができる。  
(3)遺伝子発現制御機構を考えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1DNAとRNAの構造に基づいて性質と機能を説明でき、アミノ酸の構造と性質、タンパク質の高次構造について考えることができる。DNAとRNAの構造と性質、機能を説明でき、アミノ酸の種類、タンパク質の高次構造を考えることができる。DNAとRNAの構造と性質、機能を説明でき、アミノ酸の種類、タンパク質の高次構造を知っている核酸とタンパク質の構造と機能を考えることができない。
評価項目2DNAの複製機構を明らかにした実験について説明でき、DNAの複製とそれに関わる酵素の働きについて考えることができる。DNAの複製と複製に関わる酵素について考えることができる。DNAの複製と複製に関わる酵素について知っているDNAの複製について考えることができない。
評価項目3原核生物と真核生物の遺伝子発現制御機構とRNAプロセシングについて考えることができる。原核生物と真核生物の遺伝子発現制御機構について考えることができる。原核生物と真核生物の遺伝子発現制御機構が違うことを知っている遺伝子発現制御機構について考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「生物化学」の内容をさらに詳しく解説し、細胞内で起こる様々な現象が分子同士の相互作用により成り立つことを理解させる。                          
授業の進め方・方法:
DNAを中心として生命活動を分子レベルで理解してもらう。予習および復習をすること。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートを課す。
注意点:
十分な予習と復習をして授業を受けること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 核酸とタンパク質 DNA,RNAの構造、科学的性質などの様々な性質を理解する。
2週 ゲノム、組み換えDNA ゲノムについてを理解する。組み換えDNAの原理、操作方法を理解する。
3週 セントラルドグマとDNAの複製(1) セントラルドグマについて理解する。DNAの複製について理解する。
4週 DNAの複製(2) DNAの複製について理解する。転写について理解する。
5週 転写とその調節 転写の分子メカニズムとその調整機構について理解する。
6週 DNA損傷、修復 DNA損傷について理解する。修復について理解する。
7週 動くDNA トランスポゾンなどにより、ゲノムDNAが変化することを理解する。
8週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。2
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。2
単糖と多糖の生物機能を説明できる。2
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。2
グリコシド結合を説明できる。1
多糖の例を説明できる。1
脂質の機能を複数あげることができる。2
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。1
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。1
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4
タンパク質の高次構造について説明できる。4
ヌクレオチドの構造を説明できる。4前1
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4前1
DNAの半保存的複製を説明できる。4前3,前4
RNAの種類と働きを列記できる。4前3,前5
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4前3,前5
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。2
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。2
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。1
解糖系の概要を説明できる。1
クエン酸回路の概要を説明できる。1
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。1
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。1
各種の光合成色素の働きを説明できる。1
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。1
炭酸固定の過程を説明できる。1

評価割合

期末試験小テストレポート合計
総合評価割合602020100
基礎的能力30101050
専門的能力30101050
分野横断的能力0000