物理化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物理化学Ⅱ
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「PEL物理化学」福地賢治 著(実教出版)
担当教員 髙田 陽一

到達目標

1.実在気体の特徴を理解して、van der Waals式、ビリアル状態方程式、対応状態式でモル体積を計算できる。
2.熱力学第一法則の定義と適用方法を理解して、熱力学量の各種変化および反応熱の温度依存性を計算できる。
3.熱力学第二法則・第三法則の定義と適用方法を理解して、種々の熱力学量と化学ポテンシャルを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1実在気体の特徴を理解して、van der Waals式、ビリアル状態方程式、対応状態式でモル体積を計算できる実在気体の特徴を理解して、van der Waals式とビリアル状態方程式でモル体積を計算できる実在気体の特徴を理解して、van der Waals式でモル体積を計算できる実在気体の特徴を理解できず、van der Waals式でモル体積を計算できない
評価項目2熱力学第一法則の定義と適用方法を理解して、熱力学量の各種変化および反応熱の温度依存性を計算できる熱力学第一法則の定義と適用方法を理解して、熱力学量の各種変化および反応熱を計算できる熱力学第一法則の定義と適用方法を理解して、熱力学量の各種変化を計算できる熱力学第一法則の定義と適用方法を理解できず、熱力学量の各種変化を計算できない
評価項目3熱力学第二法則・第三法則の定義と適用方法を理解して、種々の熱力学量と化学ポテンシャルを説明できる熱力学第二法則・第三法則の定義と適用方法を理解して、種々の熱力学量と化学ポテンシャルを計算できる熱力学第二法則・第三法則の定義と適用方法を理解して、種々の熱力学量を計算できる熱力学第二法則・第三法則の定義と適用方法を理解できず、種々の熱力学量を計算できない

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第4学期開講
物理化学Ⅰで履修した基本的な物理量を組み合わせて構成される新たな物理量の概念とその意味について学ぶ。また理想気体を発展させ、実在気体を理解する。さらに物理化学全般で有用な熱力学第一法則・第二法則・第三法則を学ぶ。
授業の進め方・方法:
物理化学は物理と化学を合わせたような学問であり、理論化学とも呼ばれている。数式が多く難しそうに見えるが、一旦身につければ問題に合わせて自分で式を導けるようになる。目に見えないエネルギーを相手にするため内容を理解することは簡単ではないが、まずは自分で計算してみることである。計算ができるようになってから式の背景にある現象について考えてみると、式の意味が理解できるようになり、物理化学の有用性を知ることができる。
注意点:
ここで学ぶ内容は物理化学Ⅰを基礎としているので、内容をしっかり復習しておくこと。また、計算問題を多く解くので、授業で行った計算は簡単なものでも一度は必ず自分で計算してみること。再試験は実施しないので、日頃から勉強を進めて小テストに臨み、またレポートは確実に提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 理想気体からの偏倚 分子の大きさと引力を理解して、分子間ポテンシャルを理解できる
2週 実在気体の状態方程式 van der Waals式とビリアル状態方程式を理解して問題に適用できる
3週 対応状態原理 対応状態原理を理解して、一般化線図を応用できる
4週 混合物への適用 van der Waals式、ビリアル状態方程式、対応状態原理を混合物へ適用し、計算できる
5週 過程 準静的過程の定義を理解して、可逆過程と不可逆過程を説明できる
6週 熱力学第一法則1 熱力学第一法則の定義を理解して問題に適用できる
7週 熱力学第一法則2 温度、圧力、体積一定の変化および断熱過程を理解して問題に適用できる
8週 中間試験 1-7週までの範囲の試験を実施する
4thQ
9週 反応熱 反応熱を計算でき、その温度依存性を説明できる
10週 熱力学第二法則1 カルノーサイクルの定義を理解して問題に適用できる
11週 熱力学第二法則2 エントロピーの定義を理解して、各種エントロピー変化を計算できる
12週 熱力学第三法則 絶対エントロピーの定義を理解して、熱力学第三法則を説明できる
13週 自由エネルギーと変化の方向 自由エネルギーの観点から状態変化の方向を説明できる
14週 化学ポテンシャルと熱力学関係式 化学ポテンシャルの定義を理解して、熱力学の関係式を説明できる
15週 定期試験 9-14週までの範囲の試験を実施する
16週 試験返却 定期試験を返却し解説する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合801010100
知識の基本的な理解4010050
思考・推論・創造への適用力4001050