物理化学Ⅳ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物理化学Ⅳ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 PEL物理化学(福地賢治編著 実教出版)
担当教員 青木 薫

到達目標

本講義では、物理化学包含される異なる4つの単元について学ぶ。各単元について、その意義と到達目標を示す。
電気分解     :電気精錬、水素製造に必須の技術である。
化学電池     :携帯電話など身近なものから、人工衛星のような最先端技術まで、現代社会に深く浸透している
量子化学     :現代科学では、素粒子の振舞いを理解することによって様々な現象を説明する。
原子核反応と放射線:エネルギー利用のほか、宇宙開発、同位体ラベルなどの高度な実験に必要である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安
電池化学電池に関する基本的な説明ができ、化学電池の起電力を求め、熱力学諸量との関係を求めることができる。また、化学電池の応用について実例を挙げて説明できる。化学電池について基本的な説明ができる。化学電池について説明できない。
電気分解電気分解とその応用に関する説明ができる。 電気分解に関する計算ができる。 めっきとその応用に関する説明ができる。電気分解に関する基本的な説明ができる。 めっきに関する基本的な説明ができる。電気分解に関する説明ができない。
コロイドコロイドの性質と応用に関する説明ができる。コロイドの性質について説明ができる。コロイドの性質について説明ができない。
界面の特徴と界面現象界面の特徴と界面現象、その応用に関する説明ができる。界面の特徴と界面現象について説明できる。界面の特徴と界面現象について説明できない。
量子論量子論について説明ができ、簡単な波動力学の計算ができる。量子論について説明できる。量子論について説明できない。
原子軌道と分子軌道原子軌道と分子軌道の考え方について説明でき、状態を量子数で表現できる。原子軌道と分子軌道の考え方について説明できる。原子軌道と分子軌道の考え方について説明できない。
原子核反応と放射線原子核反応と放射線について説明でき、関係する計算ができる。原子核反応と放射線について説明できる。原子核反応と放射線について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d)-(3) 説明 閉じる
教育目標 (A)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気化学、コロイド、界面は物理化学分野の基礎である。量子論は現代化学を語るうえで重要な知識である。
授業の進め方・方法:
授業と演習を組み合わせて行う。
注意点:
演習は試験を受けるうえで重要であるから必ず行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電池の基礎と応用 (1)化学電池の起電力を計算できる。
(2)電池の起電力と熱力学量、溶解度、反応の平衡定数の関係を使った計算ができる。
(3)実用電池の実例を説明できる。
2週 電気分解の基礎と応用 (1)電気分解に関する説明ができる。
(2)電気分解に関する計算ができる。
(3)めっきに関する説明ができる。
3週 コロイド (1)コロイドに関する説明ができる。
(2)コロイドに関する計算ができる。
4週 界面の特徴と界面現象 (1)界面の特徴と界面現象について説明できる。
(2)界面現象に関する計算ができる。
(3)吸着平衡について説明ができる。
(4)界面活性剤について説明できる。
5週 量子論の歴史と基礎 (1)量子論の歴史と根拠について概説できる。
(2)光電効果、ド・ブロイ波、不確定性原理に関する計算ができる。
6週 シュレディンガー方程式 (1)シュレディンガー方程式について概説できる。
(2)一次元のポテンシャル場に関するシュレディンガー方程式を解くことができる。
7週 原子軌道と分子軌道 (1)水素型原子の軌道と量子数の関係を説明できる。
(2)分子軌道の概念について説明できる。
8週 原子核反応と放射線 (1)放射性崩壊に関する事項を説明できる。
(2)放射性物質と放射線の利用について事例を含めて説明できる。
4thQ
9週 期末試験
10週 試験解答とまとめ
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100