有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 PEL有機化学(粳間由幸 編著・実教出版発行)/プリント
担当教員 山﨑 博人

到達目標

有機化学物質に関する基礎的な名称・構造・特徴・反応,そして反応原理について説明する。また,有機化学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳおよび有機化学実験と合わせて,有機化学に関する知識の有機的連携を目指す。
この有機化学Ⅱでは,「6章 立体化学」,「7章 ハロゲン化アルキル」そして「8章 アルコール」の範囲を学習する。
①キラル化合物とその立体配置について説明できる。〔6章〕
②各ハロゲン化アルキルに於いて,優先的に起こる反応機構を説明できる。〔7章〕
③アルコールの性質と命名・合成・反応を説明できる。〔8章〕

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1キラル化合物とその立体配置について十分説明できるキラル化合物とその立体配置についてある程度説明できるキラル化合物とその立体配置について説明できるキラル化合物とその立体配置について説明できない
評価項目2優先的に起こるハロゲン化アルキルの反応機構を十分説明できる優先的に起こるハロゲン化アルキルの反応機構をある程説明できる優先的に起こるハロゲン化アルキルの反応機構を説明できる優先的に起こるハロゲン化アルキルの反応機構を説明でない
評価項目3アルコールの性質と命名・合成・反応を十分説明できるアルコールの性質と命名・合成・反応をある程度説明できるアルコールの性質と命名・合成・反応を説明できるアルコールの性質と命名・合成・反応を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
元来,有機化学は,生命体(動植物)より得られる医薬や染料などの物質のみを扱う学問でした。その後,自然界より得られる化合物のみならず,化学者の手によって新たにつくられた有機化学物質までその中に含むようになり,現在の「有機化学は炭素化合物の化学である」という定義になりました。従って,この講義を通じて有機化学の知識を習得することは,私たちの身の回りの素材・医薬品・エネルギー資源・材料・生命体などにかかわる有機化学物質の名称・構造・特徴・反応を理解することにつながります。
学生諸君は,ただ単に勉強だと考えると少し億劫になるとは思いますが,「新しい知識を身につけるのだ」という意気込みで,臨めばまた,やる気が違ってくると思いますよ。
授業の進め方・方法:
予習および復習をすること。
本講義内容の理解を促すため,各章ごとに課題レポートの提出を求めます。
課題レポートは他のものを写しても力は培えません。最初は時間がかかるかも知れませんが,自分の頭で考えてしっかり解きましょう。
課題レポートは提出期限を遵守するなどの点を態度・志向性として評価に取り入れる。
注意点:
再試験は原則として実施しません。
本講義の質問は講義時間の他,何時でも受け付けます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 6章 立体化学(本講義のガイダンス) ・キラル炭素とキラリティが説明できる
2週 6章 R,S順位則 ・R,S順位則が説明できる
3週 6章 ジアステレオマー,メソ化合物とラセミ体 ・ジアステレオマー,メソ体とラセミ体が説明できる
4週 7章 ハロゲン化アルキル ・ハロゲン化アルキルの命名・構造・性質・合成が説明できる
5週 7章 求核置換反応(1) ・SN1反応について説明できる
6週 7章 求核置換反応(2) ・SN2反応について説明できる
7週 課題レポート(その1)の解答
8週 中間試験
2ndQ
9週 7章 脱離反応 ・E1反応とE2反応について説明できる
10週 7章 置換反応と脱離反応 ・置換・脱離反応の合成への応用ができる
11週 8章 アルコールの命名・分類・性質 ・アルコールの命名・分類・性質が説明できる
12週 8章 アルコールの合成と反応(1) ・アルコールの合成と反応が説明できる
13週 8章 アルコールの合成と反応(2) 同上
14週 課題レポート(その2)の解答
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説 ・学習事項のまとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験小テストレポートポートフォリオその他合計
総合評価割合3535102000100
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】25257130070
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】1010300023
態度・志向性(人間力) 0007007