基礎機械工学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 基礎機械工学
科目番号 0020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械工学概論 福田基一 著 (産業図書)
担当教員 新田 悠二,山﨑 由勝

到達目標

(1)金属の結晶構造・凝固過程を説明でき、平衡状態図の見方を理解できる。
(2)鉄鋼材料を合金組成や材料組織によって分類し、その特徴や用途を説明できる。
(3)物体に生じる応力とひずみやはりに作用するせん断力,曲げモーメント,曲げ応力やたわみを求めることができる。
(4)リンク機構及び歯車機構について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1金属について、(1)結晶構造、(2)凝固過程、(3)平衡状態図の見方の3項目について、全て理解し説明できる。金属について、(1)結晶構造、(2)凝固過程、(3)平衡状態図の見方の3項目について、8割を理解し説明できる。金属について、(1)結晶構造、(2)凝固過程、(3)平衡状態図の見方の3項目について、6割を理解し説明できる。金属について、(1)結晶構造、(2)凝固過程、(3)平衡状態図の見方の3項目について、全て説明できない。
評価項目2鉄鋼材料を炭素含有量や添加元素、材料組織によって分類し、その特徴や用途を全て説明できる。Fe-C合金を炭素含有量によって分類し、その特徴と用途を説明できる。また、ステンレス鋼における添加元素と特徴、用途を説明できる。Fe-C合金を炭素含有量によって分類し、その特徴と用途を説明できる。Fe-C合金を炭素含有量によって分類することができない。
評価項目3はりに作用する曲げモーメントを求め,たわみとたわみ角を求めることができる.はりに作用する曲げモーメントを求め,曲げ応力を求めることができる。物体に生じる応力とひずみを求めることができる。物体に生じる応力とひずみを求めることができない。
評価項目4歯車の基本設計を行うことができる.歯車機構およびその種類について説明できる.リンク機構及び摩擦伝達機構について説明できる。リンク機構及び歯車機構について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d)-(3) 説明 閉じる
教育目標 (E)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学概論は、物質工学でものづくりを目指している学生にとって、将来職場で直面するであろう課題に深く関連した学問です。本講義では、機械工学の基本となる材料学・材料力学について学びます。
材料学では、結合様式や結晶構造から始まり、材料を作製又は活用する上で重要となる凝固過程・平衡状態図を扱います。更に、代表的な金属材料である鉄鋼材料を挙げ、その特徴や用途について学びます。
材料力学では、物体にどのように力が作用するか、どのように変形するかを学びます。物体に作用する力を応力、変形をひずみとして表し、様々な条件下での応力(力)とひずみ(変形)を考えます.また,材料の特性を調べるための材料試験方法も学びます.
機構学では主にリンク機構,歯車機構について学び,機械要素の運動について学びます。
授業の進め方・方法:
基礎機械工学では講義並びに演習や課題を通じて、機械工学の基礎的な事項を学習します。
注意点:
予習・復習を欠かさず、内容の理解に努めること。単なる丸暗記ではなく、背景にある事柄を正しく理解することが重要です。
参考書
材料学: 「機械材料学入門」 辻野良二,池田清彦 著(電気書院)
材料力学:「図解でわかるはじめての材料力学」 有光 隆著 (技術評論社)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
機械工学の概要
授業の進め方や到達目標を説明する。
機械工学全般の概要を理解する。
2週 結合様式と結晶構造 原子又は分子間の結合様式及び結晶構造を説明できる。
3週 金属の凝固過程 金属の凝固過程を説明できる。
4週 平衡状態図 (1) 相律などの平衡状態図の基礎並びに、全率固溶型の平衡状態図の見方を理解する。
5週 平衡状態図 (2) 共晶型の平衡状態図の見方を理解する。
6週 鉄鋼材料 (1) 炭素含有量、合金元素、材料組織、それぞれの観点から鉄鋼材料を分類し、特徴や用途を説明できる。
7週 鉄鋼材料 (2) 鉄-炭素二元系合金の平衡状態図の見方を理解できる。
8週 定期試験
答案返却・解答解説
2ndQ
9週 応力とひずみ 応力とひずみおよび材料試験方法ならびに応力 ― ひずみ線図について理解できる.
10週 せん断力と曲げモーメント はりの種類とせん断力および曲げモーメントについて理解できる。
11週 はりに作用する曲げ応力 はりに作用する曲げ応力が理解できる。
12週 はりのたわみおよびねじり はりに生じるたわみとたわみ角が理解できる.
軸に作用するせん断応力が理解できる。
13週 リンク機構 リンク機構について理解できる。
14週 摩擦伝動機構及び歯車機構 摩擦電動機構および歯車機構について理解できる。
15週 定期試験
16週 答案返却・解答解説
全体の学習事項のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合70000030100
知識の基本的な理解5000001060
思考・推論・創造への適応力2000002040
汎用的技能0000000
態度・志向性(人間力)0000000
総合的な学習経験と創造的思考力0000000