有機化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機化学Ⅲ
科目番号 0020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎有機化学(H・ハート著、培風館)
担当教員 廣原 志保

到達目標

有機化学反応の基礎的な考え方から応用までを本講義を通じて理解すると同時に、有機化学反応を実験として取り組む際に、化学反応に対する基本的な知識を深める。
①有機化学IIIで扱う化合物の構造と命名が書ける。
②有機化学IIIで扱う化合物の自然現象を含んだ化学的性質を説明できる。
③有機化学IIIで扱う化合物の各種反応と合成及び反応機構を誘導できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
有機化学IIIで扱う化合物の構造と命名が書ける。化合物の構造と命名が全て書ける。化合物の構造と命名が3/5書ける。化合物の構造と命名が書けない。
有機化学IIIで扱う化合物の自然現象を含んだ化学的性質を説明できる。化合物の性質が全て説明できる。化合物の性質が3/5説明できる。化合物の性質が説明できない。
有機化学IIIで扱う化合物の各種反応と合成及び反応機構を誘導できる。化合物合成反応式、反応機構が全て書くことができる。化合物合成反応式、反応機構が3/5書くことができる。化合物合成反応式、反応機構が書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機化学反応の基礎的な考え方から応用までを本講義を通じて理解すると同時に、有機化学反応を実験として取り組む際に、化学反応に対する基本的な知識を深める。エーテル類・カルボニル化合物を題材に、各化合物の命名法、特徴、合成法、人名反応、反応機構などを幅広く講義する。
授業の進め方・方法:
予習および復習をすること。
復習の確認として、毎回の小テストを行う。また定期的にレポートを課す。
注意点:
この教科は再試験を実施しないことから、小テストなど毎回しっかり勉強すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 アルコール・フェノール・チオールの命名 アルコール、フェノール、チオールの命名ができる。
2週 アルコール・フェノール・チオールの性質 アルコール・フェノールの酸性度および塩基性度、アルコールの脱水反応によるアルケンの生成、アルコールとハロゲン化水素の反応を理解する。
3週 アルコール・フェノールの反応1 アルコールとフェノールの違い、アルコールの酸化によるアルデヒドとケトンの生成反応について理解し、反応式および反応機構を書くことができる。
4週 アルコール・フェノールの反応2 フェノールの芳香族置換反応および酸化反応、チオールの反応について理解し、反応式および反応機構を書くことができる。
5週 エーテルとエポキシドの命名 エーテルの命名・物理的性質・溶媒としての用途・Grignard試薬と有機金属化合物・エーテルの合成法を理解し、反応式および反応機構を書くことができる。
6週 エーテルとエポキシドの反応 エーテル結合の開裂・エポキシドの反応・環状エーテル反応を理解し、反応式および反応機構を書くことができる。
7週 章末問題 アルコールとエーテルの章の章末問題を理解し、化合物の命名や物性、また反応式および反応機構を書くことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 アルデヒドとケトンの命名 アルデヒドとケトンの命名ができるようになる。
10週 カルボニル化合物の反応1 水の付加・Grignard試薬とアセチリドの付加・シアン化水素の付加・窒素系の求核剤の付加反応を理解し、反応式および反応機構を書くことができる。
11週 カルボニル化合物の反応2 カルボニル化合物の還元反応と酸化反応を理解し、反応式および反応機構を書くことができる。またケトーエノール互変異性・αー水素の酸性度反応を理解する。
12週 カルボニル化合物の反応3 カルボニル化合物における重水素交換反応・アルドール縮合・混合アルドール縮合を理解し、反応式および反応機構を書くことができる。
13週 カルボニル化合物の反応4 アルデヒド・ケトンの章の章末問題を理解し、化合物の命名や物性、また反応式および反応機構を書くことができる。
14週 章末問題 アルデヒド・ケトンの章の章末問題を理解し、化合物の命名や物性、また反応式および反応機構を書くことができる。
15週 期末試験
16週 まとめ 全体の学習事項のまとめを行う。また授業評価アンケートを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストレポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701515000100
基礎的能力305500040
専門的能力305500040
分野横断的能力105500020