化学工学Ⅱ(冬休み集中講義)

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学工学Ⅱ(冬休み集中講義)
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 工業367 化学工学(実教出版)
担当教員 小倉 薫,中井 智司

到達目標

1) 平面壁および多重平面壁を通しての熱伝導を計算できる
2) 円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算できる
3) 境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算できる
4) 二重管熱交換器の熱収支、熱面積や管長を計算できる
5) 強制対流における境膜物質移動係数の経験式を説明できる
6) 放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できる
7) 対流と放射が同時に生じる場合の複合伝熱量の式を説明できる
8) 蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができる
9) 蒸発装置の物質収支と熱収支を用いて、加熱蒸気量や伝熱面積を計算できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1平面壁および多重平面壁を通しての熱伝導を計算する優れた能力がある平面壁および多重平面壁を通しての熱伝導を計算する能力がある平面壁を通しての熱伝導を計算できる平面壁を通しての熱伝導を計算できない
評価項目2円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算する優れた能力がある円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算する能力がある円筒壁を通しての熱伝導を計算できる円筒壁を通しての熱伝導を計算できない
評価項目3境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算する優れた能力がある境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算する能力がある境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算できる境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算できない
評価項目4二重管熱交換器の熱収支、熱面積や管長を計算する優れた能力がある二重管熱交換器の熱収支、熱面積や管長を計算する能力がある二重管熱交換器の熱収支を計算できる二重管熱交換器の熱収支を計算できない
評価項目5強制対流における境膜物質移動係数の経験式を説明する優れた能力がある強制対流における境膜物質移動係数の経験式を説明する能力がある強制対流における境膜物質移動係数の経験式を説明できる強制対流における境膜物質移動係数の経験式を説明できない
評価項目6放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明する優れた能力がある放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明する能力がある放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できる放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できない
評価項目7対流と放射が同時に生じる場合の複合伝熱量の式を説明する優れた能力がある対流と放射が同時に生じる場合の複合伝熱量の式を説明する能力がある対流と放射が同時に生じる場合の複合伝熱量の式を説明できる対流と放射が同時に生じる場合の複合伝熱量の式を説明できない
評価項目8蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求める優れた能力がある蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求める能力がある蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができる蒸発装置の構造を説明でき, デューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができない
評価項目9蒸発装置の物質収支と熱収支を用いて、加熱蒸気量や伝熱面積を計算する優れた能力がある蒸発装置の物質収支と熱収支を用いて、加熱蒸気量や伝熱面積を計算する能力がある蒸発装置の物質収支と熱収支を用いて、加熱蒸気量や伝熱面積を計算できる蒸発装置の物質収支と熱収支を用いて、加熱蒸気量や伝熱面積を計算できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d)-(2) 説明 閉じる
教育目標 (C)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱交換器等を題材としながら、熱の移動の表現方法を理解する。そして、蒸発、調湿、冷却、乾燥といった熱の出入りのある操作について学習する。
授業の進め方・方法:
適宜、小テストや演習を交えながら、教科書(第4章 熱の取り扱い, 第5章 熱の出入りをともなう操作)を中心とした講義を行う。
注意点:
化学工学は「化学」で生まれた成果を化学工場で製品として生産するプロセスについて、経済性、制御性、安全性から環境問題までふくめてその基礎理論と応用を学ぶことが重要である。この化学工学分野のうち、化学装置設計の基礎のうち伝熱について学ぶ。
化学工学Ⅱの授業では化学工学Ⅰで学んだ単位換算、収支計算の知識とともに物理化学で学ぶ知識も必要であるため関連する教科書を利用すること。
授業で計算をすることがあるので、関数電卓を持参すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 フーリエの式、平面壁の熱伝導 平面壁を通しての熱伝導を計算できる
2週 多重平面壁の熱伝導 多重平面壁を通しての熱伝導を計算できる
3週 円筒壁、多重円筒壁の熱伝導 円筒壁および多重円筒壁を通しての熱伝導を計算できる
4週 熱伝達と伝熱係数 境膜伝熱係数と総括伝熱係数の関係を用いて熱伝達を計算できる
5週 二重管熱交換器の熱収支 二重管熱交換器の熱収支を計算できる
6週 二重管熱交換器の設計 7週とあわせて二重管熱交換器の伝熱面積や管長を計算できる
7週 二重管熱交換器の最小理論流量 6週とあわせて二重管熱交換器の伝熱面積や管長を計算できる
8週 中間まとめ演習
4thQ
9週 境膜伝熱係数の経験式 強制対流における境膜物質移動係数の経験式を説明できる
10週 黒体の熱放射 11週とあわせて放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できる。
11週 二物体間の放射伝熱 10週とあわせて放射伝熱の機構や二物体間の放射伝熱量の式を説明できる。
12週 対流と放射の複合伝熱 対流と放射が同時に生じる場合の複合伝熱量の式を説明できる
13週 蒸発装置、沸点上昇 蒸発装置の構造を説明できるデューリング線図を用いて溶液の沸点を求めることができる
14週 蒸発装置の物質収支と熱収支 15週とあわせて蒸発装置の物質収支と熱収支を用いて、加熱蒸気量や伝熱面積を計算できる
15週 蒸発装置の設計 14週とあわせて蒸発装置の物質収支と熱収支を用いて、加熱蒸気量や伝熱面積を計算できる
16週 期末まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

小テストレポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力501060
専門的能力04040