到達目標
制御とは,ある目的に適合するように対象となっているものに所要の操作を加え,目的を達成することである.また制御は古くから水位制御や蒸気機関の制御等に使用されており,現在では自動車やロボットにまで幅広く適用されている.本授業では、古典制御に基づく制御系設計手法を講義する.
①制御系の物理現象を微分方程式で求めることができ,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて計算できる.
②制御系の伝達関数を求め,その構成についてブロック線図を用いて考察ができる.
③基本的な安定判別法を使い分け,それらを用いて解析ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 制御系の物理現象を微分方程式で求めることができ,システムの入出力を導き出せる. | 制御系の物理現象を微分方程式で求めることができ,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて計算できる. | ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて基本的な計算ができる. | ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて基本的な計算ができない. |
評価項目2 | 制御系の伝達関数についてその入力を周波数にした場合に,その応答について適切にl考察できる. | 制御系の伝達関数を求め,その構成についてブロック線図を用いて考察できる. | 基本的な制御系の伝達関数を求め考察できる. | 基本的な制御系の伝達関数を求めることができない. |
評価項目3 | 安定判別法を制御系に適用し,安定から不安定に至る現象についての解析ができる. | 複数の安定判別法を使い分け,それらを用いて解析がができる. | 安定判別を用いて基本的な制御系の解析ができる. | 安定判別を用いて基本的な制御系の判別ができない. |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (d)-(2)
説明
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教育目標 (C)①
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教育方法等
概要:
制御工学で行う授業の内容は,古典制御理論と呼ばれるものです.特に古典制御は1930年から1960年頃に確立されたもので,その代表でもあるPID制御は現在でも工場の制御システムとして多く使用されています.最近では工業プラントやロボット操作の技術が飛躍的に進み,複雑な構造のプラントやロボットほど動かし方(制御方法)は高度で,安全な動き(安定性)が要求されます.これらを制御するためには基本を理解しておく必要があります.
授業の進め方・方法:
第1学期に実施します.
授業では計画に沿って内容を説明して行きます.授業の節目には自学・自習レポートを課します.
注意点:
制御工学を学修するに当たっては,4年次までに習得した数学と物理の知識を用いることが必須となるので,受講前にはよく復習しておくこと.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
制御工学について 制御に必要な数学の基礎知識 |
制御工学とは何かについて説明できる. 制御工学を学ぶための,数学的な基礎知識について説明できる.
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2週 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換について,制御との関連性を説明できる.
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3週 |
伝達関数 |
伝達関数の定義について説明できる.
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4週 |
ブロック線図 |
ブロック線図について説明でき,描画できる.
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5週 |
時間応答 |
時間応答とその特性について説明できる.
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6週 |
周波数応答 |
ベクトル軌跡とボード線図について説明でき,描画できる.
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7週 |
フィードバック制御の安定性 安定判別法 |
フィードバック制御の安定性について説明できる. 制御系の安定判別法について説明でき,判別できる.
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8週 |
定期試験 |
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2ndQ |
9週 |
まとめ |
試験返却および解説を行う.
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 自学・自習 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 40 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |