高分子化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 高分子化学Ⅱ
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 「コンパクト高分子化学」宮下徳治著(三共出版発行)/プリント(演習問題)
担当教員 山﨑 博人

到達目標

身の回りの材料や新素材である高分子化合物についての基礎を習得することは化学者として非常に重要である。高分子化学Ⅱでは,エンジニアリングプラスチックやスーパーエンプラなどの高分子材料の構造と性質,炭素繊維などの機能性繊維、ラジカル重合反応論を紹介する。従って、本科目での到達目標レベルは下記の通りである。
1) エンプラ・スーパーエンプラの構造と特徴,基本的性質を整理できる。
2) 繊維化技術,高性能繊維,合成ゴムを整理できる。
3) ラジカル重合による合成メカニズムを整理できる。
4) 高分子の分子設計の基礎的概念を検討できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
到達目標 ①エンプラ・スーパーエンプラの構造と特徴,基本的性質を十分に整理できる。エンプラ・スーパーエンプラの構造と特徴,基本的性質をある程度整理できる。エンプラ・スーパーエンプラの構造と特徴,基本的性質を整理できる。エンプラ・スーパーエンプラの構造と特徴,基本的性質を整理できない。
到達目標 ②繊維化技術,高性能繊維,合成ゴムの構造と特徴について的確に整理できる。繊維化技術,高性能繊維,合成ゴムの構造と特徴についてある程度整理できる。繊維化技術,高性能繊維,合成ゴムの構造と特徴について整理できる。繊維化技術,高性能繊維,合成ゴムの構造と特徴について整理できない。
到達目標 ③ラジカル重合による合成機構を十分に整理できる。ラジカル重合による合成機構をある程度整理できる。ラジカル重合による合成機構を整理できる。ラジカル重合による合成機構を整理できない。
到達目標 ④高分子の分子設計の基礎的概念を十分に検討できる。高分子の分子設計の基礎的概念をある程度検討できる高分子の分子設計の基礎的概念を検討できる。高分子の分子設計の基礎的概念を検討できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (d)-(3) 説明 閉じる
教育目標 (C)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
私たちの身の回りに存在するプラスチック,繊維,ゴムなどは全て高分子と呼ばれる物質で構成されています。現在,高分子で作られた製品は,優れた機能や特質をもっているため,私たちがより豊かな生活を送れるよう,日常的に様々な場面で使用されています。
本講義を通じて,学生諸君には高分子化合物の示す特徴ある性質や機能について,基本的な内容を学修してもらい,この知識が将来,社会人として働いた折の一助になってもらいたいと思っています。
授業の進め方・方法:
高分子化学はⅠ(第2学期)とⅡ(第4学期)にわかれていますが,合わせて一つの体系を終了することになります。 予習および復習をすること。
レポートは提出期限を遵守するなどの点を、態度・志向性として評価に取り入れます。
注意点:
再試験は原則として実施しません。
本講義の質問は講義時間の他,何時でも受け付けます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 エンジニアリング・スーパーエンジニアリングプラスチック(1) ・芳香族ポリアミドなどのエンプラの分子構造、特徴および用途を説明できる
2週 エンジニアリング・スーパーエンジニアリングプラスチック(2) ・ポリスルフォン等のスーパーエンプラの分子構造、特徴などを説明できる(教科書p.52-58)
3週 熱硬化性樹脂 ・熱硬化性樹脂の重合反応、硬化反応、特徴および用途を説明できる
4週 熱硬化性樹脂/繊維 ・硬化反応、高分子の繊維化技術について説明できる(教科書p.59-62)
5週 高性能繊維/複合材料 ・炭素繊維,繊維強化樹脂, ゴム・エラストマーについて説明できる(教科書p.63-68)
6週 ラジカル重合(1) ・ラジカル重合の反応の特徴、メカニズム等を説明できる(教科書p.118-128)
7週 ラジカル重合(2) 同上
8週 期末試験
4thQ
9週 テスト返却およびまとめ
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

期末試験小テストレポートポートフォリオ発表その他合計
総合評価割合75025000100
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】200300023
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】150300018
汎用的技能 【論理的思考力】300500035
態度・志向性(人間力) 【自己管理力】001100011
総合的な学習経験と 創造的思考力 【創成能力】100300013