無機化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 無機化学Ⅲ
科目番号 0092 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:現代の無機化学(合原 眞ほか著、三共出版)、補助教材:無機化学演習(合原 眞ほか著、三共出版)
担当教員 茂野 交市

到達目標

無機化学は原子の構造や結合状態など物質の本質を理解する根幹となる科目である。本講義では無機化学Ⅰ・Ⅱで学習した原子や結晶、溶液(ミクロ)の知識をベースとし、より具体的な無機物質への知見を拡げていく際に必要な考え方を習得する。以下の3点が到達目標である。
(1)典型元素と遷移元素について的確なイメージを持ち、説明できる。
(2)金属錯体の異性体や磁性の違いに対する考え方を説明できる。
  ・・・なお、共有結合の一つの形態である配位結合により生じる金属錯体は化学反応の触媒や金属の分離などで広く用いられている。
(3)電気化学の基礎的な考え方を説明できる。
  ・・・電気化学は化学電池や金属の腐食など実用的な問題を解決する際に役立つ。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
到達目標(1)典型元素と遷移元素について的確なイメージを持ち、多数の元素の物性の違いを説明できる。典型元素と遷移元素について的確なイメージを持ち、一部の元素の物性の違いを説明できる。典型元素と遷移元素について的確なイメージを持ち、説明できる。典型元素と遷移元素について的確なイメージを持ち、説明できない。
到達目標(2)金属錯体の異性体や磁性の違いに対する考え方を説明でき、多数の金属錯体に適用できる。金属錯体の異性体や磁性の違いに対する考え方を説明でき、一部の金属錯体に適用できる。金属錯体の異性体や磁性の違いに対する考え方説明できる。金属錯体の異性体や磁性の違いに対する考え方を説明できない。
到達目標(3)電気化学の基礎的な考え方を説明でき、多数の化学電池に適用できる。電気化学の基礎的な考え方を説明でき、一部の化学電池に適用できる。電気化学の基礎的な考え方を説明できる。電気化学の基礎的な考え方を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【第3学期開講】本講義では、無機化学Ⅰ・Ⅱで学習した原子や結晶、溶液(ミクロ)の知識をベースとし、より具体的な無機物質への知見を拡げていく際に必要な考え方を学習します。
この科目は企業でセラミックス材料及びプロセスの開発を担当していた教員が、その経験を生かし、基礎となる無機化学について講義形式で授業を行うものです。
授業の進め方・方法:
多くの学生が積極的に授業に参加してもらえるように気軽に意見を求めたりすることがよくあります。理解を定着させ、さらに自ら説明できるようになるためにレポートを課すことがよくあります。今の時期から技術英語に慣れるように、授業で出てくる英単語を覚えましょう。
注意点:
教科書や補助教材等をしっかり読み(予習)、授業を受け、レポートを作成(復習)する過程で、無機化学に興味をもつためのきっかけをつかんでもらいたいと思います。さらに、興味のある分野について種々の参考書や文献等で自主的に学習することができればすばらしいです。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
sブロック元素
授業の進め方を説明できる。
sブロック元素の物性や反応性について説明できる。
2週 pブロック元素 pブロック元素の物性や反応性について説明できる。
3週 d及びfブロック元素 d及びfブロック元素の物性や反応性について説明できる。
4週 錯体の定義・命名法 錯体の生成について理解する。
命名ができる。
5週 錯体の配位数と構造 配位数と構造について説明できる。
6週 錯体の異性現象 錯体の異性現象について説明できる。
7週 まとめその1 本講義内容の半分の内容を見直し説明できる。
8週 原子価結合理論
磁性
原子価結合理論の基礎と磁性について説明できる。
4thQ
9週 静電結晶場理論
配位子による軌道分裂を理解し、高スピン錯体と低スピン錯体について説明できる。
10週 錯体の安定性
錯体の吸収スペクトル
錯体の光吸収および生成定数について説明できる。
11週 キレート効果
有機金属化合物
キレート効果と有機金属化合物について説明できる。
12週 溶液の伝導率
強電解質と弱電解質
強電解質と弱電解質、イオン独立移動の法則を説明できる。
13週 可逆電池とその起電力 標準酸化還元電位について理解し、電池の起電力を求めることができる。
14週 まとめその2 本講義内容の全体を見直し説明できる。
15週 「定期試験」
16週 答案返却・解答解説
全体の学習事項のまとめ
授業改善アンケートの実施
試験問題の解説を通じて重要部分、誤答が多かった部分を説明できる。全体の学習事項のまとめができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。4
配位結合の形成について説明できる。4
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。4
錯体の命名法の基本を説明できる。4
配位数と構造について説明できる。4
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。4
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。4

評価割合

試験レポート(小テスト含む)合計
総合評価割合6040100
知識の基本的な理解402060
思考・推論・創造への適用力201030
態度・志向性01010