簿記論Ⅰ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 簿記論Ⅰ
科目番号 51024 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 経営情報学科 対象学年 1
開設期 1st-Q 週時間数 4
教科書/教材 (R04)商業709 新簿記 新訂版 安藤英義(実教出版)
担当教員 田川 晋也

到達目標

簿記の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,取引の記録と財務諸表の作成に必要な資質・能力を涵養する。
(1)簿記について実務に即して体系的・系統的に理解するとともに,関連する技術を身に付ける。
(2)取引の記録と財務諸表の作成の方法の妥当性と課題を見いだし,ビジネスに携わる者として科学的な根拠に基づいて創造的に課題に対応する力を身につける。
(3)企業会計に関する法規と基準を適切に適用する力の向上を目指して自ら学び,適正な取引の記録と財務諸表の作成に主体的かつ協働的に取り組む態度を涵養する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1簿記の目的・役割を理解して,記帳の重要性を説明できる。簿記の目的・役割を概ね理解して,記帳の重要性を説明できる。簿記の目的・役割を概ね理解できる。簿記の目的・役割を理解できない。記帳の重要性を説明できない。
評価項目2資産・負債・純資産・収益・費用の相互関係を理解して、貸借対照表と損益計算書の意味・形式を説明できる。資産・負債・純資産・収益・費用の相互関係を概ね理解して、貸借対照表と損益計算書の意味・形式を説明できる。資産・負債・純資産・収益・費用の相互関係を概ね理解できる。資産・負債・純資産・収益・費用の相互関係を理解できない。貸借対照表と損益計算書の意味・形式を説明できない。
評価項目3仕訳の意味を理解して、企業取引を仕訳をして勘定口座に転記することができる。仕訳の意味を概ね理解して、企業取引を仕訳をして勘定口座に転記することができる。仕訳の意味を概ね理解できる。仕訳の意味を理解できない。企業取引を仕訳をして勘定口座に転記することができない。
評価項目4簿記一巡の流れを理解して、試算表・精算表の役割を説明できる。簿記一巡の流れを概ね理解して、試算表・精算表の役割を説明できる。簿記一巡の流れを概ね理解できる。簿記一巡の流れを理解できない。試算表・精算表の役割を説明できない。
評価項目5決算の意味・必要性を理解して、決算手続きを行うことで貸借対照表と損益計算書を作成することができる。決決算の意味・必要性を概ね理解して、決算手続きを行うことで貸借対照表と損益計算書を作成することができる。決算の意味・必要性を概ね理解できる。決算の意味・必要性を理解できない。決算手続きを行うことで貸借対照表と損益計算書を作成することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第1学期開講
簿記の見方・考え方を働かせ,実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して,取引の記録と財務諸表の作成に必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指します。
授業の進め方・方法:
授業時間帯はできるだけ演習に時間を割くため,事前に予習用のプリントをTeamsに公開します。これらを予め取り組んだ上、授業(演習)に臨んでほしいです。授業の内容は、日本商工会議所簿記検定3級合格レベルを想定しています。また、グローバルエンジニア育成のため、英語による簿記・会計のまとめ資料を提供し、課題に取り組んでもらいます。
注意点:
簿記は、積み上げの科目なので、欠席すると授業が理解できなくなります。動画・配布資料などで必ず欠席した授業についてフォローアップをしておくこと。授業中は、私語、居眠りはしないように注意をしてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ①ガイダンス、簿記の基礎、資産・負債・純資産と貸借対照表
②資産・負債・純資産と貸借対照表、収益・費用と損益計算書、
・シラバスを通じて、学習の意義や授業の進め方、および評価方法などを説明できる。
・簿記の基礎について説明できる。
・資産・負債・純資産について説明できる
・貸借対照表について説明できる。
・収益・費用について説明できる。
2週 ③収益・費用と損益計算書、取引と勘定
④取引と勘定、仕訳と転記
・損益計算書について説明できる。
・取引と勘定について説明できる。
・仕訳と転記について説明できる。
3週 ⑤仕訳と転記、試算表
⑥試算表、精算表、決算
・仕訳と転記に記入ができる。
・試算表について説明できる。
・精算表について説明できる。
・決算について説明できる。
4週 ⑦中間試験
⑧現金・預金の取引
・簿記の基礎にあたる①~⑥について理解度のチェックする。
・現金取引について仕訳と転記ができる。
・預金取引について仕訳と転記ができる。
5週 ⑨現金・預金の取引、商品売買取引
⑩商品売買取引、掛け取引
・現金出納帳、当座預金出納帳について記入できる。
・商品売買取引について仕訳と転記ができる。
・仕入帳、売上帳、商品有高帳の記入ができる。
・掛け取引の仕訳・転記ができる。
6週 ⑪掛け取引、手形取引
⑫手形取引、有価証券取引、固定資産取引
・売掛金元帳、買掛金元帳の記入ができる。
・手形取引についての仕訳と転記ができる。
・受取手形記入帳、支払手形記入帳の記入ができる。
・有価証券取引の仕訳と転記ができる。
・固定資産取引の仕訳と転記ができる。
7週 ⑬その他の債権・債務と取引
⑭個人企業の資本取引、販売費及び一般管理費、税金の取引
・その他債権・債務取引の仕訳と転記ができる。
・資本の追加、引出の取引について仕訳と転記ができる。
・販売費及び一般管理費の仕訳と転記ができる。
・税金の取引ができる。
8週 ⑮定期試験
⑯答案返却・解答解説、全体の学習事項のまとめ、授業改善アンケートの実施
・各種取引の仕訳、及び帳簿作成に関する試験問題を解ける。
・解説を通じて、間違ったところを説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学経済・ビジネス系分野会計複式簿記の基本的な仕組みについて説明できる。4
各種取引について仕訳および転記することができる。4
試算表を作成できる。4
決算整理手続きができる。4
財務諸表を作成できる。4
会計帳簿の種類と役割について説明できる。4
財務会計の役割、法規制について説明できる。3
財務会計の基本原則について説明できる。3
貸借対照表の区分と内容について説明できる。3
損益計算書の区分と内容について説明できる。3
財務諸表の各項目の認識および測定方法について説明できる。3
キャッシュフローの計算書の区分と内容について説明できる。3
連結財務諸表の連結の範囲について説明できる。3
連結財務諸表の作成について説明できる。3
財務諸表分析の指標について説明できる。3
会計基準のグローバル化について説明できる。3

評価割合

試験小テスト宿題・レポート合計
総合評価割合701515100
知識の基本的理解【知識・記憶、理解レベル】105520
思考・推論・想像への適用力【適用、分析レベル】505560
汎用的能力【論理的思考力】105520
態度・志向性(人間力)【】0000
総合的な学習経験と創造的思考力【】0000