知的財産法

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 知的財産法
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 経営情報学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「平成28年度知的財産権制度説明会(初心者向け)テキスト」https://www.jpo.go.jp/torikumi/ibento/text/h28_jitsumusya_txt.htm
担当教員 松野 成悟,山中 良典

到達目標

知的財産法、その中でも特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法の四法について、できるだけ平易な内容で説明する。さらに、より身近な著作権法、不正競争防止法の基本的な事項を取り上げる。
 科目の到達目標は以下の5点である。
①知的財産法で保護されるものは何か、保護される要件は何かを説明できる。
②保護してもらうための手続きが説明できる。
③知的財産権が侵害された場合の対応と権利の活用方法が説明できる。
④著作権法の基本的な事項について説明できる。
⑤不正競争防止法の基本的な事項について説明できる。

ルーブリック

優れた到達レベルの目安(優)良好な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1知的財産法で保護されるものは何か、保護される要件は何かを説明できる。知的財産法で保護されるものは何か、保護される要件は何かを3/4程度説明できる。知的財産法で保護されるものは何か、保護される要件は何かを3/5程度説明できる。知的財産法で保護されるものは何か、保護される要件は何かを説明できない。
評価項目2保護してもらうための手続きが説明できる。保護してもらうための手続きが3/4程度説明できる。保護してもらうための手続きが3/5程度説明できる。保護してもらうための手続きが説明できない。
評価項目3知的財産権が侵害された場合の対応と権利の活用方法が説明できる。知的財産権が侵害された場合の対応と権利の活用方法が3/4程度説明できる。知的財産権が侵害された場合の対応と権利の活用方法が3/5程度説明できる。知的財産権が侵害された場合の対応と権利の活用方法が説明できない。
評価項目4著作権法の基本的な事項について説明できる。著作権法の基本的な事項について3/4程度説明できる。著作権法の基本的な事項について3/5程度説明できる。著作権法の基本的な事項について説明できない。
評価項目5不正競争防止法の基本的な事項について説明できる。不正競争防止法の基本的な事項について3/4程度説明できる。不正競争防止法の基本的な事項について3/5程度説明できる。不正競争防止法の基本的な事項について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (b) 説明 閉じる
教育目標 (C)④ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第1・2学期
知的財産権とは、新しい技術やデザイン及びネーミングなど、知的に創作されたものを保護する権利であり、またノウハウなどの営業秘密もその範囲に含む、広い概念です。企業活動を営むうえで極めて重要な権利であり、うまく活用することで他社による模倣を防止したり、差別化を図ることができます。
授業の進め方・方法:
授業では、まず、「発明」について学び、理解するとともに、、出願明細書に記載すべき事項や出願から権利化までの一連の手続きについて学びます。また、特許情報プラットホーム(J-PlatPat)を利用する特許の検索方法を学んだ後、自分の卒論テーマに関連する特許出願があるかどうか検索実習します。さらに、我々の身近な「著作権法」、「不正競争防止法」についても学びます。
注意点:
レポートを課す。レポートは提出期限を遵守するなどの点を態度・志向性(主体性と自己管理力)として評価に取り入れる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
知的財産権制度とは
特許法の概要
・シラバスから学習の意義、授業の進め方、評価方法を理解できる。
・知的財産制度の目的、概要について理解し、説明できる。発明の要件、特許の登録要件について理解し、説明できる。
2週 特許権を取得するための手続き(1)
審査の流れ
①出願明細書に記載すべき内容を理解し、説明できる。
②審査の流れを理解し、説明できる。
3週 特許権を取得するための手続き(2)
ソフトウェア関連発明
拒絶理由通知に対する対応、明細書の補正の制限を理解し、説明できる。
ソフトウェア関連発明のクレームについて理解し、説明できる。
4週 外国での特許権の取得
実用新案法の概要
①なぜ外国で権利を取得する必要があるかを理解し、説明できる。
②外国出願ルートについて理解し、説明できる。
特許法との違いについて理解し、説明できる。
5週 その他の特許法
・新規性喪失の例外規定
・共有に係る特許権
・特許権が及ばない試験・研究
特許法に記載の他の重要事項について理解し、説明できる。
6週 特許権の活用 特許権の活用、特許権のライセンス、特許侵害等について理解し、説明できる。
7週 特許情報の取集(1) 特許分類など)を理解し、説明できる。特許電子図書館(IPDL)を利用した特許検索ができる。
8週 中 間 試 験
2ndQ
9週 試験返却・解答解説
特許情報の取集(2)
・試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる。
・J-PlatPatを利用して特許検索ができる。
・検索された公報について、発明の新規性および進歩性について理解し、説明できる。
10週 特許情報の取集(3)
検索した特許の概要を発表する
第3者に分り易く説明できる。
11週 意匠法の概要
J-PlatPatを用いた意匠検索の演習
・意匠法の概について理解し、説明できる。
・J-PlatPatを利用して簡単な意匠検索ができる。
12週 商標法の概要
J-PlatPatを用いた商標検索の演習
・商標法の概について理解し、説明できる。
・J-PlatPatを利用して簡単な商標検索ができる。
13週 著作権法の概要 著作権と著作者人格権について理解し、説明できる。
著作権が制限される場合について理解し、説明できる。
14週 不正競争防止法の概要 権利の譲渡・実施権の許諾・設定という制度による権利の活用方法について理解し、説明できる。
15週 期 末 試 験
16週 答案返却・解答解説 
全体の学習事項のまとめ
授業改善アンケートの実施
・試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000