応用流体工学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用流体工学
科目番号 62018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 2nd-Q 週時間数 4
教科書/教材 なし
担当教員 中村 幸太郎

到達目標

 (1)速度ポテンシャル、流れ関数を説明でき、それらの応用問題が解ける。(2)コーシー・リーマンとラプラスの方程式を説明できる。(3)複素ポテンシャルから色々な流れ場を求める応用問題が解ける。重力の作用下にある静止流体の圧力に関する応用問題が解ける。(4)圧力計の種類や選び方、マノメ-タ、圧力変換器、電気抵抗形、接着形、半導体拡散形圧力変換器を説明できる。(5)3種類の流量と3つの種類の流量計を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1速度ポテンシャル、流れ関数を説明でき、速度ポテンシャルや流れ関数に関する応用問題が解ける。速度ポテンシャルを説明でき、速度ポテンシャルに関する問題が解ける。速度ポテンシャルを簡単に説明でき、速度ポテンシャルに関する易しい問題が解ける。速度ポテンシャルを簡単に説明できず、速度ポテンシャルに関する易しい問題が解けない。
評価項目2コーシー・リーマン方程式とラプラスの方程式を詳しく説明できる。コーシー・リーマン方程式とラプラスの方程式を説明できる。ラプラスの方程式を説明できる。ラプラスの方程式を説明できない。
評価項目3複素ポテンシャルから色々な流れ場を求める応用問題が解ける。重力の作用下にある静止流体の圧力、絶対圧力とゲージ圧力に関する応用問題が解ける。複素ポテンシャルから2つの流れ場を求める問題が解ける。重力の作用下にある静止流体の圧力、絶対圧力とゲージ圧力に関する問題が解ける。複素ポテンシャルから1つの流れ場を求める簡単な問題が解ける。絶対圧力とゲージ圧力に関する易しい問題が解ける。複素ポテンシャルから1つの流れ場を求める問題が解けない。絶対圧力とゲージ圧力に関する易しい問題が解けない。
評価項目4圧力計の種類や選び方、マノメ-タ、圧力変換器(直接式、平衡式)、電気抵抗形、接着形、半導体拡散形圧力変換器を詳しく説明できる。圧力計の種類や選び方、圧力変換器(直接式、平衡式)、接着形、半導体拡散形圧力変換器を説明できる。圧力計の種類、圧力変換器(直接式)、電気抵抗形圧力変換器を簡単に説明できる。圧力計の種類、圧力変換器(直接式)、電気抵抗形圧力変換器を簡単に説明できない。
評価項目5 3種類の流量と3つの種類の流量計を説明できる。2種類の流量と2種類の流量計を説明できる。1つの種類の流量計を説明できる。1つの種類の流量計を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前半は、水力学や流体工学Ⅰ・Ⅱの内容を基礎とし、流体の運動を把握する学問としての流体力学の基礎を理解することを目的とする。具体的には、速度ポテンシャル、流れ関数、コーシー・リーマンの方程式、ラプラスの方程式、 複素ポテンシャルと流れ場などについて説明する。後半は、現在、産業等に広く計測技術が用いられ、圧力、流量などの計測の必要性が高いことを踏まえ、それらの測定原理や測定法について基礎的な知識を与える。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として自学自習課題を実施します。
応用流体工学では、公式がでてきますが、それらを丸暗記するのではなく、覚える公式をなるべく少なくし、少ない公式から色々な公式を導き出せるように心がけて下さい。公式は、それが持っている物理的な意味を理解していなければ、的確に使用することができません。また、それらの公式が使える条件を知っていなければなりません。応用流体工学を勉強するときは、日頃からそれらのことに充分に気を配っておくことが重要です。また、応用流体工学では、自分で問題を解かなければ、なかなか実力がつきません。それもなるべく多くの問題を自分の頭で考えながら解くことを薦めます。分からない(疑問がある)ときは、なるべく早く質問をするようにして下さい。できるだけ授業中に質問をして下さい。質問をしそびれた時は、私の研究室に来てもらっても結構です。歓迎します。 また、自学自習の習慣をしっかり身に付けて下さい。 応用流体工学でも、反復練習は必要です。
注意点:
応用流体工学では、3学年までの数学や物理、工業力学、4学年での水力学、5学年の流体工学Ⅰおよび流体工学Ⅱの知識が必要です。
基礎方程式の理解には数学、特に微分・積分の知識が必要であるが、数学だけにとらわれるのではなく、その物理的な意味を理解することが重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 はじめに/応用流体工学とは
速度ポテンシャル/流れ関数
講義の概要とその進め方および評価方法と評価基準について説明する。
速度ポテンシャルと速度、流れ関数と速度について説明でき、それらに関する応用問題を解くことができる。
10週 コーシー・リーマンの方程式とラブラスの方程式 コーシー・リーマンの方程式とラプラスの方程式を説明でき、それらに関する応用問題を解くことができる。
11週 複素ポテンシャル いろいろな流れ場を表す複素ポテンシャル、平行な流れ、角度がある平行な流れを説明でき、それらに関する応用問題を解くことができる。
12週 複素ポテンシャルと流れ場 垂直な壁で仕切られた流れ、わき出し吸い込みを説明でき、それらに関する応用問題を解くことができる。
渦糸、円柱を通過する一様流を説明でき、それらに関する応用問題を解くことができる。
13週 圧力計の種類/液柱形圧力計 圧力計の種類、マノメータとは、マノメータの原理、使用流体の種類と特性について説明できる。
14週 圧力変換器/電気抵抗形圧力変換器 圧力変換器とは、直接式/平衡式、電気抵抗形、接着形、半導体拡散形の特徴について説明できる。
15週 流量/絞り流量計 各種の流量、管内の流体の流れ、絞り流量計について説明できる。
16週 定期試験・試験返却・解答解説 試験を返却し解答を説明する。
全体の学習事項のまとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験レポート事後学習態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80155000100
知識の基本的な理解305500040
思考・推論・創造への適用力5010000060
汎用的技能0000000