工学複合実験

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工学複合実験
科目番号 63017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材
担当教員 藤田 活秀,德永 敦士,春山 和男,碇 智徳,三谷 芳弘,篠田 豊,吉田 雅史

到達目標

近年の技術は総合的な技術を融合・複合して新技術を生み出している。このような情勢から、専門知識を深めるだけでなく、自己の専門分野以外の技術や実験方法等の知識を得ることは、研究や仕事を遂行する上で極めて有用である。工学複合実験では各分野の専門的な実験実習を行い、各種実験方法を習得するとともに、実験結果を専門的な理論を基に解析・考察し、レポートを作成できることが到達目標である。さらに、自己の専門分野の実験においては他の学生の補助・指導・レポートの添削を行い、修得した技術・知識を再確認できることが到達目標レベルとなる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1実験の目的・原理を理解し、実験計画を立て、主体的に遂行し、実験方法を習得できる。実験の目的・原理を理解し、実験計画を立て、主体的に遂行できる。実験の目的・原理を理解し、実験計画を立て、遂行できる実験の目的・原理を理解し、実験計画を立てることができない。
評価項目2実験結果を理論と関連付けて解析・考察し、レポートにおいて実験結果についての考察が論理的に展開されている実験結果を理論と関連付けて解析・考察し、レポートにおいて実験結果についての考察が論理的にまとめられている。実験結果を理論と関連付けて解析・考察し、レポートとしてまとめることができる実験結果を理論と関連付けて解析・考察することができない。
評価項目3自己の専門分野においては、他の学生に判り易くリーダーシップをもって補助・指導ができ、レポートの添削ができる。自己の専門分野においては、他の学生にリーダーシップをもって補助・指導ができ、レポートの添削ができる。自己の専門分野においては、他の学生の補助・指導およびレポートの添削ができる。自己の専門分野においては、他の学生の補助・指導およびレポートの添削ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各分野(機械工学,電気工学,制御情報工学)の基礎的な実験実習を行い,各種実験方法を習得するとともに,実験結果を基礎的な理論を基に解析・考察し,レポートを作成できる能力を養う。また,自己の専門分野の実験においては,他分野の学生を補助・指導を行い,修得した技術・知識を再確認する。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートを課す。
他の学生に対する補助・指導の準備として実験書・指導書の作成を行い、この作成した実験書・指導書を基に、本人が担当する実験にあらかじめ習熟し、併せて他の学生に実験指導ができるようにシュミレーションしておくこと。
注意点:
レポートの評価の割合が50%と高くなっている。だれがどのレポートを出していないといった管理はしないので、毎回締め切りを守ってレポートを提出すること。
到達目標①:実験書・指導書により評価する。(30%)
到達目標②:レポートにより評価する。(50%)
到達目標③:取組姿勢により評価する。(20%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 専攻科:オリエンテーション
グループ分け、準備(所属学科の実験準備および予備実験)
所属研究室以外の学生に対する補助・指導の準備として実験書・指導書の作成を行うことができる。
所属研究室の実験準備および予備実験を行うことができる。
2週 準備(所属学科の実験準備および予備実験)
3週 (春山教授)「A/D・D/Aコンバータ」
内容(3時間)
ディジタル通信ではA/D・D/A変換が必須である.ここではZ80マイコンを用いて実際にA/D・D/A変換を行ってその仕組みを理解すると同時に,変換装置によって生じるA/D・D/A変換の誤差についても学習する.
所属研究室で本人が担当する実験は、実験補助・指導およびレポートの添削を行うことができる。 その他の学生は、担当者の指示に従って実験を行い、レポートの作成を行うことができる。
4週 (碇教授)「キャパシタンスとインダクタンスの特性測定」
内容(3時間)
RC及びRL回路において,オシロスコープの二現象或いはX-Y表示で観測し,キャパシタンス及びインダクタンスの性質と位相の概念を得る.
5週 (吉田准教授)「絶縁破壊試験」
内容(3時間)
電気機器には固体,液体,気体など様々な絶縁物が使用されている.これらの絶縁耐力試験方法および絶縁物に高電圧を印加したときの一般的特性を理解する.
6週 (碇教授)「組み合わせ論理回路」
内容(3時間)
真理値表からカルノー図を用いて簡単化した論理式を導き,論理和などの素子を組み合わせ,出力を観測することで,ディジタル回路の設計手順を理解する.
7週 (藤田教授)「実験モード解析による梁の振動特性の測定」
内容(3時間)
機械の振動・騒音を分析する手法としてモード解析がある。本実験では、簡単な対象物として梁を対象とした振動実験を行い、得られた周波数応答関するから梁の振動特性を求めることで、実験モード解析及び固有振動数と固有モードに関する理解を深める。
8週 (篠田准教授)「金属の組織制御と力学特性評価」
内容(3時間)
純アルミニウムに種々の組織制御を施し力学特性との
相関関係を理解する。
2ndQ
9週 (徳永准教授)「熱電対製作と熱物性の評価」
内容(3時間)
伝熱分野では温度を計測する際に熱電対を使用する。ここでは熱電対の種類や原理を学び,製作方法を身につけるとともに,熱伝導実験を通して熱物性値の評価を行う。
10週
11週 (三谷教授)「H8プログラミング」
内容(3時間×4)
H8マイコンを搭載した実習キットを用いて,スイッチ,LED,7セグLED,センサやモータを,C言語プログラムにより制御する方法を理解する。
12週
13週
14週
15週 専攻科:まとめ、授業アンケート
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

1実験所・指導書2レポート3取組姿勢合計
総合評価割合305020100
知識の基本的な理解625233
思考・推論・創造への適用力825639
汎用的技能80614
態度・志向性(人間力)80614