化学応用工学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学応用工学
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 フリント配布
担当教員 福地 賢治

到達目標

化学は現代生活を支える欠くことのできない学問で、科学技術の重要な部分を占めるものである。特に、物質を理解するには必須の学問であり、技術者として専門外であっても化学の基礎的な知識は必要である。本講義では大学一般教養程度の化学知識の習得を目的とする。また、「環境化学」と「身の回りのもの」について化学的に理解を深め、環境保全や身の回りの製品の特徴を説明できることを目的とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1物質の構造および状態がすべて説明できる。物質の構造および状態が、2つ以上説明できる。物質の構造および状態が、いずれか1つ以上説明できる。物質の構造および状態がすべて説明できない。
評価項目2化学熱力学を理解し、化学反応および化学平衡についてすべて説明ができ、いずれの計算問題も1つ以上解答ができる。化学熱力学を理解し、化学反応および化学平衡についてすべて説明ができ、計算問題のいずれかが1つ以上解答ができる。化学熱力学を理解し、化学反応および化学平衡についてすべて説明ができる。化学熱力学を理解できず、化学反応および化学平衡についてすべて説明できない。
評価項目3酸化・還元反応についてすべて説明ができ、いずれの計算問題も1つ以上解答できる。酸化・還元反応についてすべて説明ができ、計算問題がいずれか1つ以上解答できる。酸化・還元反応についてすべて説明ができる。酸化・還元反応について説明および計算問題の解答がすべてできない。
評価項目4環境問題について化学的に3つ以上例をあげて説明できる。環境問題について化学的に2つ以上例をあげて説明できる。環境問題について化学的に1つ以上例をあげて説明できる。環境問題について化学的に説明できない。
評価項目5身の回りのものについて化学的に3つ以上例をあげて説明できる。身の回りのものについて化学的に2つ以上例をあげて説明できる。身の回りのものについて化学的に1つ以上例をあげて説明できる。身の回りのものについて化学的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (C) 説明 閉じる
教育目標 (A)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科で学習した化学の知識を再確認を行い、半期で大学一般教養程度の化学知識の習得を目的としている。演習問題やレポートにより反復することで、学習を深めてもらう。


授業の進め方・方法:
2高専(宇部、北九州)でビデオ会議システムを使用して行う。電子黒板など映像機器を用いて授業を行う。化学とものづくり、産業との係わり合いについてトピックスを取り入れながら、講義を行う。
2高専共同で同時に授業を行うため、学習中の授業態度は進行の妨げにならないようにしていただく。
注意点:
化学は様々な分野で応用されており、今後のものづくりの複雑化を考慮に入れれば、化学を専門としない学生でも教養程度の知識は必要である。また、他高専と同時に授業を行うため、これまでの授業形態と異なるので、慣れない点、不明な点があれば指摘してほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 原子と分子(1) 元素、単体、化合物、原子、分子の構造について説明できる。
2週 原子と分子(2) 同位体、原子量、分子量、周期律表について説明できる。
3週 原子の電子構造 4種の量子数、電子配置について説明ができる。
4週 化学結合 共有結合、イオン結合、共鳴構造、分子軌道について説明できる。
5週 化学熱力学 化学熱力学第1、第2および第3法則が説明でき、簡単な演習問題が解ける。
6週 化学平衡と電離平衡 化学反応と平衡について説明でき、化学平衡と電離平衡の演習問題が解ける。
7週 酸化・還元反応 電子の授受による原理を理解し、電池反応と電気分解の例を説明できる。
8週 中間試験 試験問題を解くことができる。
4thQ
9週 試験返却・解答解説
環境化学(1)
試験問題の解説を通じて、間違った箇所を理解できる。化学と環境の関係を説明できる。
10週 環境化学(2) 水質汚染および大気汚染の原理を理解し、浄化の方法と環境保全を説明できる。
11週 環境化学(3) 廃棄物およびエネルギー問題を理解し、その対応としてゼロエミッションを説明できる。
12週 工業製品と化学(1) 無機材料製品の例として、窯業(陶磁器、セラミックス等)の特徴と用途を説明できる。
13週 工業製品と化学(2) 有機材料製品の例として、プラスチックの特徴と用途を説明できる。
14週 工業製品と化学(3) 液晶ディスプレイなどの化学工業製品の基本的性質が説明できる。
15週 定期試験 試験問題を解くことができる。
16週 まとめ
試験問題の解説を通じて、間違った箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価レポートポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力6000100070
専門的能力2000100030
分野横断的能力0000000