到達目標
第3クオーター開講
(1)一次元熱伝導方程式の数値解析ができる.
(2)境界層の積分方程式を解析できる.
(3)ミクロの観点から,温度,圧力について考察ができる.
ルーブリック
| 優れた到達レベルの
目安 | 良好な到達レベルの
目安 | 最低限の到達レベルの
目安 | 未到達レベルの
目安
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一次元熱伝導方程式 | 一次元熱伝導方程式を導くことが出来,差分式を数値的に解析できる | 一次元熱伝導方程式を導くことができ,さらに差分式を検討できる | 一次元熱伝導方程式を導くことができる | 一次元熱伝導方程式を導くことができない |
境界層の積分方程式 | 境界層内の積分方程式について,プロフィル法によって解くことが出来,その結果を用いて平均熱伝達率を解析できる | 境界層内の積分方程式について,プロフィル法によって解析できる | 境界層内のエネルギー,運動量,質量保存のいずれかの積分方程式が導出できる | 境界層内のエネルギー,運動量,質量保存のいずれかの積分方程式が導出できない |
温度と圧力について | 気体分子運動論に基づく温度,圧力の式を導出することが出来,分子の平均速度を考察できる | 気体分子運動論に基づく温度,圧力の式を導出することができる | 気体分子運動論に基づく温度,圧力の式の内,いずれかの式を導出することができる | 気体分子運動論に基づく温度,圧力の式を導出することができない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
昨今の伝熱学は,エネルギー関連分野のみではなく,ナノテクノロジーや,電子デバイスといった,様々な分野を対象とする.しかしながら,これらの分野でも,伝熱基本三形態を中心とした本質的な理解が重要であり,さらに数値解法などの新たな技術を活用した現象の把握が必要である.そこで,これらの視点からの講義によって,熱・物質輸送現象の理解を深める.
授業の進め方・方法:
基本的な伝熱の支配方程式を利用した式の導出においては学生自身に取り組んでもらう.また演習問題も同様に学生に解答と解説を行ってもらう.内容は一次元の熱伝導方程式の導出とエクセルを利用した熱伝導方程式の数値解析を行う.またプロフィル法による積分方程式の解析,気体分子運動論による温度や圧力の考え方を示す計画である.目に見えないものであり,身近な現象を例に説明する.
注意点:
数値計算にはプログラミングの能力が必要であるが,簡単な数値計算ならばExcelでも計算可能である.そこで,可能であればノートパソコンを持参し,実際に数値計算を行ってもらう予定である.
ある程度の数学的知識が必要なため,微積分を復習しておくこと.
現在,熱工学の知識はすべての分野に必要なものになっています.例えば,パソコンなどの電子デバイス機器や,環境,ナノテクノロジーなどその対象は多岐にわたっています.しかしながら,これらの分野においても,熱伝導,熱伝達,熱放射の伝熱三形態を中心とする基本的な理解が重要です.これらを理解するために,基本的な伝熱三形態について説明し,最終的には各自で数値計算を行なってもらいます.現在ではパソコンも発達し,パッケージソフトを活用した数値計算が可能になり,数値を入れれば何らかの答えが吐出される仕様になっています.つまり,中身を知らなくても結果は出てくることになります.ここに数値計算の怖さがあります.その値は正しいでしょうか?その結果を判断するのは自分であり,多岐にわたる分野において利用される熱計算のための知識をこの講義で身に付けてほしいと思います.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
伝熱三形態 |
伝熱の基本三形態(熱伝導,熱伝達,熱放射)について理解できる
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2週 |
熱伝導方程式 |
熱伝導方程式の導出と数値解析法について理解できる
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3週 |
数値解析法 |
支配方程式を差分化できる
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4週 |
数値解析法 |
熱伝導方程式の導出と数値解析法について理解できる
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5週 |
凝縮理論 |
ヌセルトの凝縮理論について理解できる 滴状凝縮について理解できる.
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6週 |
中 間 試 験 |
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7週 |
境界層理論 |
エネルギー方程式,運動量保存則,連続の式について理解できる 積分方程式について理解できる 温度分布,速度分布を求めることができる 局所ヌセルト数,平均ヌセルト数について理解できる
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8週 |
境界層理論 |
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4thQ |
9週 |
境界層理論 |
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10週 |
自然対流熱伝達 |
積分方程式について理解できる 温度分布,速度分布を求めることができる 局所ヌセルト数,平均ヌセルト数について理解できる
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11週 |
自然対流熱伝達 |
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12週 |
気体分子運動論 |
温度,圧力などについてミクロな観点から説明できる
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13週 |
気体分子運動論 |
分子動力学法のポテンシャルモデルを説明できる 数値解法について説明できる
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14週 |
気液相変化の熱力学 |
ミクロな観点からの蒸発,凝縮について説明できる
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
まとめ |
この授業の内容について総括する
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
知識の基本的な理解 | 60 | 5 | 65 |
思考・推論・創造への適用力 | 20 | 15 | 35 |