到達目標
①様々なシステムの状態方程式を記述することができる。
②ベクトルの線形独立性と行列のランク、それらと代数方程式の解との関係、及び、固有値・固有ベクトルによる行列の対角化、ジョルダン形式への変換方法を理解できる。
③線形時不変システムの状態方程式から導出される状態推移行列を、ラプラス変換を使用する方法、及び、行列を対角化もしくはジョルダン形式化することにより解く方法を、使用して解くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 種々のシステムの状態方程式を記述することができる。 | 2つのシステムの状態方程式を記述することができる。 | 1つのシステムの状態方程式を記述することができる。 | システムの状態方程式を記述することができない。 |
評価項目2 | ベクトルの線形独立性と行列のランク、及び、それらと代数方程式の解との関係、固有値・固有ベクトルによる行列の対角化、ジョルダン形式への変換方法を理解できる。 | ベクトルの線形独立性と行列のランク、及び、それらと代数方程式の解との関係、固有値・固有ベクトルによる行列の対角化を理解できる。 | ベクトルの線形独立性と行列のランク、及び、それらと代数方程式の解との関係を理解できる。 | ベクトルの線形独立性と行列のランク、及び、それらと代数方程式の解との関係を理解できない。 |
評価項目3 | 線形時不変システムの状態方程式から導出される状態推移行列を、ラプラス変換を使用する方法や、行列を対角化もしくはジョルダン形式化することにより解く方法を使用して解くことができる。 | 線形時不変システムの状態方程式から導出される状態推移行列を、ラプラス変換を使用する方法や、行列を対角化することにより解く方法を使用して解くことができる。 | 線形時不変システムの状態方程式から導出される状態推移行列を、ラプラス変換を使用して解くことができる。 | 線形時不変システムの状態方程式を、状態推移行列を使用して解くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
第1学期開講
1つの線形時不変システム内の複数の変数の微分方程式を、ベクトル、行列を用いた1つの微分方程式(状態方程式)として書き表し、その微分方程式を解くことで、システムの各種変数の時間変化を算出することができる。
授業の進め方・方法:
本科目では、制御工学、微分方程式、線形代数の基礎知識が必要です。そのため、これら科目の基礎知識が不十分な部分については、予習・復習に際して再度しっかりと学習することが望まれます。
注意点:
これまでは、1つの微分方程式をラプラス変換することで微分方程式を解く方法を学習してきましたが、この科目では、複数の微分方程式から、ベクトル変数の時間1階微分方程式(状態方程式)を構築し、行列計算により解を導きます。その際、行列のラプラス変換、対角化、行列ランクの計算を通した、ジョルダン形式への変換を行います。ラプラス変換、行列の基礎を踏まえて、学習していきましょう。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
動的システムと静的システム 電気システムと状態方程式 |
動的システムを表現する状態方程式の一般的な記述法を理解できる。 電気システムの状態方程式を例題を通して理解する。
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2週 |
機械システムと状態方程式 電気ー機械システム(直流モータ)と状態方程式 |
機械システム及び、電気ー機械システムの状態方程式を例題を通して理解する。
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3週 |
ブロック線図と状態方程式 |
ブロック線図の状態方程式を例題を通して理解する。
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4週 |
非線形システムの線形化とタンクシステム |
非線形システムの線形化をタンクシステムを通して理解する。
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5週 |
非線形システムの線形化とタンクシステムの例題 |
非線形システムの線形化をタンクシステムの例題を通して理解する。
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6週 |
数学的準備1 ・ベクトルの線形独立性 ・行列のランク |
ベクトルの線形独立性と行列のランク、及び、その関係を理解できる。
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7週 |
数学的準備2 ・代数方程式の解 |
ベクトルの代数方程式の解とその存在条件を理解できる。
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8週 |
数学的準備3 ・固有値及び固有ベクトル ・行列のジョルダン形式 |
固有値・固有ベクトルと行列の対角化を理解できる。 行列をジョルダン形式への変換方法を理解できる。
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2ndQ |
9週 |
数学的準備4 ・行列のジョルダン形式への変換の例題 |
例題を通して、行列をジョルダン形式へ変換することができる。
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10週 |
線形時不変システムの応答と状態推移行列 |
線形時不変システムの解を、状態方程式の状態推移行列を使用して導出できる。
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11週 |
線形時不変システムの応答と状態推移行列の例題1 |
例題の線形時不変システムの解を、状態方程式の状態推移行列を使用して導出できる。
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12週 |
線形時不変システムの応答と状態推移行列の例題2 |
例題の線形時不変システムの解を、状態方程式の状態推移行列を使用して導出できる。
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13週 |
種々の応用計算法 |
線形時不変システムの解の導出方法として、ラプラス変換を使用した方法と計算機を利用した方法を理解できる。
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14週 |
線形時不変システムの漸近安定性 |
線形時不変システムの漸近安定であるための必要十分条件を理解できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末の答案返却および解答の解説 授業改善アンケートの実施 |
試験問題の解説を通して、間違った箇所を正しく理解できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |