コロイド科学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 コロイド科学
科目番号 72009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 3rd-Q 週時間数 4
教科書/教材 「Physical Chemistry of Surfaces」A.W. Adamson, A.P. Gast 著(WILEY-INTERSCIENCE)
担当教員 髙田 陽一

到達目標

1.コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を説明できる。
2.界面活性剤の役割を説明できる。
3.濡れの理論を定量的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を実用例を交えて説明でき、自らの分野との関係を説明できる。コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を実用例を交えて説明できる。コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を説明できる。コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を説明できない。
評価項目2界面活性剤の役割を説明でき、自らの分野との関係を説明できる。界面活性剤の役割を説明できる。界面活性剤の種類を説明できる。界面活性剤の種類を説明できない。
評価項目3濡れの理論を定量的に理解し、実用例への適用方法を説明でき、自らの分野との関係を説明できる。濡れの理論を定量的に理解し、実用例への適用方法を説明できる。濡れの理論を定量的に説明できる。濡れの理論を定量的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
nm~μmオーダーの微粒子が媒質中に分散している系をコロイドとよぶ。通常の粒子と異なる性質を示すコロイドは、食品や衣類など生活に身近な製品から、医薬品・電子・燃料産業など工業的な応用まで、多岐にわたって利用されている。ここではコロイド科学の基礎的な現象と実用例を結び付けて理解できるようになることを目的とする。
授業の進め方・方法:
コロイドや界面は身近な研究分野である。まずはコロイド科学の基礎を身につけ、それらが身のまわりの製品や技術にどのように応用されているのか説明できるようになることが求められる。またこれらの知識が自らの研究分野とどのような関係があるか考える力を養うことも必要である。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートを実施する。
注意点:
単に用語を覚えるだけでなく、現象を説明できるようになること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.コロイド・界面とは①
2.コロイド・界面とは②
1.身のまわりのコロイド・界面を挙げることができる。コロイド・界面化学の歴史を説明できる。コロイドとその特徴を説明できる。
2.界面とその重要性を説明できる。コロイド分散系の分類を説明できる。
2週 3.コロイドの性質
4.コロイド分散系の安定性
3.コロイドの運動学的・光学的・電気的性質を説明できる。
4.界面動電現象を説明できる。DLVO理論を説明できる。
3週 5.界面張力
6.中間試験①
5.界面張力の起源を説明できる。界面張力の熱力学を説明できる。
6.第1回~第4回の内容に関する試験をする。
4週 7.界面張力測定法/界面活性剤
8.界面活性剤の特徴
7.界面張力測定法の種類と原理を説明できる。界面活性剤の種類を説明できる。
8.界面活性剤の性質を説明できる。
5週 9.エマルション/吸着現象
10.濡れ性
9.エマルションを説明できる。吸着現象を説明できる。
10.濡れ性について、接触角と臨界表面張力を説明できる。
6週 11.中間試験②
12.薄膜/ゾル・ゲル
11.第5回~第9回の内容に関する試験をする。
12.単分子膜・二分子膜・多分子膜を説明できる。ゾル・ゲルの特徴を説明できる。
7週 13.泡膜/気体コロイド
14.コロイド・界面化学の評価法
13.泡膜を説明できる。気体コロイドを説明できる。
14.コロイド・界面化学に関係する評価法の原理と応用例を説明できる。
8週 定期試験・試験返却 第10回~第14回の内容に関する試験をする。定期試験を返却し解説する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
知識の基本的な理解301040
思考・推論・創造への適用力303060