MOT入門

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 MOT入門
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:4
教科書/教材 無し。毎回レジュメを配布する。
担当教員 根岸 可奈子

到達目標

・各国特有の技術経営の特徴を説明することができる。
・企業における経営戦略としての技術の役割を説明できる。
・企業における技術経営の事例を分析し考察することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日米およびアジア地域で展開されている技術経営の特徴を説明し、独自の考察を示すことができる。日米およびアジア地域で展開されている技術経営の特徴を説明することができる。技術経営におけるどの国の特徴も説明することができない。
評価項目2学習理論や組織論を踏まえて技術経営における戦略を説明し独自の考察を行うことができる。学習理論や組織論を踏まえて技術経営における戦略を説明することができる。学習理論や組織論に関連した技術経営における戦略に関する用語の説明ができない。
評価項目3技術経営に関する実例を自分で見つけ情報収集を行い分析をし、考察することができる。技術経営に関する実例を自分で見つけ情報収集を行い分析することができる。技術経営の実例とその他の事例の判別がつかない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第三学期開講
MOTは、企業内に生まれた技術を経営上どのように活用しているのかについて明らかにする分野です。単に技術があれば企業の成長が見込めるわけではありません。本講義においては、経営の観点から企業の技術活用について事例を用いながら解説します。
授業の進め方・方法:
パワーポイントの資料を中心に授業を進めます。
馴染みにくい分野の話が出てくるため、事例を多く用いますが、各事例が何を示そうとしているのかに留意して読み取ってください。
注意点:
経営学が未習の学生にも分かるよう、基礎的な内容から入ります。各専門分野で自身が身につけた技術が企業内において、あるいは事例においてどのように活かせるのか考えながら講義を受けてください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 講義内容・シラバス説明 講義の進め方、評価方法について説明できる。
2週 日本のMOT特性 日本企業における技術経営の強みと弱みを説明できる。
3週 アメリカのMOT特性 アメリカ企業における技術経営の強みと弱みを説明できる。
4週 技術とその発展環境 経路依存性について、具体的な例を挙げながら説明できる。
5週 企業における技術的「関門」 各「関門」の特徴と課題を踏まえながら、研究開発から製品が市場に流通するまでの経路を説明できる。
6週 ポーターの戦略論にみる技術 マイケル・ポーターの提唱する企業戦略について、企業特性を踏まえながら説明できる。
7週 SWOTとフリーミアム、ロングテール、プラットフォーム戦略 戦略論における基本的な分析ツールを用いて事例を分析するとともに、近年現れた3つの戦略について説明することができる。
8週 マーケティング マーケティングに関する基礎知識を知るとともに、技術とマーケティングの関連を説明できる。
4thQ
9週 知識連鎖とクラスター 組織学習を目的とした知識連鎖とクラスターについて説明できる。
10週 アーキテクチャ アーキテクチャをベースとした産業構造の特徴について説明できる。
11週 技術移転と海外研究開発 く国内外で活動する企業が内部で技術をどのように活用しているのかを説明できる。
12週 新技術と倫理的課題 技術の活用について倫理的な課題に技術者としてどのように取り組んだらよいか意見を述べることができる。
13週 学生による発表1 興味のある企業ないし商品を選択し、その企業における技術経営を説明し課題を取り上げ解決策を提示することができる。
14週 学生による発表2 興味のある企業ないし商品を選択し、その企業における技術経営を説明し課題を取り上げ解決策を提示することができる。
15週 定期試験
16週 試験返却 学習の成果を確認するとともに、間違っているところがあれば、解説を聞き、自分で直すことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表レポート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力405550
専門的能力205530
分野横断的能力200020