コロイド科学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 コロイド科学
科目番号 0027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:4
教科書/教材 「Physical Chemistry of Surfaces」A.W. Adamson, A.P. Gast 著(WILEY-INTERSCIENCE)
担当教員 髙田 陽一

到達目標

1.コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を説明できる。
2.界面活性剤の役割を説明できる。
3.濡れの理論を定量的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を実用例を交えて説明でき、自らの分野との関係を説明できる。コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を実用例を交えて説明できる。コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を説明できる。コロイド・界面が関与する基本的な現象・性質を説明できない。
評価項目2界面活性剤の役割を説明でき、自らの分野との関係を説明できる。界面活性剤の役割を説明できる。界面活性剤の種類を説明できる。界面活性剤の種類を説明できない。
評価項目3濡れの理論を定量的に理解し、実用例への適用方法を説明でき、自らの分野との関係を説明できる。濡れの理論を定量的に理解し、実用例への適用方法を説明できる。濡れの理論を定量的に説明できる。濡れの理論を定量的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第3学期開講
nm~μmオーダーの微粒子が媒質中に分散している系をコロイドとよぶ。通常の粒子と異なる性質を示すコロイドは、食品や衣類など生活に身近な製品から、医薬品・電子・燃料産業など工業的な応用まで、多岐にわたって利用されている。ここではコロイド科学の基礎的な現象と実用例を結び付けて理解できるようになることを目的とする。
授業の進め方・方法:
コロイドや界面は身近な研究分野である。まずはコロイド科学の基礎を身につけ、それらが身のまわりの製品や技術にどのように応用されているのか説明できるようになることが求められる。またこれらの知識が自らの研究分野とどのような関係があるか考える力を養うことも必要である。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートを実施する。
注意点:
再試験は実施しないので、日頃から勉強を進めておくこと。単に言葉を覚えるだけでなく、現象を説明できるようになること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 Properties of Association Colloids-Micelles (1) ミセルの特徴を説明できる。
2週 Properties of Association Colloids-Micelles (2) ミセルの物性を評価する方法を説明できる。
3週 Properties of Association Colloids-Micelles (3) ミセルの理論的背景を説明できる。
4週 Properties of Association Colloids-Micelles (4) ミセルの応用例を説明できる。
5週 Detergency
General Aspects of Soil Removal
汚れの除去について一般的な見方を説明できる。
6週 Detergency
Factors in Detergent Action
界面活性剤の作用を説明できる。
7週 Detergency
Adsorption of Detergents on Fabrics
界面活性剤の吸着を説明できる。
8週 Detergency
Detergents in Commercial Use
身の回りで使用されている界面活性剤を説明できる。
4thQ
9週 Wetting
Wetting as a Contact Angle Phenomenon (1)
接触角とヤングの式の関係を説明できる。
10週 Wetting
Wetting as a Contact Angle Phenomenon (2)
濡れの理論の歴史を説明できる。
11週 Wetting
Wetting as a Contact Angle Phenomenon (3)
濡れ性が引き起こす現象を説明できる。
12週 Wetting
Wetting as a Capillary Action Phenomenon (1)
毛管現象を説明できる。
13週 Wetting
Wetting as a Capillary Action Phenomenon (2)
毛管現象と濡れの関係を説明できる。
14週 Wetting
Water Repellency
撥水性を説明できる。
15週 定期試験 1~14週までの範囲の試験をする。
16週 試験返却 定期試験を返却し解説する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合4060100
知識の基本的な理解102030
思考・推論・創造への適用力304070