社会システム工学実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 社会システム工学実験Ⅲ
科目番号 83021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 経営情報工学専攻 対象学年 専2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 なし
担当教員 荒川 正幹,伊藤 勉,杉山 透

到達目標

(1) 実験の目的・原理・手法を理解できる。
(2) 実験結果を整理・解析・図表化し,報告書にまとめることができる。
(3) チームによる課題解決にあたり,自らに要求される役割を認識し,メンバと議論しつつテーマへの理解を深めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1実験の目的・原理・手法を適切に文書化できるとともに,口頭により他者に分かり易く伝えることができる。実験の目的・原理・手法を適切に文書化できる。実験の目的・原理・手法を概ね理解し,口頭で説明できる。実験の目的・原理・手法を理解できない。
評価項目2実験結果の整理・解析・図表化に加えて自分なりの考察を報告書に適切に記述でき,その考察の適切さを判断できる。実験結果を整理・解析・図表化し,報告書に記述できる。実験結果を整理・図表化し,報告書に列挙できる。実験結果を整理・図表化できない。
評価項目3チームによる課題解決にあたり,各自の専門分野に関してディスカッションでき,自身・他者の発言を批評できる。チームによる課題解決にあたり,自らに要求される役割を認識し,自らの専門分野に関して他者へアドバイスできる。チームによる課題解決にあたり,自らに要求される役割を認識し,他者に働きかけることができる。チームによる課題解決にあたり,自らに要求される役割を認識できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
企業経営を含む社会経済システムの諸問題について,多変量解析手法などを用いて分析する
※実務との関係
・この科目は生産ライン管理の経験がある教員が、その経験を活かし、データに基づいた現状把握の重要性について解説を加え、データの信憑性に対する調査、報告を行う。(伊藤)
授業の進め方・方法:
本実験では多変量解析などによる社会経済システムの分析・解釈を目的とする。そのため,これまでに学んだ情報に関する知識と技術を応用することで分析を行うとともに,ソフトウェアを構築する能力が要求される。これまでに学習していない事項に関しては教員が説明するが,より深く理解するために自学自習に取り組んで欲しい。本実験の進行は,各テーマにおいてチームを組んで課題に取り組む形式とし,学生は各自の特別研究テーマに応じて自己のなすべき行動を判断・実行するとともに,他分野を専攻する学生への助言・指導を行うといったリーダーシップが期待される。チームで仕事を進める能力を評価するため,ウィークリーレポートの提出を義務付け,各回において各自の果たした役割を明確にする。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートの提出を課す。
注意点:
未知の分野に関する知識が必要となるものの,これらに共通している基本知識は代数学や統計学である。統計学は幅広い分野にて応用できるため,再度学習しておいて欲しい。また,機械学習を理解困難と感じる理由として,その理論において数式が多用される点が挙げられる。しかし,表記方法が見慣れないだけで,高校レベルの数学の知識があれば理解可能であるため,くじけずに理解に努めて欲しい。
また,実験は(演習と異なり)得られる結果が未知であり,思い通りの結論が得られない場合がある。そのような場合,手法に問題点がないか,得られた結論をいかに解釈するかについて,学生間および学生・教員間でのディスカッションが有効であり,ひとりでは気付かない観点が得られる場合が多い。よって,実験中の積極的な発言を期待する。
(1) 実験の目的・原理・手法を理解できる。(60%)
(2) 実験結果を整理・解析・図表化し,報告書にまとめることができる。(20%)
(3) チームによる課題解決にあたり,自らに要求される役割を認識し,メンバと議論しつつテーマへの理解を深めることができる。(20%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 テーマ1:公開データと実際との比較(担当:伊藤)
公開データには様々な種類のデータが存在し、我々は分析対象として取り扱っている。しかし、公開データは代表値として信頼に足り得るだろうか。地域性やその他の影響は、どの程度あるのだろうか?この疑問を解決するべく、実際に自分たちでデータを収集し、公開情報の信頼性について検討、考察する。
・公開データの種類と、その特性について基礎的な知識を得る
・情報収集に当たって、難易度や安全性を把握する事ができる。
・収集したデータの適切さ、信頼性について、データを元に考察、議論できる。
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 テーマ2:株価データの分析(担当:荒川)
株価予測や企業価値評価、市場動向の把握などを目的とし株価の分析を行う。対象は原則として日本の株式市場とする。データの収集・整理、解析方針の考案、解析方法の設定など、チームでの議論を通して決定し実験を進める。
・株価データを収集・整理できる。
・解析の目的および方法を適切に設定できる。
・解析結果について理解し、解釈することができる。
7週 同上 同上
8週 同上 同上
2ndQ
9週 同上 同上
10週 同上 同上
11週 テーマ3:STAMP/STPAによるシステム安全解析(担当:杉山)
昨今の複雑システムにおける非安全事象を解析できる手法として注目されている,STAMP/STPAを用い、システム安全性解析を行う。チームでの議論を通し,様々な視点からシステム分析を行う。
・システム的なものの見方を理解する
・チームで議論を行い、一つの結果を取りまとめることができる
・上流工程での活動や未然防止の重要性を理解する
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 同上 同上
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験口頭発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合020015650100
知識の基本的な理解【知識・記憶、理解レベル】0100030040
思考・推論・創造への適応力【適用、分析レベル】0100030040
汎用的技能【コミュニケーションスキル】000100010
態度・志向性【チームワーク力・リーダーシップ】00055010