到達目標
(1) OSのプロセス管理を理解し,スケジューラ等の適切な選択や管理が行える。
(2) OSのメモリ管理を理解し,適切なメモリ量の選択や仮想記憶の管理が行える。
(3) OSのファイルシステムを理解し,適切なファイルシステムの選択や管理が行える。
(4) OSの入出力処理を理解し,周辺機器のデバイスドライバの設定を管理に行える。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
到達目標(1) | 実現しようとするシステムに対して,スケジューラ等のプロセス管理の手段を適切に選択・設定できる。 | 既存のシステムに対して,スケジューラ等のプロセス管理を適切に行うことができる。 | OSのプロセス管理について考察できる。 | OSのプロセス管理について考察できない。 |
到達目標(2) | 実現しようとするシステムに対して,仮想記憶等のメモリ管理の手段を適切に選択・設定できる。 | 既存のシステムに対して,仮想記憶等のメモリ管理を適切に行うことができる。 | OSのメモリ管理について考察できる。 | OSのメモリ管理について考察できない。 |
到達目標(3) | 実現しようとするシステムにとっての,適切なファイルシステムを選択・設定できる。 | 既存のシステムに対して,ファイルシステムの管理を適切に行うことができる。 | OSのファイルシステムについて考察できる。 | OSのファイルシステムについて考察できない。 |
到達目標(4) | 実現しようとするシステムに対して,ハードウェアとのデータの入出直方法の選択等の適切な入出力処理方法を選択・設定できる。 | 既存のシステムに対して,デバイスドライバ等の管理を適切に行うことができる。 | OSの入出力処理について考察できる。 | OSの入出力処理について考察できない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (d)-(3)
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教育目標 (B)①
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教育方法等
概要:
第2学期開講
オペレーティングシステム(OS)のハードウェアの仮想化,リソースの共有等がどのように行われているのかを,OSの各構成要素ごとに説明し,コンピュータを扱う際の問題に対応できるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
基本的に座学形式で,OSのプロセス,スケジューラ,メモリ管理,ファイルシステム,入出力システムについて講義する。また,現実の問題に対応するこれらの構成要素の選択・設定について,グループワーク等で議論する。
注意点:
本講義の理解には,コンピュータハードウェアやソフトウェアのアーキテクチャに対する理解が欠かせない。講義最初の2回でその概略を解説し,その他の講義中でも適宜説明を行うが,これまでにこの関連の講義を受けていない学生は,各自で資料等を参照する等の自学をすることが求められる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ハードウェア・アーキテクチャ |
CPU,メモリ,I/O装置等のコンピュータハードウェアの基礎について理解できる。
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2週 |
ソフトウェア・アーキテクチャ |
OS,ライブラリ,UI(シェル,ウィンドウシステム),ユーザプログラム等の基礎と,その協調動作について理解できる。
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3週 |
OSの概要 |
OSの概要について理解できる。
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4週 |
プロセス・スレッド |
プロセスとスレッドの概念について理解できる。
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5週 |
マルチタスク |
プリエンティブマルチタスクを実現するための,ディスパッチャと各種スケジューラについて理解できる。
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6週 |
スケジューラ |
適応型やリアルタイム型等の,用途に応じた各種スケジューラについて理解できる。
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7週 |
メモリ管理 |
仮想記憶,ページング等のメモリ管理について理解できる。
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8週 |
メモリ管理機構の実装 |
仮想記憶やページングの,ハードウエアとの協調した実装方法について理解できる。
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2ndQ |
9週 |
ファイル・システムの基礎 |
ファイルシステムの基礎について理解できる。
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10週 |
ファイル・システムの実装 |
ファイルシステムの実装例(FAT,UFS)について理解できる。
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11週 |
入出力の基礎 |
入出力機能,デバイスドライバ,割り込みハンドラについて理解できる。
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12週 |
入出力の実装 |
各種OSの入出力機能,デバイスドライバの実装方法について理解できる。
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13週 |
排他制御とデッドロック |
排他制御の概念とオペレーティングすステム内での使用例を理解し,デッドロックの概念とその回避方法についても理解できる。
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14週 |
セキュリティ |
セキュリティ保護に関する基本概念と,それがオペレーティングシステムにどのように使われているかについて理解できる。
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
試験返却 |
試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
知識の基本的な理解 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 15 |
思考・推論・創造への適用力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 15 |
汎用的技能【論理的思考力】 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 70 |
態度・志向性(人間力) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |