国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0028 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『文学国語』(筑摩書房)
担当教員 大久保 健治

到達目標

1)文章を通じ、作者の思想、情感を感得し、豊かな感受性を発揮できる
2)言葉の多彩さ、豊かさに触れ、自らそれを用いることができる
3)コミュニケーションにおける言葉の大切さを理解し、みずからの言葉で関係性を構築できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文章を通じ、作者の思想、情感を感得し、豊かな感受性を発揮できる。文章を整理しながら読むことが出来る。文章を理解、整理ができない。
評価項目2言葉の多彩さ、豊かさに触れ、自らそれを用いることができる。 言葉の多彩さ、豊かさに触れ、概略として用いることができる。多彩な言葉に目を向けず、自らの言葉のみに固執する。
評価項目3コミュニケーションにおける言葉の大切さを理解し、みずからの言葉で関係性を構築できる。コミュニケーションにおける言葉の大切さを理解する。言葉を閉塞的な使用のみに限定し、作者の言葉に耳を傾けない。

学科の到達目標項目との関係

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商船 (2)-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
文章を熟読し、作者の思想のみならず、関連知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式を中心とするが、小テストまたは課題の作成と提出を求める。
注意点:
・講義中、理解が不十分な箇所は、質問等により補足し、習熟の度合いを一定に保つこと。              
・国語の理解を深める漢字テスト等の小テストに対し、高得点をとることを常に意識すること。            
・提出物の期限を厳守すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 立川健二「記号論と生のリアリティー」 キーワードに注目し、筆者が意見を補強するための理由や根拠を理解できる。
2週 立川健二「記号論と生のリアリティー」 記号論ーの概念を理解し、評論の読みにつなげることができる。
3週 立川健二「記号論と生のリアリティー」 記号が溢れる社会の中での問題点を把握し、言葉にすることができる。
4週 中島敦「山月記」 近代的な問いの一つ「私とは何か」といった概念の理解ができる。
5週 中島敦「山月記」 登場人物の「告白」という形式を通じて生み出される小説の形式の問題を把握できる。
6週 中島敦「山月記」 近代とは何かを問いかけること、現代との接続を理解できる。
7週 高橋和己「論語ー私の古典」 「山月記」にも触れる随筆文を読むことで、随筆文の筆者の見解を整理できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 高階秀爾「実体の美と状況の美」 日本の美的意識の特徴を理解し、他の国の美意識と比較することができる。
10週 高階秀爾「実体の美と状況の美」 文章より生活上で使用されている記号を類推し発表できる。
11週 今福龍太「バイリンガリズムの政治学」 国家間の越境の概念を理解し、世界に関する影響を整理できる。
12週 今福龍太「バイリンガリズムの政治学」 具体例と筆者の主張を整理し、全体を把握し要約できる。
13週 夏目漱石「こころ」 人間の煩悩に触れた作品を客観的に考えることができる。
14週 夏目漱石「こころ」 難解な語句や漢字を理解し、文章全体の把握に役立てることができる。
15週 夏目漱石「こころ」 時系列の整理に合わせ、展開の反転を指摘できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 和田伸一郎「メディアと倫理」 メディア戦略の有効性、危険性を理解し、筆者の立場の理解ができる。
2週 和田伸一郎「メディアと倫理」 現代における倫理の有効性の問題に言及し、問題点を整理できる。
3週 和田伸一郎「メディアと倫理」 抽象的な意見を一般的な意見へとつなげていることを把握できる。
4週 実用の文章 メディアに関する現代の問題点を、小論文として文章化ができる。
5週 実用の文章 小論文等を要約し、文章把握ができる。
6週 寺田寅彦「化物の進化」 科学万能主義の見方に警鐘を鳴らす現代文の基本的な構えが理解できる。
7週 寺田寅彦「化物の進化」 現代文とは何かといった問いかけに対して、歴史的な説明を加えることができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 杉本博司「能 時間の様式」 日本の芸能である能を通じて、その特異性、独自性を理解し文章を整理できる。
10週 杉本博司「能 時間の様式」 能を身体哲学として把握し、他の哲学的領域との接続ができる。
11週 松山巌「建築論ノート」 難解語句を前後の文脈から類推できる。
12週 松山巌「建築論ノート」 近代が生み出した大量生産、大量消費の弊害を扱う文章よ読み、現代の問題を把握できる。
13週 ドミニク・チェン「未来をつくる言葉」 コミュニケーション言語とは何かを分かり易く説明することができる。
14週 ドミニク・チェン「未来をつくる言葉」 現代社会におけるコミュニケーションツールの問題点を把握し、文章化ができる。
15週 一年間のまとめ 近現代に表れた問題系を意識し、それに対する自己の見解を文章にすることができる。
16週 学年末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合1400402000200
基礎的能力700201000100
専門的能力700201000100
分野横断的能力0000000