金属材料学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 金属材料学
科目番号 0052 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 長崎相正「新訂 金属材料の基礎」成山堂書店
担当教員 渡邊 武

到達目標

金属の精錬から純金属・合金への工程を理解し、JIS記号・熱処理・表面処理・低温環境・腐食環境についてを理解する。
目標レベル
(1)金属の結晶構造を理解する。
(2)鉄炭素系の状態図を理解する。
(3)熱処理方法および表面硬化方法について理解する。
(4)腐食環境と防食のメカニズムを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1結晶格子の説明ができる。(原子密度、ミラー指数等)結晶格子の説明ができる。(原子密度)結晶格子の説明ができない。
評価項目2鉄炭素系状態図を、その固溶体の状態を含めて説明できる。(各変態温度、固溶体、結晶組織等)鉄炭素系状態図を説明できる。(各変態温度、固溶体)鉄炭素系状態図を説明できない。
評価項目3熱処理方法、表面硬化方法を説明できる。(焼入れ、焼きなまし、焼き戻し、焼ならし、浸炭、窒化等)熱処理方法もしくは硬化方法の一方を説明できる。熱処理方法、表面硬化方法を説明できない。
評価項目4腐食を電気化学的に説明できる。(局部電池、防食方法等)腐食を定性的に説明できる。(局部電池、防食方法等)腐食を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本校 (1)-c 説明 閉じる
商船 (2)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・材料に関する基礎を身につける授業である。
授業の進め方・方法:
・鉄鋼材料を中心として金属全般の学習を行う。
・講義で理解できないところは質問等で補うこと。
・レポート等の宿題を課した場合、指定の期日までに提出すること。(期日遅れは減点対象とする)
注意点:
・レポート等の宿題を課した場合、指定の期日までに提出すること。(期日遅れは減点対象とする)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 溶融金属の凝固と結晶 金属の凝固と結晶粒を理解する。
2週 二元合金の結晶組織と平衡状態図1 相律、合金の層の種類を理解する 。
3週 二元合金の結晶組織と平衡状態図2 基本的な平衡状態図を理解する。
4週 金属材料の諸性質と材料試験法1 金属材料の機械的性質および材料試験法を理解する。
5週 金属材料の諸性質と材料試験法2 金属材料の破壊、物理的・化学的性質を理解する。
6週 すべり・転位・加工・再結晶および熱処理 すべり・転位・加工・再結晶および熱処理を理解する。
7週 鋳造 金属の鋳造処理を理解する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 炭素鋼 鋼の製鉄、製鋼過程および純鉄、鋼塊について理解する。
10週 炭素鋼の平衡状態図 炭素鋼の平衡状態図を理解する
11週 鋼の熱処理 鋼の熱処理(焼入れ、焼戻し、焼なまし、焼ならし)を理解する。
12週 鋼の機械的性質 鋼の機械的性質を理解する。
13週 鋼の塑性加工 鋼の熱間、冷間加工を理解する。
14週 鋼の高温における酸化と脱炭 酸化および脱炭について理解する。
15週 炭素鋼各論 JIS規格に基づく鋼を理解する。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 構造用合金鋼1 各種構造用鋼について理解する。
2週 構造用合金鋼2 各種構造用鋼について理解する。
3週 ステンレス鋼 ステンレス鋼について理解する。
4週 耐熱鋼 耐熱鋼、耐熱合金について理解する。
5週 鋳鉄1 鋳鉄の状態図、各種性質を理解する。
6週 鋳鉄2 鋳鉄に施す主な熱処理、鋳鉄の種類について理解する
7週 非鉄金属とその合金1 軸受け合金について理解する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 非鉄金属とその合金2 アルミニウムとその合金について理解する。
10週 表面処理1 表面硬化法について理解する。
11週 表面処理2 拡散浸透法および金属被覆法について理解する。
12週 金属の非破壊検査1 非破壊検査の手法について理解する。
13週 金属の非破壊検査2 非破壊検査の手法について理解する。
14週 腐食 金属の腐食のメカニズムについて理解する。
15週 防食 防食方法を理解する
16週 学年末試験

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000