制御工学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 制御工学
科目番号 0060 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自動制御の講義と演習(増補改訂版)(ISBN-13:978-4-8173-0137-6),日新出版
担当教員 清水 聖治

到達目標

(1) 制御の基礎概念と種々の制御方式について理解し,概略を説明できる。
(2) 制御理論に基づく伝達関数の定義や意味,応答などの計算を理解し,説明できる。
(3) PID制御を舶用機器との関連で理解し,説明できる。
これらの知識を船舶運航の中で生かすことのできるレベルを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基礎概念と種々の制御方式について理解し,概略を説明できる。7割以上できる。6割以上できない。
評価項目2伝達関数の定義や意味,応答などの計算を理解し,説明できる。7割以上できる。6割以上できない。
評価項目3PID制御を理解し,説明できる。7割以上できる。6割以上できない。

学科の到達目標項目との関係

本校 (1)-c 説明 閉じる
商船 (2)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学の基礎(キーワード:フィードバック,伝達関数,応答,安定性,PID制御)について授業する.
授業の進め方・方法:
授業形式で行う。理解を深めるために演習・課題等を適宜実施する。
注意点:
各自関数電卓を毎回持参すること。
単に結果を覚えるのではなく,原理や意味を理解するように努力すること。
この科目は船員養成三級海技士(機関)の指定教科である。また,航海士にとっても,舵機等の機器の自動制御を理解し,正しく使用するために重要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 自動制御の概要とフィードバック制御系の構成 自動制御の概念とフィードバック制御系を構成する要素の働きを理解する。
2週 ラプラス変換とラプラス逆変換 ラプラス変換とラプラス逆変換,また,その性質を理解する。
3週 ラプラス変換の応用 ラプラス変換を用いて微分方程式を解き,出力の時間変化を求める方法と理解する.
4週 伝達関数1 伝達関数の定義が説明できる。基本要素(比例,微分,積分,一次遅れ)の伝達関数を計算できる。
5週 伝達関数2 伝達関数の定義が説明できる。基本要素(比例,微分,積分,一次遅れ)の伝達関数を計算できる。
6週 ブロック線図と過渡応答1 ブロック線図の等価変換でシステム全体の伝達関数を求められる。基本的な入力信号に対する時間応答の定義を理解し,計算できる。
7週 ブロック線図と過渡応答2 ブロック線図の等価変換でシステム全体の伝達関数を求められる。基本的な入力信号に対する時間応答の定義を理解し,計算できる。一次遅れ要素の時定数を求めることができる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 周波数応答とボード線図 周波数応答の意味,周波数伝達関数からのゲインと位相の計算を理解する。基本要素のゲイン,位相を計算し,ボード線図を描くことができる.一次遅れ要素の時定数を求めることができる.
10週 周波数応答とベクトル軌跡 周波数応答の意味,周波数伝達関数からのゲインと位相の計算を理解する。基本要素のゲイン,位相を計算し,ベクトル軌跡を描くことができる.
11週 二次振動系の過渡応答 固有振動数および減衰係数と過渡応答の関係を理解することができる.
12週 二次振動系の周波数応答 固有振動数および減衰係数と周波数応答の関係を理解することができる.
13週 制御系の安定性と安定判別法,安定余裕1 伝達関数の極配置と安定性との関係を理解する。ナイキストの安定判別法を使ってフィードバック制御系の安定判別ができる。
14週 制御系の安定性と安定判別法,安定余裕2 伝達関数の極配置と安定性との関係を理解する。ナイキストの安定判別法を使ってフィードバック制御系の安定判別ができる。
15週 PID制御と補償 PID制御系を構成する基本要素の働きと特性を理解する。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010200100
基礎的能力0000000
専門的能力700010200100
分野横断的能力0000000