推進工学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 推進工学
科目番号 0099 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 船舶の軸系とプロペラ・成山堂,自作プリント
担当教員 角田 哲也

到達目標

(1)プロペラ装置の作動原理について理解することができる。
(2)プロペラ装置の運転及び保守について理解することができる。
(3)プロペラ装置の故障の探知、故障箇所の発見及び損傷の防止について理解することができる。 
(4)ガスタービンの原理及び構造を理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1プロペラ装置の作動原理について理解することができる。プロペラ装置の作動原理についてある程度理解することができる。プロペラ装置の作動原理について理解することができない。
評価項目2プロペラ装置の運転及び保守について理解することができる。プロペラ装置の運転及び保守についてある程度理解することができる。プロペラ装置の運転及び保守について理解することができない。
評価項目3プロペラ装置の故障の探知、故障箇所の発見及び損傷の防止について理解することができる。プロペラ装置の故障の探知、故障箇所の発見及び損傷の防止についてある程度理解することができる。プロペラ装置の故障の探知、故障箇所の発見及び損傷の防止について理解することができない。
評価項目4ガスタービンの原理及び構造を理解することができる。ガスタービンの原理及び構造をある程度理解することができる。ガスタービンの原理及び構造を理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

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商船 (2)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義は、原動機(ディーゼル機関あるいは蒸気タービン)からの動力をプロペラに伝えるための推進装置及びそれらに関連する付属装置について解説する。さらに、ガスタービンの作動原理及び構造についても詳細に解説する。
授業の進め方・方法:
教科書及び自作テキストに沿って、内容の要点を板書し、説明を行う。その際に、通常よく遭遇する事例を具体的に紹介したり、実験室にある現物を見せて具体的に説明を行う。必要に応じて課題レポートを提出させる。自ら教科書、テキストを熟読し、演習問題に取り組むなど、予習演習をして授業内容の理解に努めること。
注意点:
本講義は、船員養成三級海技士(機関)の指定教科である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 軸系装置Ⅰ(中間軸、プロペラ軸) 中間軸、中間軸受、プロペラ軸(海水潤滑方式・油潤滑方式)の構成部品、材質及び潤滑方式の原理について理解することができる。
2週 軸系装置Ⅱ(船尾管、船尾管軸受) 船尾管、船尾管軸受の構造、役目について理解することができる。
3週 軸系装置Ⅲ(船尾管軸封装置) 軸封装置であるグランドパッキン型、端面シール型、リップシール型、エアシール型のシール構造、原理、特徴について説明することができる。
4週 軸系の整備、保守(中間軸の心出し、軸系の腐食、磨耗) 中間軸の心出し方法、軸系で発生する腐食及び磨耗の発生機構について理解することができる。
5週 軸系の整備、保守(プロペラ軸の折損、抜き出し、検査) プロペラ軸の折損と防止対策、プロペラ軸の抜き出しと検査方法について説明することができる。
6週 プロペラ性能に関わる事項 プロペラ各部の用語、プロペラの性能に関わる事項について説明することができる。
7週 プロペラの押込み、引抜き 押込み方法、押込み量、WET押込み、キーレスプロペラとその押込み、引抜き方法について説明することができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 プロペラ引抜き時の検査、補修 プロペラ引抜き時における検査方法について理解し、プロペラの補修方法について説明することができる。
10週 可変ピッチプロペラの構造 可変ピッチプロペラの構造(ボス、変節装置、変節制御装置)について理解することができる。
11週 可変ピッチプロペラの装置据付け、開放検査 可変ピッチプロペラを船体への据付時の注意事項、取扱い方法およびドック時の開放検査の方法について理解することができる。
12週 特殊な推進装置Ⅰ 外車、フォイトシュナイダプロペラ、水中翼船、船外機、船内機の構造、推進機構を理解することができる。
13週 特殊な推進装置Ⅱ 旋回式推進機、二重反転プロペラ、ホバークラフト、ウォータージェットの構造、推進機構を理解することができる。
14週 特殊な推進装置Ⅲ・ガスタービン付属装置Ⅰ 次世代の推進装置であるテクノスーパーライナーおよび電気推進装置の構造を理解する。さらにガスタービンの操縦装置、始動装置について理解することができる。
15週 ガスタービン付属装置Ⅱ ガスタービンの付属である調速装置、安全装置、消音器、減速装置、潤滑装置の構造について理解することができる。
16週 前期期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合7000002090
基礎的能力6000001070
専門的能力100000515
分野横断的能力0000055